ニューロンくん がんばれ!

筋萎縮性側索硬化症:ALSに罹患した「ドイツ語うさぎ」と、その夫「くまさん」の日記。

咳~~

2009年12月31日 21時34分04秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH
大晦日。

どこのうちも くつろいで過ごしていることだろう。
わたしはときたら、昨晩再び寝られず(咳=喘息と後鼻漏)、不調。

今日はケイコさんがお料理をしにきてくださる予定だった。そしたら、なんと、
後ろにN牧師(ケイコさんの夫)の姿が!! サプライズ! サプライズ!
わたしの具合が悪かったので、家でピーマンの肉詰めと手作り餃子を作って来てくださった。

しばらくお話ししたあと、子どもたちもリビングに呼び、お祈りしてくださった。


日中はまだしもだった。
さっき夕食の席に着いたあたりから咳の嵐。夕食が食べられない。

どうして?
治療レベルをかなりあげてるのに。
普通ならもう収まっている頃合いなのに。
吸入ステロイドが吸えてない?
まさか、そんなことありえない。

救急外来に行かないとダメ?
喘息の掛かり付けの病院は、必ず救急で診てくれる。
だけど元旦早々、いや!
弱気にならないこと。
みんなが応援してくれてるのだから。

どうかどうか収まりますように。
今晩、少しでも寝られますように。

カルニチン

2009年12月30日 16時19分14秒 | 使用薬剤:療法関連 MEDEKAMENTE
使用薬剤に追加

●Lーカルニチン(2009/12/01~)

日本ALS協会が出版しているハンドブックで推奨されていたもの。
医薬品として処方可能だが、健康食品としても購入可能。

ふつうは、「Lーカルニチンの脂肪燃焼作用」に注目してとコエンザイムQ10を併用してダイエット目的で使用するのだが、わたしの場合、脳のなかで、Lーカルニチンがアセチルーカルニチンに変化して、脳細胞を壊れにくくする働きに注目して飲むのだと思う。

脂肪を燃やさないで、脳にだけ働いてほしい。
いっしょうけんめい脂肪を貯めるようにがんばっているんだもの、その邪魔しないで!


●喘息治療薬(2005秋~)

レギュラーユース
・キュバール:吸入ステロイド 200μg/日

調子が落ちたとき追加するもの
・セレベント:長時間型気管支拡張剤 25あるいは50あるいは100mg/日

発作になってしまったとき
・ベネトリン:短時間型気管支拡張剤。ネブライザーで吸入
・キュバール増量 800μg/日まで

学会ガイドラインでいえば軽度持続型対応、最低レベルの治療でやってきた。ALSとかぶったということで、治療レベルアップをしていく予定。

子どもたち、ごめん

2009年12月30日 16時16分47秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH
あ~あ、ALSが家族を目に見える形で巻きこんだ。
年末年始に予定してたスキーキャンプをキャンセルしたのだ。最後の家族旅行かなみたいな感じで、早々とそのように話を進めていたのだが、わたしの身体が寒さに非常に弱くなっているのを心配したひろっくまがキャンセル(きわめて慎重派のひろっくま)。

子どもたちは、ブーブー!
わたしの様子を見てれば、しかたないとはわかるものの、楽しみにしていたのですごーく残念がっている。

それで今日、日帰りスキーにひろっくまがちらかしタヌキとはなぴーを連れて行った。うちには、母が再び来てくれた。
1時間以上かかる道のりを、申し訳ない。。。

さて、その母に、今から銭湯に連れていってもらおうとしているところ。
みなさんのお祈りのおかげで喘息は改善方向にあるけれど、まだまだ過敏状態なのでスチームバスの設備のある銭湯は気道にとてもいいのだ。
移動は杖と母に支えてもらうにしても、洗い場の椅子から立てるか心配だが、まあ、行ってみましょう。
ダメだったらダメで、そのときまでのこと。帰ってくればいい。

ところでひろっくまはスキーしません。
スキー場に行って、「コーヒーを飲む」のが楽しみなんです♪
スキーが大好きだったのは、わたし。および、成長してきてからは子どもたち。

ケアマネ

2009年12月29日 22時56分07秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH

12月17日だっただろうか、生協の仲間たちが、わたしのメールに瞬発的に反応して、ケアマネさがしに奔走してくれた。
そして、わずか4日ののちに最高の方が与えられた。本当に奇跡みたい。
カズミさん、ひさごん、ねぎちゃん、本当にありがとう!!

