日常

東京ノーヴィ・レパートリーシアター「古事記 天と地といのちの架け橋」

2014-10-10 01:03:16 | 芸術
◆東京ノーヴィ・レパートリーシアター公演「古事記 天と地といのちの架け橋」を見てきました。素晴らしかった!

◆現代演劇と能と神事と唄い・・・が融合した新しいスタイルだと思った。
演劇という言葉ではくくれない。新感覚。
異質のもの接点には、創発がある。
いのりとまつり。


◆古事記は基本的に唄うもの、らしい。おそらく、もともとコトバ自体が唄のようなものだったのだろう。鳥の鳴き声のような。互いに振動し共鳴する媒体としてコトバを使用していた。それはおのずから唄になる。からだ全体でかんじるもの。それを文字にすると、視覚に限定された世界になり、それは情報保存という意味ではいい点もあるが、コトバの振動を感じると言う意味では悪い点もある。

◆神社内で儀式としての神事を見ているかのような錯覚に陥る瞬間があった。

◆人間の笑み(笑顔)というのは、なんと美しいものだろう、と改めて感じた。出演者の笑顔が、常に旋律として存在していた。  人は笑顔になると、勝手にからだ全体がゆるむ構造になっている。やわらかくなる。ほがらかになる。 そのやわらかさ、おおらかさ、のようなものと、日本の神々との親和性を感じた。

◆全体が流動的だった。滝の流れを見ているような不思議な感覚だった。意識も古代へとタイムトリップした。

◆音楽も面白かった。シンギングボールとかの音色も聞こえた。こういう演劇に、色々な演奏家が参加すると面白そう。それこそ、まつりだろう。

◆おそらく、今後この演劇はどんどん進化していく。来年には、日本各地の神社で土地土地の神さまに奉納されていくのではなかろうか。そんな映像が、心の眼にはっきり見えました。

◆上演は10/13まで。
演劇は、映画と違って常に一回性の芸術です。

是非ぜひ!
足を運んで見てほしいです!(^^



P.S.
今回だけのサプライズで、原作の「超訳 古事記」を書かれた鎌田東二さんもお越しになられていて、最後に石笛(いわぶえ)と法螺貝の演奏。最高!まさに神事。



初対面の鎌田先生とも、二人で話しが盛り上がり盛り上がり・・・・時間が足りなかったが、息つく暇もなく情報の交換をしあい、こんご色々とコラボレーションしていくことに!わーい。あっという間に話しが決まりました。気が合う人とは話しが早い・・・・笑
素敵な場をありがとうございました!(^^


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5 コメント

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Unknown (安藤)
2014-10-21 20:09:45
ご紹介ありがとうございます。田舎育ちで、これまであまり演劇に触れることはなかったのですが、それでも幼い頃にみた劇団四季さんの舞台での感動は今も鮮明に覚えています! また機会をみつけて、劇場に足を運びたいと思います。 最近、難しいことばかりを考えておりましたので、なんだか心が豊かになる思いです!感謝です。
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Unknown (いなば)
2014-10-24 14:18:12
>安藤さん
すばらしい舞台でしたよ。
演劇というのは、3次元で肉体と肉体が交差するのが本当に圧倒的ですね。映画のような二元的なものは脳への影響が大きいように感じますが、演劇はすべての全身の細胞に働きかけてくるような感じがします。(^^

頭で考え過ぎると、あたま以外の細胞(人体には60000000000000個近くの細胞が共同している一大コーポレーションなわけですから)が悲しんでいると思うので、時には身体全身の細胞を喜ばせてくださいませ。
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Unknown (安藤)
2014-10-25 22:20:18
お言葉ありがとうございます!おっしゃるとおりですね。
「頭以外の細胞を喜ばせること」は、ある意味、私の苦手分野でもあるのですけれど、とても大切なことですよね!苦手ながらも、不器用ながらも、大切にして参りたいと思います。
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Unknown (いなば)
2014-10-30 21:55:54
苦手な中にこそ、きっと大切なものがあるのだと思いますね。
河合先生の「コンプレックス」という名著は本当に素晴らしい本でした。
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Unknown (安藤)
2014-11-04 21:54:35
ありがとうございます。
河合隼雄先生の本は何冊か読ませていただきましたが「コンプレックス」はまだ読んだことがありません。ぜひ読ませていただきます!
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