東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

清掃一組に関する報道等について「練馬工場 雨水ダイオキシン」

2009年09月30日 23時19分39秒 | 東京23区のごみ

東京二十三区清掃一部事務組合HPより
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/topics/notice.htm

■清掃一組に関する報道等について
|お知らせ|
 清掃一組に関する報道の中に、事実と異なる内容や誤った理解を前提に書かれた記事、また、説明が不十分であることから誤解を招く可能性がある記事が見られ、23区の区民や社会全般に事実が誤って認識されてしまうことが懸念されます。このため、事実と異なる報道や誤解を招く可能性のある報道については、必要に応じ正確な事実関係について説明することといたしました。    
 
朝日新聞 東京版 平成21年9月19日の記事について
表記の記事に、市民団体からの指摘として、練馬清掃工場の雨水から環境基準を上回るダイオキシンが検出されており安全性に問題がある、といった内容が掲載されました。記事には、市民団体の指摘に対する清掃一組からの説明が一部記載されていますが十分でないことから、誤解を招くことが懸念されます。
掲載された記事の内容とそれに対する事実関係等の説明は以下のとおりです。

記事の内容
 「10 カ所の工場では河川など通常の環境の中で許容されるダイオキシン濃度の「1 ピコグラム」を上回り、このうち練馬(工場)が同6.8 ピコグラムで最も高かった。」

事実関係の説明
 記事では、雨水が環境基準(注1)「1 リットルあたり1 ピコグラム」の適用を受けるかのような記載をしていますが、環境基準は河川、海域、湖沼と地下水について定められたもので、雨水には適用されません。
 清掃工場などの特定施設から排出される雨水は、ダイオキシン類対策特別措置法で「1 リットルあたり10 ピコグラム」が排出基準(注2)となっています。全工場の雨水排水は、排出基準の範囲内でした。
(注1) 環境基準:「人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい基準」として定められ、国や都道府県が環境保全対策を総合的に実施するための目標値
(注2) 排出基準:ダイオキシン類対策特別措置法で定められたダイオキシン類を排出する特定施設を設置する工場又は事業場から排出される水に含まれるダイオキシン類の量について定める許容限度


記事の内容
 「建物の外側が汚染されていて、雨が降るたび敷地外に流出している可能性が高く、安全性に問題がある工場の窓や出入り口、換気口から焼却灰が外部に出て積もり、雨で洗い流された 」

事実関係の説明
 焼却炉等の設備は、構造上密閉されていることから、焼却灰等が外にもれて建物外側が汚染されることはありません。工場の外部に漏れない構造であることはもちろんですが、勤務する労働者の健康障害防止の観点からも、厚生労働省通知「廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策」に基づき、発生源の密閉化などのダイオキシン類汚染防止対策が行われており、作業環境が良好に維持されています。
 灰の搬出に際しては、細心の注意を払い、飛散の防止に努めるとともに、日常的に構内の車路及び雨水側溝の清掃を行うなど、汚染防止に努めています。
 なお、雨の降り始めには屋外に堆積した埃や土などを洗い流すことがあることから、降り始めの雨水は工場内の排水処理装置によって処理してから排出基準以下にしたうえで公共下水道に排出するシステムになっています。構内の車路等を清掃した際の排水についても排水処理装置で同様に処理してから排出しています。



●なんだ!!これでは、『「月刊 廃棄物」(4月号)「循環型社会も温暖化抑制もごみ発電では不可能(その1)」の記事について』と同じ扱いで、いわば抗議というか反論しているのだ!!

●肝心な、なぜ、雨水のダイオキシン類が6.8pg-TEQ/Lになったのかの原因や対策についての説明が何もない!!それを知りたいからこそ、いろいろ新聞記事にまでしているのだろうに。いちいち報道に対するこういった説明だけを流すのでは、全くナンセンスというか、ますます墓穴を掘るのでは?? 誰がどうみても問題点ばかりが置いてきぼり!!

●10pg-TEQ/L以下であれば何ら問題なしということではあるまい。「降り始めの雨水は工場内の排水処理装置によって処理してから排出基準以下にしたうえで公共下水道に排出するシステムになっています。構内の車路等を清掃した際の排水についても排水処理装置で同様に処理してから排出しています。」とは言っても、ダイオキシン類に関しては、PCB処理施設のようにオンラインモニタリングで入口出口で常時観測をしているわけでもないし~それとも、雨水側溝清掃時や、降り始めの雨の検査結果とでも比較しているのかな?よくわからない??排水に関してもダイオキシン類は年に1回の測定、雨水に関しては定期観測はしていないのだろうし~

●品川清掃工場の事故についても全く何も発表をしていないし~




●「清掃工場などの特定施設から排出される雨水は、ダイオキシン類対策特別措置法で「1 リットルあたり10 ピコグラム」が排出基準(注2)となっています。」とは書いてあるが、はっきり「雨水」についての環境基準が定められているわけではないのでは?~「雨水」として環境基準があるのであれば、なぜ、ダイオキシン類の環境測定を定期的に実施して公表していないのだ!!

●廃棄物焼却施設の「雨水」としての個別の基準はないが、「雨水」も「排出水」に含むという捉え方で、10pg-TEQ/Lとしているのであろう。だからそこのところで、いろんな考え方がでてくるのでは~

●彩の国資源循環工場では、防災調節池に流入する直前の雨水排水なので、1pg-TEQ/Lの水質環境基準を参考値にしている。彩の国資源循環工場では、サーモセレクトガス化溶融炉など個別事業などの環境測定は公表されていないので~




 



 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前の記事へ | トップ | 次の記事へ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

東京23区のごみ」カテゴリの最新記事