親の介護もしたことがないわたしには、介護保険制度のイロハから理解する必要があったのだけれど、わたしの理解が進む動きより、友人たちの動きが速かった。

「近い事業所」「訪問看護ステーション所属であること」「できればASL患者の経験があること」この3つの条件にどんぴしゃり。

それどころか、「ケアマネであると同時に看護師」「現在、ALS患者を3人担当中」「わたしと同世代」、おまけに、「美人」「優しい」なのです。


先週初めてうちに来てくださったとき、真剣に話を聞いてくださる姿に、涙がこぼれそうだった。身体的状況の細かいことを具体的にお話ししなければならないから、わたしとしてはやはり辛さもこみあげる。それをしっかり受けとめてくれる。

現在、書類作成や申請業務など一手に引き受けてくださっている。
そして、この先のあれこれをすでに考えてくださっている。
ひろっくまが様々なできごとに追われているのは変わらないけれど、これからさき、彼女が事務的な面はほとんど引き受けてくださるらしい。

今日午前の彼女の訪問は、「介護用品の搬入確認」で予定の行動だったのだが、咳でまいっていたわたしを診て、「わたしの必要」に応えてエキストラで行動してくださった。
午後に吸引器を持った業者とともにもう一度訪問してくださった。29日にこんなに迅速に事が進むとは……! 医療器機である吸引器の指導方法もとても上手。「年末年始も何かあったらすぐに連絡してくださいね」とおっしゃっる。

単に「ケアマネさん」と呼ぶのはぜったいに申し訳ないキーパーソン。
なんて呼ぼうかしら?

今日はそういうわけで、わたしはまいっていて起きたり寝たり吸入したりテルミーしたりだったのだが、両親の訪問もあり、娘のところへ友人あり、介護用品業者訪問あり、特定疾患の決定通知が届いたり。出入りがすごく多かった。両親は庭掃除やら料理やらと仕事をし、ついでに孫に説教をして帰って行った。ありがとう。

室内ブーツ

2009年12月28日 22時08分40秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH
足先に指令を送る運動ニューロンが”お怠けさん”なので、足先の麻痺が一番進んでいる。そのために、とても冷たい。女性が冷えるのは良くある話なんだけれど、うーん、今年のわたしの足先はかわいそう。

それで買ってもらったのが、室内ブーツ。
とっても暖かい!
着脱もしやすいし、補装具つけたまま履ける。
暖まると、動きも少し改善する。


夕方から咳がひどくてしんどい。
ふだんは2500~3000の白血球が、金曜の採血で8000を超えていたので、喘息は感染に誘発されたのかもしれない。

あと一本

2009年12月26日 22時23分59秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH
原稿がようやくほぼ終わり。
あとは28日にもう一本の最終原稿。

木曜から急に気道に炎症を感じて、要は喘息なのだが、症状は非常に軽度、というかそうなるようにコントロールしている。
けれど痰が出しにくいのが、ALSと重複した場合に感じた新状況。
さて、いかに乗り越えるか、というわけで、あらいぐま先生にまたまた相談。
清水先生にも相談しなければ。


寝られない夜はあったものの24日も25日も、信じられないくらい幸いに過ごした。
また書きます。29日にならないと時間が無いので & ムリできない体なので。

ALSがわたしに与えられた意味

2009年12月26日 22時09分10秒 | ジェンダー
しばらく前に書いていたものです:



なぜALSになったのか?
なぜ?
なぜ? どうして?
どうしてわたしが?

