『ザ・寺山』 『レミング-壁抜け男』
今日は一体何をしていたのだろう・・・。
買い物、料理、洗濯、掃除、草抜き・・・。
寺山修司の天井桟敷演じる『ザ・寺山』 『レミング-壁抜け男』 も観た。
合間の時間を見つけては本を楽しむ。
今日観た二作品も面白かった。
やはりテーマがはっきりとしており、観ていて違和感がない。
特に『レミング-壁抜け男』 の方は、寺山独自の感覚的作品性を支軸に、東北のいくつかの民話的な部分と安部公房の『友達』や『壁』を乗せ、心理的医学的な側面を抽象的に利用して作られた秀作。
最後、舞台も会場も真っ暗になる。
当然のことながら、二分後くらいには
『パッ!!!』
と会場或いは舞台にライトなり展開があって、作品は終了だと見ている方は考えてしまう。
観客は帰らない。
ぽつぽつと拍手がまだらに起こり始めながらも、まだ舞台に振り向き、何かを期待する客席のみんな・・・。
まさにそれが寺山の狙いだった。
観客が舞台を見終わった最終には、『レミング-壁抜け男』 という作品の壁に、自分を投じ込んでいたのだ。
そして、例外に漏れず、テレビで見ていた、この私をも・・・。
拍手!!