東京23区のごみ問題を考える

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TRP微量PCB焼却実証試験報告 敷地境界ダイオキシン類基準値超過の原因は?

2010年08月18日 23時49分00秒 |  PCB/DXN類など

※TRPは東京臨海リサイクルパワー(株)の略称

今日は、江東区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会を傍聴してきた。

清掃港湾・臨海部対策特別委員会
1 日 時 平成22年8月18日(水)午前10時
2 場 所 江東区議会(第1委員会室)
3 報告事項
(1) 微量PCBの処理の促進について
(2) (仮称)昭和大学新豊洲病院の基本設計について
(3) 東京二十三区清掃一部事務組合のごみ性状調査の数値について
(4) 水銀混入ごみによる複数清掃工場焼却炉の停止について

■ 微量PCBの処理の促進について(微量PCB焼却実証試験結果報告)
※「清掃港湾・臨海部対策特別委員会資料」より作成

《試験条件等》
○ 実施主体:東京臨海リサイクルパワー(株)、東京電力(株)
○ 試験場所:東京臨海リサイクルパワー(株) [江東区青海三丁目地先]
○ 微量PCB絶縁油焼却量:施設の時間当たり能力上限で焼却
○ 絶縁油PCB濃度:130ppm (将来処理想定濃度約50ppm)
○ 炉内温度等:1,100℃以上、滞留温度2秒以上


《試験結果》
○ 微量PCB絶縁油を安全かつ確実に処理できることを確認
 ・微量PCBを処理した日(4/30、5/1)の「排ガス」等および周辺環境の分析結果は、いずれも基準値を大きく下回った。
 ・産業廃棄物のみを焼却した日(4/29)の分析結果と比較しても違いは見られなかった。
○ 敷地境界大気の一部で基準値を超過
 ・産業廃棄物のみを処理した日(4/29)の敷地境界(東)で特異的なダイオキシン類濃度を検出した。

《施設における排ガス等の調査結果》
省略(いずれも基準値を大きく下回っている)

《周辺環境の調査結果》
敷地境界

※「敷地境界」の図は、TRPの構内配置図より作成

敷地境界調査結果(PCB省略)
【大気のダイオキシン類 環境基準:0.6pg-TEQ/m3(年平均値)】


施設周辺調査結果
城南島海浜公園、暁ふ頭公園、フェリーふ頭公園、若洲海浜公園で実施
いずれも東京二十三区清掃一部事務組合測定値と同程度


《基準値超過(敷地境界東側のダイオキシン類濃度)の検証と対応について》
続きはまた明日~

※詳細はこのあと東京PCB処理施設(渡辺HP)へ掲載予定

何ともお粗末な東京臨海リサイクルパワー(TRP)
微量PCB焼却実証試験以前の問題で、PCB投入前日(通常産廃処理)の敷地境界ダイオキシン類の測定結果が、東西南北4か所測定のうち東(4/29)が1.8pg-TEQ/m3というのだから。
前代未聞の基準値、超・超・超過。
【大気のダイオキシン類 環境基準:0.6pg-TEQ/m3(年平均値)】

それもなんともずさんな管理体制が原因の可能性も~

同じく中防の、JESCOの東京PCB処理施設の敷地境界で大気中ダイオキシン類測定結果が0.62pg-TEQ/m3(平成19年9月11日測定)で環境基準を超えた時は驚いたのだが、そんなことに驚いている場合ではない、今度は1.8pg-TEQ/m3である!!

そして、今回のTRP4月29日の風向きも、やはり南(南西~南南西)からの強い風
中防一帯が南南西の風に呪われているのか~

というより、JESCO東京PCB処理施設の敷地境界ダイオキシン類の超過も、PRTの焼却灰が南南西の風で飛んできたのか?! 試験期間中ですら、灰積出場のシャッターの開閉がずさんで、通常からいつも開けっぱなしだった可能性もある!!

例え、微量PCB焼却実証試験結果は「微量PCB絶縁油を安全かつ確実に処理できることを確認」したとはいうけれど、こんなずさんな処理をしているTRPで、今後、微量PCBの焼却を本格実施させて大丈夫なのだろうか?! PCB焼却に限らず、通常の産廃焼却、感染性医療廃棄物の焼却の安全性にまで不安や疑問が~

とはいえ、東京二十三区清掃一部事務組合の練馬清掃工場の雨水ダイオキシン類が6.8pg-TEQ/Lというときも、原因の特定はできず、「灰を積み出すとき、灰が構内道路に付着した可能性も考えられる。」というようなことであった。また、先日は、「焼却炉故障、高温の灰が住宅地に飛散 日本製紙富士工場」というニュースもあったばかり、なんだかおかしなことばかり~

とりあえず~


参考(本ブログ)
■南南西の風がダイオキシンを運んでくる!PCB環境安全委員会
■廃棄物処理施設集中立地の中防で、ついに大気中のダイオキシン類濃度が基準値超える!


平成20年度の都内環境大気中ダイオキシン類測定結果の平均値は0.040pg-TEQ/m3である。なぜ中防周辺だけこのような高濃度になるのか!! それも南南西の風が吹くたびに高濃度になる!! 
   【北西端】の風上には中防灰溶融施設、破砕ごみ処理施設
      そしてガス化溶融のTRP(東京臨海リサイクルパワー)
※本ブログ「南南西の風がダイオキシンを運んでくる!PCB環境安全委員会」より

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