こうした自問自答を繰りかえす方があるそうだ。うちの母がその典型。
「どうして……?」「なんであの子が……」と繰りかえしている。


わたしは、なぜ?とは問わなかった。

加齢とともに発症しやすくなるということが言えるだけで、生活習慣、居住地、気質、体質などに全く依存せず、世界中どこにいても希な頻度で発症する。今までの生活のどこが悪かったのか、と考えても意味がない。
父がこれをやっている。
「おまえは大人になってから ちっとも太らなくておかしいと思ってた。だいたい、若いころ、まともな食事をしてなかっただろう? ともかくいろいろ栄養素を取れ! そうすりゃ治る!」

両親の心配には感謝をしている。


しかし、ALSは、天がわたしに与えたというより他、科学的な説明はないと思う。


今、悩んでいるのは、ALSがわたしに与えられた意味。

「何か意味があることは確かだ」ということは、すでに今までの人生で納得している。人生に起きてきたさまざまなことで、無意味なことはなかったし、「マイ・ストーリー」がそうやって形成されてきた。大きな時間の流れの中で、天に続く時間の流れの中で見るならば、ALSが加わってマイ・ストーリーが紡がれるはずなのだ。

ALSの発症年齢平均は国内最新データによれば「65.3歳。男性:女性=2:1」である。とするならば、わたしの発症は、どちらかといえば非典型だ。48歳か49歳での発症。五歳刻みの棒グラフデータを見ると、わたしのコフォートはぐっと低い。

65歳で発症した場合と、40台終わりに発症した場合の意味は自ずから異なる。
目の前の状況が圧倒的に違う。仕事は道半ば、肉体の老化現象は特にはなし、配偶者も仕事真っ盛り、3人の子どもは自立しておらず学費のピーク。

この時期にALSをするというのはどういうことなのか。
どのように自分の位置を考えていったらいいのか。
病気は否応なしに日々進み、できなくなることは増え、介助されなければならないことが増えていくなか(反比例して、配偶者の負担が増える)で、どう自分を捉えたらいいのか。彼にとってはどうなのか。

全く新しい状況に立たされているなか、仕事人であり妻であり母である状況を厳しく自覚していかないとするならば、おそらく私は崩壊してしまうだろう。
突然、超高齢の寝たきり女性のような精神状況になって(そういう女性の精神状況、実はよくわからない……イマジネーション上の言葉使いにしかすぎないが)ケアされるのだとしたら、それは飛躍しすぎている。飛躍しすぎは即ち破壊につながる。

実際には仕事は縮小し、あるいは皆無になり、妻であれ母であれ、その気持ちはあっても”それらしき”行為はできなくなっていく。そういうなかで、そのように在り続けるというのはどういうことなのだろう。

1日に3記事も投稿していいのかなー

2009年12月22日 21時11分20秒 | うさぎ日記 MEIN TAGESBUCH
昨日は今年最後の授業。
冬期講習は外してもらっている。
もうダメ、もうダメと思いながら、12月までできた。
ただただ感謝。


ただ、授業中、少し息切れしてた。
夜間、息苦しく感じて寝られず(結局、漢方さえも飲んでいない。あらいぐま先生に、とうとうメールした)、朝方2時間くらいうとうとしただけ。
それで、どうしても今日だけは参加したかった近代ドイツ児童文学史の文献購読の授業を断念した。寝不足でどこかへ出られる身体状況ではない。

けれど、参加できなかったことは、残念無念。

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あらいぐま先生からの返信

「・・・ALSで息苦しく感じるのは,当初は飲み込み障害によってのどや上気道に痰や唾液がたまって,空気の通りが良くないことが大部分です。呼吸筋の麻痺で徐々に進む呼吸障害では,あまり息苦しさが感じられず,かなり進行してから感じることが多いと思います。

うさぎさんの場合,10月検査入院の時点で,努力性肺活量が,118.5%で予測値を上回っていました。前回12月5日の診察でも胸郭の動きは良く,深呼吸も出来,比較的力強い咳き込みも出来ていらっしゃったと思います。したがって,現時点,睡眠中に呼吸がたとえ浅くなったとしても、息苦しさを生じるような状態にはないものと考えています。

一度睡眠導入剤レンドルミンなどを使ってみても良いかと思います。これで,呼吸が抑制されて問題になることはないと思っています。かなりの方が使用しておられますが問題はありません」
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え~、でも息苦しいんですけど~。ブチブチ、ブツブツ。
自分でも、呼吸障害で悩むレベルではないとは思ってる。それなのに、深夜に呼吸が浅くなると不安。なんとか眠れますように。

睡眠剤を飲もう。
でも、呼吸が浅くなるのに睡眠薬を飲むってちょっとスリリング。
大勢の患者さんたちが飲んでいるんだから、だいじょうぶ、だいじょうぶ!