<多くの人に読んでもらいたい記事なので、しばらくトップに来るようにします。真の投稿時刻は、2008-10-23 09:18:13 です>
<真の投稿時刻に戻しました 2008年11月12日>
スーパーマーケットでは今も、朝にはバナナが並んでも昼過ぎには売り切れ、という状態だ。日経トレンディネットが、この朝バナナダイエットについて興味深いコラムを掲載している。(日経BP社は、勝手なリンクを許さないので、日経トレンディネットとバナナで検索してください)
「日本フードジャーナリスト会議」代表、放送作家わぐりたかしさんのコラム『日テレが育て、TBSが火を付け、テレ朝が便乗。「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイ』。タイトルがすべてを物語っている感じ。
わぐりさんによれば、朝バナナダイエットのテレビ初登場は、6月5日放送の日本テレビ「おもいッきりイイ!!テレビ」。(これも、このページにはリンク不可なので、おもいッきりイイ!!テレビとバナナで検索してください)
おもいッきりイイ!!テレビのウェブページを見てみると、朝バナナでダイエットができるワケが次のように説明されている。
(1)バナナは糖質分解酵素が豊富→代謝を高め脂肪燃焼を活発にする
(2)バナナは抗酸化作用が強い→細胞を活性化し代謝を高める
(3)バナナは食物繊維が豊富→便通をよくする(余分な脂質を排出)
朝にバナナを1~2本食べ水を飲んでいれば、昼と夜は好きなものを食べてO.K.という。
そんなバナナ! と思わず古いギャグを口走ってしまい、恥ずかしくなってしまう私、である。
酵素はタンパク質なのだから、食べても消化されて終わりだ。果物の中に含まれているごく微量の酵素が、体の中で活性を持つ、なんて話はない。家畜の飼料に酵素を添加して消化を助け増体を図るやり方はあるけれど、かなりの量、時には飼料の1%近くになるほど大量の酵素を与えて消化を助けるような方法らしい。バナナでは、含まれる酵素が代謝を高めるなんてことは絶対にありえない。(2)(3)は、「へえ~、人でやった試験結果があるなら、出してみれば」と言えば、終わりだろう。
私は当初から、「だまされる消費者がどうかしてる」と思うだけだったのだが、最近、群馬大学教授でフードファディズムを研究する高橋久仁子先生から、驚くべきことを教えていただいた。
初出のおもいッきりイイ!!テレビには、専門家として大学理事が出てきて、バナナはこんなにいい、と解説している。「起床時は、体内の酵素が少なくなっており、それを補う必要がある」だそうだ。さてこの理事、以前になにをしたか?
なんと、白インゲン豆ダイエットの推奨者だった。TBSが2006年、情報番組「ぴーかんバディ!」で、白インゲン前を約3分間煎って粉末にし、ご飯にかけて食べるとダイエットできると放送し、健康被害者が出たことを覚えている人も多いだろう。「白インゲン豆にはデンプンを分解する酵素を阻害する物質、ファセオラミンが含まれており、これを摂取するとデンプンの消化吸収が阻害される」という触れ込みだったが、加熱不足の生豆を食べて激しい嘔吐や下痢に見舞われた人が何十人も出た。この番組に出ていた理事が、朝バナナダイエットで復活している。
私は不覚にも、同一人物であることに気付いていなかった。高橋先生に教えられた。
この頃は講演のたびに「バナナダイエットの提唱者は、白インゲン豆騒動の時にも出てきた人ですよ」と話している。途端に、聴衆からため息が漏れる。みんな「あーあ」という顔になり、テレビ局への不信をますます深めていることが、手に取るように分かる。
高橋久仁子先生に、ブームの感想をお尋ねしたところ、こんな答えが返ってきた。
「バナナ? 果物というより、さつまいもとジャガイモを足して2で割ったような成分値ですね。何か、痩せるような成分でも含まれていると思っているんですか? そんな物が含まれていたらこわいですねえ。大丈夫です、そんな危険な物は含まれていません。皮で完全包装されていて、むくまでとても衛生的。持ち運びも便利で運動会のトラックの横でも、ハイキングの小休憩でもこれ以上ないくらい簡単に衛生的にエネルギー補給できる、そういう意味ではすばらしい食品です。それ以上のことを期待しても無駄。『朝バナナなんとか』は要するに朝食抜きの空腹をバナナでまぎらわそうとしているだけでしょうに」
もうそろそろ、消費者もテレビ局と学者のたぶらかしに、気付いてよい頃だ。
<真の投稿時刻に戻しました 2008年11月12日>
スーパーマーケットでは今も、朝にはバナナが並んでも昼過ぎには売り切れ、という状態だ。日経トレンディネットが、この朝バナナダイエットについて興味深いコラムを掲載している。(日経BP社は、勝手なリンクを許さないので、日経トレンディネットとバナナで検索してください)
