乱鳥の書きなぐり

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『文学と美術の出会い』平安時代から江戸時代の物語絵    大和文華館(奈良 学園前)

2013-12-09 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸
             (『寝覚物語絵巻』(部分)  いただいたパンフレットから)

 

    『文学と美術の出会い』平安時代から江戸時代の物語絵    大和文華館

 

 ずいぶん以前から心待ちに致しておりました『文学と美術の出会い』平安時代から江戸時代の物語絵 を楽しませいただきました。
 その中から今回は三つに絞り、読んで参りました。
     『寝覚物語絵巻』『俵藤太絵巻』『ものぐさ太郎』(読んだ順)




 奈良絵本の『ものぐさ太郎』は割合読みやすかったです。
 帰宅後書棚から岩波の古典文学大系(赤)を引っ張りだして、『御伽草子』から「ものぐさ太郎」を読み始めました。

『俵藤太絵巻』は以前解説まで丁寧に読んでおりましたので、もう嬉しくて嬉しくってたまりません。

   『俵藤太物語絵巻―チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵』 (甦る絵巻・絵本) 影印(7枚)

   新日本古典文学大系 室町物語集 下 55』から 「俵藤太物語」 岩波書店
   
   「平将門 祠」京都 神田明神  京都市下京区綾小路通西洞院東入る新釡座町(5枚+1)


 そしてな!な!なんと☆感動する絵巻物がございました。
 この絵巻物に感動し、興奮しすぎて眠れないのです。
 
    『寝覚物語絵巻』

 展示場で読んでは見たのですが、わたくしの力では内容がわかりづらかったです。
 ですが美しい色彩や文字や紙やどう表現して良いのかわからない満足感が絵巻物から光放っておりました。
 あまりの嬉しさに、帰宅後大切にしております絵巻物大成(赤)の中から『源氏物語・寝覚物語絵巻』を取り出し、見とれてしまいました。
 絵巻物大成は印刷のなかでも色彩が割合に美しいと感じます。ですが、もう一度オリジナルが見たいと痛切に感じました。

『遊行上人縁起絵断簡』を拝見し、天狗草紙(是害房)を思い浮かべました。

     『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』影印「大江山絵詞」「解説」

     京都国立博物館「方丈記展」で見た「是害房」(ここでは今回の展示物の絵の部分では無く釜湯での場面)

 そして説明を読みましと、【『天狗草紙』に類似する】と記されており、たいへん嬉しく感じました^^
 たまたま図書館から再びお借りしておりました 続絵巻物大成19には『天狗草紙』が載っております。
 帰宅後展示を思い出し、続絵巻物大成と比較致しますとたいへんにておりました。
 絵巻物を楽しんでおりますと、いろいろな絵巻物同士似た描き方の物が多く驚いてしまう事があります。
 まさしく今回もそれでした。
 絵師がこれまでに有る絵を参考にして描く場合があり、似ていると複数の本に書かれていました。


 他にもいっぱい読みたい展示物がございました。
『源氏物語』(白描)の左に展示されておりましたまさに鴨をさばこうとしたり、火をおこす女の口元の表情姿が面白い『善教房絵詞』と、『忠信次信物語絵巻』です。
 次回は『善教房絵詞』と、『忠信次信物語絵巻』と『寝覚物語絵巻』の再挑戦。わかる範囲でじっくりと楽しみたいと考えています。

 わたくしの好きな『伊勢物語』の八つ橋の描き方や江戸時代の学者たちの考えた描き方など、たいそう面白かったです。

 そして、こういった物語のどこの部分を編集したり描くかをまとめた本や、今の頭注のように物語の上に解説が記されたものには驚きました。


 また、学芸員の先生のお話がたいへん豊かで面白うございました。
 わかりやすく、知りたい事聞きたい事を多くお話しいただきましたので、たいへん嬉しく充実した時間を過ごさせて頂きました。
 ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 
 
   

    



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