跳箱

跳び箱でも飛箱でも飛び箱でもとびばこでもいいけどそこはそれ跳箱なんです。体育日和のお供にどうぞ。

バブリーな御仁にバブル発生公認さる

2006-10-26 23:25:33 | メディア
坂和くんが影響を受けているダケのかもしれませんが、一般論としてLessig、O'Reilly、伊藤、Carrら各氏に影響力があるとは到底思えないと指摘してしまうと、それで話が終わってしまうのでアレですが、跳箱的にしつこく指摘し続けているWeb2.0などというbuzzwordで括られている第二次.comバブルにはBubble 2.0と名前が付いたらしいです。これからは、それってBubble2.0っぽいなぁと一言指摘すれば売り込みな人たちに即座に退出願えるようになるってことでOK?

そも、Lessig氏の議論は所有と利用の概念操作があまりに粗雑なのではないでしょうか?続く伊藤氏によるBubble2.0との命名は頂きですが、そもそも自分がなにやってきたか棚に上げてなにいってやがるんだ?と義憤の振りして怒ってみたりします。(いやまったく)O'Reilly氏に至っては自分で定義(いや、所詮buzzwordだから言いだしっぺ本人がそれはミトメネーと駄々をこねたらそれでオシマイなのかもしれませんが)したWeb2.0のフレームワーク(どうでもいいですがこれを論文と称する御仁がいらっしゃいますが、こんなもん単なる自己主張レポートです)をやたら狭義に解釈して、

本物の共有サイト」と「偽物の共有サイト」の違いが今後ますます重要になる

などと言い出しているのはどうにもいただけません。要するに純粋なP2P以外は認めねぇ、とおっしゃりたいのでしょうか?そもそもgoogleについての氏の認識は、

「Googleが、人々の注目を分散させる役目を果たしてきたこれまでの実績を忘れないことが非常に重要だ。自らの運営するサイトに人を集め、長い時間そこにとどまらせようとするやり方--つまり集積所となろうとするのはWeb 1.0だ」

とのことですが、googleはしっかり自社のビジネスのコアコンピタンスに関わる部分についてはボトルネック独占を狙って(ある程度うまく(特に欧州)いって)いる点についてはまるで触れていません。これまでのgoogleのビジネスにとっては滞留時間ではなく、処理したトランザクション数が問題だったから(資源消費を最小化するために)滞留時間を短くしてきたに過ぎないと、なぜ考えられないのか不思議です。(所詮同床異夢だったってことでしょうか?)

そも、googleの事業がクローズドなモデルにシフトしているのだとすれば、それはgoogleのビジネスドメインにおいて市場開拓余地が小さくなってきており、これまでは垂れ流していた価値も回収しなければ成長を維持できなくなってきた(もしくはその恐れがある)からである、と考えることもできるでしょう。
で、あるならばgoogleが一方で垂れ流すことによって他方で得ていた価値との社内利益相反が会社の機能不全をもたらすほどになったとき、googleの黄金期が終わるのではないでしょうか?

余談ですが、googleスキャンの件もさることながらgoogleチェックアウトの件などにおける行動はあからさまといっていいほど直截な市場取り込みの試みだといえると考えています。

さらに余談ですが、30年前ならいざ知らず、いまどき、「影響力がある」かどうかはエルデシュ数じゃないですが実際に事業化されたICTサービスの総数もしくは生存率もしくは市場占有率(総市場規模をベースにすれば事業間の比較もできそうだなぁ)を調査して、それら事業における各氏の主張に出典を求められるモデルなり原理なりが、どの程度含まれているか、また、その相互作用がどのように働いているかを調べれば定量的に把握できる話なんじゃないでしょうか?

自分には影響力がある、と主張することで影響力を行使(または、しているかのように振舞う)御仁のなんと多いことか。当然、実務上はヨイショする担当とヨイショされる担当に分かれていたりするわけですが、こんなところにもネットワーク論的に解釈しえる権威の自発的生成プロセス(とでもいうのか?)が見られて面白いもんです。

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