「日本フードジャーナリスト会議」代表、放送作家わぐりたかしさんのコラム『日テレが育て、TBSが火を付け、テレ朝が便乗。「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイ』。タイトルがすべてを物語っている感じ。
わぐりさんによれば、朝バナナダイエットのテレビ初登場は、6月5日放送の日本テレビ「おもいッきりイイ!!テレビ」。(これも、このページにはリンク不可なので、おもいッきりイイ!!テレビとバナナで検索してください)
おもいッきりイイ!!テレビのウェブページを見てみると、朝バナナでダイエットができるワケが次のように説明されている。
(1)バナナは糖質分解酵素が豊富→代謝を高め脂肪燃焼を活発にする
(2)バナナは抗酸化作用が強い→細胞を活性化し代謝を高める
(3)バナナは食物繊維が豊富→便通をよくする(余分な脂質を排出)
朝にバナナを1~2本食べ水を飲んでいれば、昼と夜は好きなものを食べてO.K.という。
そんなバナナ! と思わず古いギャグを口走ってしまい、恥ずかしくなってしまう私、である。
酵素はタンパク質なのだから、食べても消化されて終わりだ。果物の中に含まれているごく微量の酵素が、体の中で活性を持つ、なんて話はない。家畜の飼料に酵素を添加して消化を助け増体を図るやり方はあるけれど、かなりの量、時には飼料の1%近くになるほど大量の酵素を与えて消化を助けるような方法らしい。バナナでは、含まれる酵素が代謝を高めるなんてことは絶対にありえない。(2)(3)は、「へえ~、人でやった試験結果があるなら、出してみれば」と言えば、終わりだろう。
私は当初から、「だまされる消費者がどうかしてる」と思うだけだったのだが、最近、群馬大学教授でフードファディズムを研究する高橋久仁子先生から、驚くべきことを教えていただいた。
初出のおもいッきりイイ!!テレビには、専門家として大学理事が出てきて、バナナはこんなにいい、と解説している。「起床時は、体内の酵素が少なくなっており、それを補う必要がある」だそうだ。さてこの理事、以前になにをしたか?
なんと、白インゲン豆ダイエットの推奨者だった。TBSが2006年、情報番組「ぴーかんバディ!」で、白インゲン前を約3分間煎って粉末にし、ご飯にかけて食べるとダイエットできると放送し、健康被害者が出たことを覚えている人も多いだろう。「白インゲン豆にはデンプンを分解する酵素を阻害する物質、ファセオラミンが含まれており、これを摂取するとデンプンの消化吸収が阻害される」という触れ込みだったが、加熱不足の生豆を食べて激しい嘔吐や下痢に見舞われた人が何十人も出た。この番組に出ていた理事が、朝バナナダイエットで復活している。
私は不覚にも、同一人物であることに気付いていなかった。高橋先生に教えられた。
この頃は講演のたびに「バナナダイエットの提唱者は、白インゲン豆騒動の時にも出てきた人ですよ」と話している。途端に、聴衆からため息が漏れる。みんな「あーあ」という顔になり、テレビ局への不信をますます深めていることが、手に取るように分かる。
高橋久仁子先生に、ブームの感想をお尋ねしたところ、こんな答えが返ってきた。
「バナナ? 果物というより、さつまいもとジャガイモを足して2で割ったような成分値ですね。何か、痩せるような成分でも含まれていると思っているんですか? そんな物が含まれていたらこわいですねえ。大丈夫です、そんな危険な物は含まれていません。皮で完全包装されていて、むくまでとても衛生的。持ち運びも便利で運動会のトラックの横でも、ハイキングの小休憩でもこれ以上ないくらい簡単に衛生的にエネルギー補給できる、そういう意味ではすばらしい食品です。それ以上のことを期待しても無駄。『朝バナナなんとか』は要するに朝食抜きの空腹をバナナでまぎらわそうとしているだけでしょうに」
もうそろそろ、消費者もテレビ局と学者のたぶらかしに、気付いてよい頃だ。
バナナ食べて痩せるなんて、有り得ない訳です。TVでやっていた森クミさん。3000カロリー摂取していたのを1700カロリーに抑えた、とまで言っているのにです・・。
そこまで言っているのに、TVに騙される人達もだらしないと思いますが・・。
私は、この朝バナナダイエットが流行る前から
ヨーグルトバナナやバナナジュースを
朝食に食べていたので(普通に朝食としてですよ。)
この異常なブームに納豆ダイエットを思い出したくらいです。
あの時も納豆が無くて悲しかった…。
ところで質問なのですが、バナナはカラダを冷やすと何処かで聞いたのですが本当ですか?
