としのブログ

大工の とし の日々の出来事

薄削りに欲しい物

2015-03-31 21:52:13 | 日記
と言えば計測するモノ。
数年間使っているのはこれ。



アンビルが回転しながら下がっていく、ごくフツーのマイクロメーター。
一桁に入ったあたりから計測値が当てにならないので困っていました。
回転しながら締まっていくので、巻き込んでとんでもない数値とか、
開くときにも何回もグルグルしなくちゃならないとか。
不満が募って・・・。



ついに手を出してしまいました。

実は友人の奥様がお勤めの工場に各種計測器の販売業者が出入りしているそうで、
(工場ですから当然ですね。)
そのつてを頼ってお願いしちゃいました。



これからは皆さんとおんなじヤツで測れるぞー。
とりあえず、取り置きしてある薄かった鉋屑で比較。



シックネスゲージのほうが何回測ってもビミョーに薄く計測します。
期待しちゃっていいかな~。
ただ、ここの所薄削りを全然やってないのが心配。
仕込みの馴染ませ中のイースリ―鉋を使えるようにして、



最初のチャレンジしてみます。

削り材について思うこと

2015-03-29 18:01:27 | 日記
本家のブログでご存知の方も多いでしょうが、
先日より群馬チームの使っている、通称 魔法の水 についての賛否が問題になっているようです。
自分のブログでも度々登場した 魔法の水 について、自分なりの考えを書かせていただきます。

まず、この水ですが、薬品ではありません。
ある植物から油を抽出するときに副産物として出る芳香水ということです。
製造元によると入浴剤としてリラックス効果を得るために販売している物だそうです。
完全に植物由来の成分を削り材の水分として使うことで、ただの水以上に削り材の組織に浸透するんじゃないか?
こんな程度の考えで、本家の詳しい考えも聞かずに別ルートで入手した魔法の水の原液?を入手したのが始まりでした。



今年になって入手した地檜に、最初の本格的な使用を始めましたが、
この檜、それ程いい材質ではありませんでした。
一番の問題点は、薄く削ると横方向の繊維がバラバラになり、そもそも計測ということができなくなること。
米ヒバですと、柔らかすぎる材でなければ水道水に浸す・濡れ布巾で包んで密閉、
の方法だけで(要するに削り材の水分量が程よければ)自分レベルでは横方向のバラケが気になるレベルではないのです。
しかし檜では、水分量が程よくても、材の質によって横方向のバラケ方は様々で、
5ミクロンを下回るような削りに対応できる檜材はそうそう無い、という認識でした。



しかし自分の元に有るのはこのような物だけ。
植物由来の水分で、何とか良材に近づけないか?との思いでの試行でした。

結果から言うと、この水だからこその効果と感じているのは二点ほど。

まず横方向のバラケがかなり少なくなる。
このことで薄く削った時に計測ができる鉋屑が出るようになること。

二点目は刃当りが優しくなること。
これによってチャレンジの回数が数回多くなるようです。

議論の焦点になっている、これを使うと薄くなる。
については計測値がシビアになるほど効果が無くなる印象です。
20ミクロン程の毛羽立った削り華が、数ミクロン薄く計測されることはあるようですが、
一桁突入からの削りでは、シックネスゲージの誤差程度の効果?しかないと思っています。
(正直、先日の練習会でも自分は部分的に5ミクロンまでしか削れていません。)



この様な結果を出すには、一にも二にも削り材以外の要素が揃っていないとダメなようです。
10ミクロンが9ミクロンになることはあっても、
5ミクロン以下の削りはいくら削り材に対する工夫をしたところで刃が・台が切れなければ結果は出ません。
先日の練習会でも自分の削りがそれに及ばなかったこと、5ミクロン以下の削りをやってのけた方々も
研ぎ直しをしながら調子を上げてあの結果を出したところからも、
この水を使えば薄くなる、とは思っていないようです。

薄削りには大事な要素が4つあると考えています。

1つ目は 鉋刃
鋼の質や火作り・焼き戻し温度など

2つ目は 研ぎ
人造・天然・研磨剤、先研ぎ・平面研ぎなど。砥石以外の物で最終仕上げをなさっている方もいるようです。

3つ目は 台
一枚板・積層・樹脂の注入や金属の補強。
下端の漉き取り方・表馴染みの当て方・硬さ。

4つ目に 削り材
檜か?米ヒバか?湿り具合は?
薄くてたわまないように台木に張ったり。

自分の感覚では、鉋刃にこだわるように、研ぎに工夫を凝らすように、
台の精度・狂わなさに工夫を凝らすように、
削り材にも工夫をして、自分の手持ちの材料を薄削りに対応できる材に育てているつもりです。

