乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

てるとらのはいぜん

2006-07-15 | 歌舞伎
  七月おおかぶき

     〈四代目さかたとうじゅうろう襲名披露興行〉




      (私が見た日の個人的な感想)

       満足度 ★★★★★

       感動度 ★★★★★

       役者  ★★★★★



      (今回の昼の部で一番印象に残った演目)





  【昼の部】



     (一)  しんしゅうかわなかじま

            てるとらのはいぜん

          



            ちかまつもんざえもん作





     キャスト   長尾てるとら    がとう
            直江山城守    しんのすけ
            勘助母越路    たけさぶろう
            お唐       たかたろう
            勘助妻お勝   ひでたろう   他







 先日家族四人で四代目さかたとうじゅうろう襲名披露を観てきました。

 演目はみなみ座に比べて心もち華やかに感じました。

 みなみ座の演目もとうじゅうろうのイメージにぴったりで昼夜ともに良かったのですが、しょうちく座も私の観たい演目が多く、良かったナ…



 この『てるとらのはいぜん』は最近観たくてたまらない演目の一つでした。

 特に配膳を刀で蹴散らかす場面と、琴を弾く場面。

 このに場面はまばたきもしたくないといった勢いで、芝居と格闘しておりました。

 とにかく素晴らしかった。

 



 特に琴の場面は今も心のひだに深く刻まれています。

 お勝役のひでたろうさんの演技は心が打たれ、身震いいたしました。

 琴の音といい、表情といい、身のこなしといい心に打たれてしまいましたが、あまりにも感動しすぎて、ひでたろうさんの表情が全く思い出せないのです。

 顔を覚えていない…こういった経験は初めてです。

 ただ、その場面の一コマが流れに乗って思い浮かんでくるのです。




 ここの場面は他の役者さんでもTVなどを通してみたことがありますが、どの役者さんもそれぞれにいい表情で演じておられました。

 ときぞうさん(この役者さんも好き)でも見たことがあるのですが、彼のお勝もまた違った持ち味で好きでした。

 このときの勘助母越路役はひでたろうさんさんでした。

 この演目もひでたろうさんがとっても気持ちよく演じておられるご様子で、お勝にせよ勘助母越路役にせよ、とてもぴったりな気がいたします。

 …っていうかひでたろうさんもおしばいが見事なので、どの演目でも素晴らしいですね…

 ただお芝居の途中に勘助母越路がたけさぶろうさんとひでたろうさんの顔がかぶってちらついてしまって、少し困りました。




 私たちが観に行った日はちょうど京都の祇園の舞妓はんや芸子はんが両脇に据わっておられました。

 こういった光景はよく目にしますが、華やかでよいですね。

 客席にまるで華が咲いたようです。

 真正面を見ればお芝居、左右には美しい着物姿…

 私たち四人はあこがれのため息をつくばかりです。




 この日は他の役者さんたち同様かそれ以上にひでたろうさんはにこやかで、気持ちのよい演じ方をして下さったことはいうまでもありません。

 口上のご挨拶でもいつもよりもはしゃいでおられたように感じたのは私だけなのでしょうか…


 

 この日も大向こうさんも何人かいらっしゃって、会場は活気づいておりました。

 そうそう、この日は一階に女性の大向こうさんもおられました…

 ちょっぴりあこがれちゃいます。





『てるとらのはいぜん』はとても良かったのでもう一度みたいのですが、家族にはいい出しにくいですね…

 三階か幕見でもう一度いってみたい、そんな心に残るお芝居でした。


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