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自公が予算案 衆院強行-徹底審議を求める議長あっせんを踏みにじる暴挙ー

2008-03-02 00:32:19 | 国内政治
自公が予算案 衆院強行
社会保障を抑制 特定財源は温存
共産党は徹底審議求める

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 自民、公明の与党は、二十九日深夜の衆院本会議で、二〇〇八年度予算案とガソリン税の暫定税率十年延長を盛り込んだ租税特措法改定案を含む歳入・税制関連法案の採決を強行し、可決しました。日本共産党は笠井亮議員が反対討論をおこないました。民主党、社民党、国民新党は、本会議を欠席しました。

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 反対討論で笠井氏は、徹底審議を確認した衆参両院議長のあっせん(一月)の精神を踏みにじって予算案や歳入関連法案を与党が一方的に採決したと指摘。道路特定財源問題では、「『道路中期計画』をはじめとする政府の際限のない道路づくりの矛盾と破たんは明白だ」と強調しました。

 予算案について、社会保障費の自然増分を毎年二千二百億円抑制する路線の継続や後期高齢者医療制度の導入などを厳しく批判。イージス艦衝突事故では「防衛省・自衛隊の軍事優先・隠ぺい体質が浮かび上がった」として、真相解明に背を向けたまま、約五兆円の軍事費を押し通そうとしていると告発しました。

 本会議に先立つ予算委員会では、委員長職権で予算案の締めくくり総括質疑と採決を強行。日本共産党、民主党、社民党、国民新党の野党四党は、審議が尽くされていないと抗議、理事会協議を求めましたが、委員長は「決まったことだ」と受け付けなかったため、野党四党は退席しました。

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議長あっせんを踏みにじる暴挙
志位委員長会見で批判

 与党が衆院本会議で二〇〇八年度政府予算案と歳入関連法案の採決を強行したことを受け、日本共産党の志位和夫委員長は二十九日深夜、記者団に問われ、次のようにのべました。

◇   ◇
 ――政府予算案と歳入関連法案が衆院通過しましたが。

 道路特定財源、イージス艦衝突事故、貧困と格差―どの問題でも、自公政治が大きく破たんし、本格審議はこれからという段階で審議を断ち切り、採決を強行した自公両党に厳しく抗議したい。

 とくに、各党に徹底審議を求めた衆参両院議長あっせんを踏みにじる暴挙だと強く抗議したい。

 私たちは参院でおおいに論戦に引き続きとりくみ、院外の国民運動とも連携し、いまの自公政治の問題点を究明し、政治の転換を求めていきたいと思っています。

 ――これで議長あっせんが白紙に戻ったと考えるのか。

 私は「踏みにじる」といいましたが、これで議長あっせんが白紙に戻って、反故(ほご)になったと私どもの方から言うつもりはありません。

 むしろ、議長あっせんをしっかり守らせる―すなわち、議長あっせんは「徹底した審議を行う」ということを各党に求めているわけですから、徹底した審議を参院の場において求めていくというのが私たちの立場です。

(出所:日本共産党HP 2008年3月1日(土)「しんぶん赤旗」)

国会の視点
徹底審議の合意に背く
予算案採決急ぐ与党

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 自民、公明両党は、二〇〇八年度政府予算案とガソリン税などの暫定税率延長を盛り込んだ歳入関連法案の週内通過を強行しようとしています。何が何でも衆院通過・成立を急ぐ政府・与党の姿勢は、徹底審議などを確認した衆参両院議長あっせんによる与野党の合意(一月三十日)に背くものです。

 政府・与党は予算案の三月末成立を狙っています。それを確実にするために予算の自然成立(衆院通過から三十日後)をめざし、週内の衆院通過を図ろうというのです。

 しかし、一月の合意は、予算案と歳入関連法案についての「徹底した審議」と「審議を通し、各党間で合意が得られたものについては、立法府において修正する」と明記されています。先に政府案の成立ありきではなく、国会にふさわしく、徹底審議し、明らかになった問題点は、予算案や法案に反映させるというものでした。

 その「徹底審議」の上で欠かせないのは、暫定税率の十年間延長などの大もとになっている五十九兆円もの「道路中期計画」を本当に続けていいのか、という問題でした。ところが政府が、その内訳さえようやく明らかにしてきたのは二十五日。本格審議は始まったばかりであり、採決を議論する段階では全くありません。

「道路中期計画」
 しかも、わずかな審議のなかでも、ムダな道路を続ける“自動装置”になっている道路特定財源と「道路中期計画」の際限のなさ、ずさんさが次々と明らかになっています。

 たとえば、「道路中期計画」の中心が高速道路建設という問題です。

 冬柴鉄三国交相は、同計画に一万四千キロの「高規格幹線道路」だけでなく、六千九百五十キロもの「地域高規格道路」も盛り込まれ、これ以外に百十もの「候補路線」まであることを認めました。「候補路線」には、採算性を度外視した東京湾口道路など六本の巨大横断道路も含まれています。

 三月に閣議決定する「国土形成計画」にこうした巨大道路まで盛り込むことについて追及されると、冬柴国交相は「検討する」と答弁せざるをえませんでした。福田康夫首相も「修正」を口にする事態になっています。

 にもかかわらず政府案をそのままに衆院通過を急ぐ与党の姿勢は、与野党合意からの逸脱そのものです。

イージス艦事故
 さらに予算案に関連し、舛添要一厚労相に続き福田康夫首相も、社会保障費の「自然増」を毎年二千二百億円削減する路線について「限界だ」と発言しています。

 この削減路線は、医療、年金、介護などの社会保障の切り捨てをもたらしてきました。〇七年度に続き〇八年度予算案にも継続されています。

 予算案の根幹について、政府自身が問題視しているのに、その予算案を衆院を通過させるというのは道理がありません。

 米海兵隊による沖縄での少女暴行事件に続き、今度は海上自衛隊のイージス艦「あたご」が漁船に衝突し、大問題になっています。石破茂防衛相らが、「あたご」の航海長を海上保安庁に無断で事情聴取していたことも発覚。事故の真相を隠ぺいする協議をしていたのではないかという疑惑がもたれています。

 予算案には、この自衛隊を海外派兵型へと強化する軍事費約五兆円も盛り込まれています。徹底審議なしに採決だけを急ぐことでは国民は納得しません。(田中一郎)

(出所:日本共産党HP 2008年2月29日(金)「しんぶん赤旗」)
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