多くの削りストが削り材の質の重要さはご存知だと思います。
それぞれが工夫をして、自分の削り材をさらに削りやすくしようと努力をしていることと思います。
自分としては、研ぎの工夫や台の工夫と同一線上の工夫として、魔法の水を使ったわけです。

現段階では最終的にこの水の使用の可否がどうなるかはわかりませんが、
薄く削るための工夫をみんなで楽しむのが削ろう会だと理解しています。
その中で一つの事項を禁止にするのは、多くの実証を行い実証結果を明らかにして、
くれぐれも慎重に判断して頂きたいと思っています。

刃・研ぎ・台などの工夫と削り材への工夫が同一線上のものであると認められること、
そして 魔法の水 がその範疇にあると認められることを願っています。

ここ数日

2015-03-28 21:33:16 | 日記
なかなかブログの更新ができませんでした。
本家の記事でご存知の方も多いでしょうが、あれの騒動で色々あったのと、
地元のお付き合いがあったりして。

それでも鉋はコツコツ進めています。



イースリー鋼の台をウレタンドブ漬けにしたり、



裏を出したり・押したり。
切れ刃はあと一息ですが、



明日からは台に仕込みます。
ゆっくりとね。

現場も大詰め。フローリングを貼ったり?



なんか違うでしょ。
実は、



壁でした。
仕上がりは、



こんな風に。
石膏ボードとの見切りはおんなじフローリングを工夫して。
作業台の上の鉋の数が苦労の証。(下手の証?)
先日の青スーパーの寸六をメインに使ったんですが、



刃先は綺麗なコバルトブルーになってました。
見切りを作るのに木端を仕上げるんですが、
楢のユニフロアー、手強かったです。
初めて現場で仕事用逆手削りしました。
耕〇社の〇藤くん、逆手削りが上手いわけだ。
楢、柾目のほうが手強かったです。

スマホ!

2015-03-25 21:18:16 | 日記
色々ありまして、昨日スマホデビューいたしました。



いままでカシオのGショック携帯で頑張っていたんですが、
自分もやっと時代の流れに乗れたんでしょうか?

鉋のほうもやってますよ!
ほぼ再生を終えた 深雪 ですが、



普通の研ぎで研ぎ直しです。
ベスター2000の後に使ったのは山不明の巣板。



軟らかめで中砥の傷をよく消してくれます。


こんな感じで。

最終仕上げは先日HOKUTOさんで購入した中山の浅葱。
筋が少し触りますが、傷は出ない様子。



少々共名倉で面を整えてからの研ぎです。
突っ張ることもなく非常に研ぎやすいです。
が、ためし削りをしてみると2箇所程刃毀れが…。



裏にまだ残っている奴らが悪さをしているようです。
この後、裏をさらに押してみましたが、
数か所根深いものがあるようでして…。
とりあえずこの刃は後回し決定(笑)。
他にも使えるようにしなくちゃいけないのがそこそこあるんよ。

だもんで、一番早く使えそうな奴から。



新品台付き。とってもリーズナブル。
先日のHOKUTOさんでの戦利品。
イースリ鋼とはなんぞや?という思いとお値段のお求めやすさから、
つい手が出ちゃいました。



見た目はシンプル。台はとてもいい木です。
で、手を付けだしたのはいいが…。
案外仕込みに手がかかるぞな。
刃角は例によってこの程度だし、



承知して購入したのですが、鉋の表も例の所のふくらみが結構きつめ。
まあいいかと思えるところまで、ヤスリで落として黒染めしました。



このイースリ鋼ですが、山本鉋さんのホームページによると、

安来E3鋼 軟木向きでSK3相当 初心者用鉋と押金の鋼として使用 とのこと。
若干なえる記述ですが(笑)。
この鉋、お値段押さえてある分初心者には調整しきれないような?
自分はこういった販売スタイル好きです。
好きなようにいじれるし、お安く手に入れたからガンガンいじれる(笑)。
写真忘れましたが、切れ刃の角度をある程度立てるとこまで完了。
次は裏の先が反りあがっているのを叩きだします。

笛を吹いてきました

2015-03-23 21:24:23 | 日記
今日は地元の太々神楽が少し大きなイベントに出演することになり、
15年程関わっている自分も出演することに。



富岡製糸場が世界遺産になったことで、養蚕の盛んだった地元に古くから伝わる 蚕の舞
という御神楽の一演目を披露しに行ってまいりました。
(富岡製糸場とは直接の関係はないけどね。)



こんな奴らといっしょに。



興味のある方は検索してみてください。

春日神社 蚕の舞

市民文化会館、広くてメッチャ緊張~しました(笑)。
自分の笛の音が震えてるのがわかる程(笑)。
一つ肩の荷が下りたので、明日からまた鉋いじりに打ち込めます!