114; 第61回特別展図録 まことに めでとう そうらいける『万歳』 (2007年9月)
浮絵「万歳図」
「四季十二月遊」上
「人倫訓蒙図彙」‘勧進ものもらいの部’
「双筆五十三次赤坂」
「富士三十六景東都駿河町」
鯰絵「万歳楽」
「江戸風俗万歳之図」
万歳の図
まことに めでとう そうらいける『万歳』
第61回特別展図録
2007年9月
140ページ
1575円
奈良県立情報図書館で ‘まことに めでとう そうらいける『万歳』’ をお借りした。
わたくしは伝統芸能が好きなので単にその一連として興味を覚えたのだが、読み進めるにつれ、その内容の深みに驚いた。
今までにも民俗学関係書物で伝統芸能や漂泊民につて取り上げられていたが、‘まことに めでとう そうらいける『万歳』’ では、別方向からより具体的部分があった。
内容は複雑で重いが、図録の中に掲げられた絵図はどこまでも美しい。
たどたどしく中途半端に読み進める古文書部分に、面白い発見部分多々あり。
大和万歳や秀吉の尾張事件など、深い歴史があることを知った。
本書の中で伊勢万歳村田社中の語り(村田清光・中川晃)が載せられていた。
2007年、村田さんという三重県鈴鹿市を拠点に活動する伊勢万歳、現役の太夫から万歳についての聞き取りが載せられていた。
聞いたことがない話ばかりで、興味を覚えた。
A4判140項(カラー8項)
2007年9月に開催した第61回特別展「万歳-まことに めでとう そうらいける-」の図録です。万歳は、社会の状況を反映し、流行を敏感にとり入れました。それぞれの時代の万歳を見ることを通じて、社会の意識について考えた展示です。図録では、展示資料の紹介や内容を解説しています。
内容(目次)
・カラー図版
・総論…祝い込みます御万歳(展示を見るために)
①千秋萬歳のころ~千秋萬歳の千箱の玉を奉る
②大坂に来た万歳~ご当家のご繁昌は
③諸国の万歳~家もめでたく末広がる
④芸能と生活~お祝の者とも候いける
⑤支配と組織~何事もない様に
⑥万歳が迎えた近代~代々栄えてアラ楽し
・近世の土御門家と三河・尾張万歳(林 淳)
・近世の大和万歳(吉田栄治郎)
・三曲万歳の周辺 「胡弓」の歴史に及ぶ(山路興造)
・冬仕事万歳 法花寺の場合(太田恭治)
・伊勢万歳村田社中の語り(村田清光・中川晃)
・展示資料解説
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