だとすると冷えはダイエットによくないのでは?と思うのですが。
あの番組のMさん、業界から
お金もらって言ってることもね
そこで目が痛いと大勢の人が訴えていても
スミパインは安全!と無責任に言う人よりは
ましかもね(^_-)
ここにコメントされる方は、意識が高い方々でしょうから、こんなうちの母はマヌケだと思われるかもしれませんが、大半の主婦はこんなものじゃないかと思います。だいたい一般の主婦は(いや主婦でなくても)科学の知識なんかまるでないんです。テレビでバナナがダイエットに効くメカニズムをもっともらしく説明されれば、そうなんだと思ってしまいます。しかもそれを大学の教授が言うんですから、正しいと思い込んでしまいます。その教授が間違ったことを言ってるかもしれないなんて考えもしません。だって何も知らないんですから。
それに、そういったダイエットを批判する情報が、実はあまり入ってこないんです。基本的にそういう批判って、書籍でなされるわけでしょう。つまり本屋に行ってその本を買わなければ、そんな批判は知らないままなんです。いや批判があることは知っていても、どうせ偏屈な穿った人たちだ(誤用の意味で)とみなしてしまい、相手にしないんです。そういった本を読む人は、ある程度の問題意識を持っている人でしょう。
母は言ってました。「もし今の状況がおかしいと思って、それを何とかしたいなら、もっとちゃんと届くようにアナウンスすればいいのに」と。いやちゃんとアナウンスしてると思います。しかし、悲しいかな、そういう人たちの耳には入ってこないんです。うちの母は松永さんの本の存在も当然知りません。知っても読もうとは思わないでしょう。だいたいそういった本の多くは、どうしても騙される側を小馬鹿にするような雰囲気をかもし出しているので、読む気を起こさせないんです。松永さんの本がそうだと言ってるわけじゃないのですが…まあなかなか難しいですね。
自分では信じている理論をみんなにも伝えたい、国民の健康に貢献したいと純粋に思っているのか、それとも嘘だとわかっていながら金儲けのために適当なことを言っているのか。そうだとすると具体的にどのような儲け方なのか。テレビを使って自分の書籍を売りさばこうということか。
ちょっとその辺をお聞きしたいのですが…。
かわいいね
こういう情報を本などでなく
ブログという形でタイムリーに聞けるのは
消費者にとっては
とても貴重だな、と思いました。
コメントみても
みなさんいろいろ意見があるのもわかりますしね。
ぜひこれからも末永く
色々な情報を書いていただけるとうれしいです。
こういう情報を本などでなく
ブログという形でタイムリーに聞けるのは
消費者にとっては
とても貴重だな、と思いました。
コメントみても
みなさんいろいろ意見があるのもわかりますしね。
ぜひこれからも末永く
色々な情報を書いていただけるとうれしいです。
このあたりが、妥当な判断ではないか、と思うのですが。
http://health.nifty.com/cs/catalog/idai_qa/catalog_2681_1.htm