乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

心の湯 Shower チュウ・シュイ

2007年03月03日 | 映画

(写真は麗江古城内の「ヤーソ!ヤーソ!ヤ!ヤ!ソ!」 )

 

    心の湯 Shower

 

 

 作品の好きさ★★★★★

 満足度 ★★★☆☆

 感動度 ★★★☆☆

 話の展開 ★★★☆☆

 色彩美 ★★☆☆☆

 構図 ★★☆☆☆

 

 1999年 中国

 

 監督 チャン・ヤン

 

 キャスト 

  チュウ・シュイ

  プー・ツンシン

  ジャン・ウー

 

 

 昨日観た二本目の映画は、『心の湯』

 先日は『天浴』を観たこともあり、お風呂続きということで、かねてから見たかったこの映画にしちゃいました。

 あらすじは省かせていただきますが、この映画も心に深く食い込む上質の作品。

 

 

 主な役者は、上手い役者のせいぞろい。

 弟役のジャン・ウーは本当にハンディを背負われているかのよう名自然な演技。

 マラソン競争でチュウ・シュイ(父)が

「イー、ア-ル」

「ズワァアンッ!!」

と自然で大きな声。見事な演技力だ。

 変緬のチュウ・シュイが出ておられたので安心して最後まで見ることができた。

 

 

 あらすじは初めから思い通りに展開するが、底も監督のねらい目なのではないか。話は単純で心に感動を与える映画の方が、一般的には商業ペースにのせやすいこともあるのだろう・・・

 

 

 オープニングのシャワーなどは後につながり、また、途中の洗車シーンとかけてあり、一件上手くいっているようだが、少し品が無い。間違ったビデを借りたのかとまで 不安な境地に陥れられてしまう。

 

 

 映画全体を通じて良き時代の中国映画に加え、ハリウッド映画や日本映画、イラン映画や韓国映画のどこかしこで観たような場面や画像が続くことは少し気にかかる。

 

 

 この雑多な感覚は色彩にも及び、統一感に欠ける。

 強いてかきあげるならば家族三人の心の動きや山場には『ブルー』、第三者の山場には『赤』が使われていた。

 ただ構図の問題もあって、絵面は素晴らしいとは言いがたい。

 

 

 

 この映画の良さはほのぼの感や人間、家族愛。

 全体を通してどこか懐かしさがこみ上げてくる。

 人情や本質的な人間愛を強固な俳優群が質の良い秀作に仕上げていることはありがたい。

 日本というかって風呂屋に行く習慣のあった民族には理解しやすい作品であると同時に、幼児期や小学校低学年の頃友人と遊びに行った風呂よりも娯楽性があり、懐かしんではいるものの、実際に映画で描かれている風呂屋は、現代の娯楽銭湯(温泉)に近いような気がするのが不思議だ。

 個人旅行で中国に行けば、一度地元の風呂屋に入ってみたくもなるが、映画上ではあれだけ常連が多い中、果たして部外者を受け入れるか否かは疑問である。

 

 

 細かなところは省き、全体で考えるならば、非常に心に響く 優れた映画だと感じる。

 なんだか否定的に書いたことも多いが、この映画は私は好きな作品の一つとなる。

 好きな作品の場合、細部までにも完璧を要求する私が悪いのだ。

 失礼があれば、お許しください。

 

 

 

 


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4 コメント

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銭湯 (えみこ)
2007-03-03 21:04:29
3月10・11日に100年会館であるようですが、川瀬監督の「火垂」の中でも懐かしい奈良の街中の銭湯が登場していました。あのタイルの様子が懐かしいです。

下宿をしていた頃、たまに早い時間にいく銭湯ではおばあちゃんたちが、遅い時間では元気の良い今の私くらいの年頃のおばちゃんが親切にしてくださいました。あの時間はとても幸福だったなあと思い出しました。
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お風呂 (乱鳥)
2007-03-04 01:23:41
素敵なお話ですね。一人暮らしだと、何気ない親切が嬉しいことってありますよね…
子どもも今下宿生活なので、そのような素敵なお話を聞くと、嬉しくなります。きっと色々なところで 皆さんのお世話になっているのでしょうね…


川瀬監督って確か奈良の助監督ですか?まだ一本も見たことがありません…
お風呂屋さんって、懐かしいですね…瓶入りのコーヒー牛乳も飲みたくなりました。
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銭湯 (えみこ)
2007-03-05 18:51:56
JR奈良から近鉄奈良にかけての古くからのおうちが多いあたりにはところどころ銭湯が残っています。人情は、どうなったかな?分かりませんが、見た目はあまり変わらない気がします。

今の日本の生活はあわただしすぎるのですね。きっと。
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銭湯 (乱鳥)
2007-03-05 23:42:13
お風呂屋さんは以前から行ってみたい気はしていたのですが、部外者のようでなかなか思い切れません。
TVを見ると京都の錦市場の先頭も独特の雰囲気がありそう…入りたいなとは思うのですが…何しろ気が弱い。
いっそ遠くの温泉の方が緊張しないのかも。
でもお風呂屋さんって懐かしいですね。
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