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東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
   ~ごみ問題の覚え書きとして~

緊急時のごみバンカ貯留能力、クリーンセンター多摩川は半月分、23区の場合は最大8万5千トン?!

2010年07月17日 17時48分24秒 | 東京23区のごみ

多摩川衛生組合ホームページから
「クリーンセンター多摩川」における事故発生に伴うごみ処理状況報告
平成22年7月2日
 平成22年6月15日(火)早朝に多摩川衛生組合の清掃工場である「クリーンセンター多摩川」の汚水処理設備において事故が発生いたしました。この事故により、施設の稼働ができなくなり、現在も復旧作業が進められています。 クリーンセンター多摩川は一日に約300トンのごみの処理を行って参りましたが、施設の停止とともに構成市(稲城市、狛江市、府中市、国立市)から持ちれるごみを入れてきたごみをためるピットは、6月末にはいっぱいになってしまいました。
 このような状況のなかで、構成市の住民生活に影響を及ぼさないように、ごみ処理の広域支援を要請し、多摩地域の清掃工場にご支援をいただくこととなりました。支援をしていただいている各施設周辺にお住まいの皆様、ならびに関係者の皆様に厚くお礼を申し上げます。
 また、支援を行っていただくこととなった清掃工場、搬送の際に通過する住民の方々には大変ご迷惑をお掛けし申し訳ありませんが、現在復旧作業を進めていますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 なお、現在の状況は次のとおりです。  
1.工事の復旧の見込み
 工場の復旧見込みについては、今後の点検や、作業の中で、工程に影響するようなことが発見・発生しなければ、7月末に試験稼働を実施し、8月1日から本格稼働を行う予定で復旧作業を行って参ります。
2.事故発生の原因
 塩酸配管の弁に設置されていた破断したボルトを、現在、分析しています。分析結果から事故発生の原因究明を行うこととしています。
3.可燃ごみ処理の広域支援
  「多摩地域ごみ処理広域支援体制実施要綱」に基づき、平成22年7月1日から他団体にごみ焼却処理をお願いいたしました。
詳細は~


多摩川衛生組合の「環境報告書2009」をみると、クリーンセンター多摩川の焼却能力は 450t/日(150t/日×3基)でごみピット容量は 7,200 m3となっている。実際のごみ量は、稲城市、狛江市、府中市、国立市で計340t/日となっているので、焼却能力はかなり余裕があったということ~
それにしても6月15日早朝から焼却炉は停止して、6月末まではごみピットにごみを入れ続けたのだから~半月分も溜めたということだ。すごいな~緊急時ということで、めいっぱい積み上げたのだろうか?


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昨年の、東京二十三区清掃一部事務組合「一般廃棄物処理基本計画改定」のパブコメ前の意見募集の際、ごみ量予測、焼却余力、施設整備計画にからめて「万が一の緊急事態発生の場合の、各清掃工場のごみバンカの貯留能力も各工場ごとに積算して示して下さい。」の意見を書いたのだが、一組の考え方は、「〔考え方・資料編、Ⅰ計画 策定の考え方、2焼却施設整備〕にバンカの役割や貯留容量について記載 していますが、緊急事態がいつ発生するかによって各工場での貯留容量は 変わってきます。」ということだった。

② ごみバンカの役割(「一般廃棄物処理基本計画(原案)考え方・資料編」より抜粋」
ごみバンカは、ごみの搬入がない日曜日や夜間に焼却するごみを貯留する役割を担っています。また、ごみをクレーンで攪拌し、均一にして安定的に焼却する役割も担っています。バンカのごみ貯留容量は、設計仕様で4日分、実際には6日分程度あり、全清掃工場のごみバンカの合計容積は21万3千㎥で重量にすると最大8万5千トンになりますが、ごみクレーンの爪の構造上バンカの底のごみを掴めないこと等で半永久的に焼却されない分があることなどから、計算上では5万5千トン分の容量が短期間の故障やごみの多い時期に活用できることとなります。ただし、実際の貯留量の運用範囲は、継続的な焼却のための貯留や予期できない長期間の故障などに備えて容量を確保することなどで、経験上、約4万トンから7万トンが適切とされています。


施設整備計画が余裕たっぷりであれば、ごみの搬入調整がやりやすいのはわかるけど、いつも、あまりに、万が一のことがあれば、「街にごみが溢れてしまったらどうするのですか?いいのですか?」という脅し文句がとても嫌なのである。もちろんごみが溢れては困るのではあるが、施設整備をぎりぎりでやりくりしながら、ごみを巷に溢れることなく処理するのが一組に求められる力量発揮のしどころではないか。やはり事故やトラブルの焼却炉停止がこうも引き続きあると、それ以前の問題なのかもしれないが~

ごみバンカの役割は、そういわれればなるほどそうではあるが、「ごみの搬入がない日曜日や夜間に焼却するごみを貯留する役割」が主目的だったのか?!てっきり、クリーンセンター多摩川のような緊急時のための貯留余力だと思っていた。でも、緊急事態となれば、半月分は積み上げられたということは大変な役割となる。

これを機会に、23区の清掃工場それぞれのごみバンカ容量を調べてみた~ 
但し、施設概要や環境報告書でもあまり公表はされていなかったので、とりあえず~



※東京二十三区清掃一部事務組合「環境報告書」などから作成

2008(平成20)年度のごみ焼却量:2,795,609t/年間
単純に365日で割ると:7,659t/日(土日は収集してないがとりあえず均すと~)
20清掃工場40炉(予備炉も含む)が同時にストップした場合
約4万トンから7万トンということは、23区のごみの5日~9日分は何とごみバンカに積み上がる。
その間に、他市、他施設に緊急要請をすることになる。(そんなことあってはならないが~)

同時にすべての焼却炉がストップするなどということは、通常時ではあり得ないだろうから、やはりもっと余力の計算はあまりゆとりを持たせずにきっちりしてもいいのではないか。

しかし、20清掃工場40炉が同時にストップなどということは、その時はもうごみの焼却どころの騒ぎではない。東京が壊滅状態の非常事態~



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