お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

併読のパワー: いやだいやだ

2010-03-11 | about 英語の絵本

I Don't Want To!

ふとしたきっかけで気づいてみると、もう大人になった娘も私もが、長い時間がたったのにいまだに暗唱できる絵本というのがけっこうあります。全巻暗唱できなくても、一部だけなら憶えているという絵本は、それこそかなりの数。

この「いやだいやだ」の絵本もそんな一冊です。

いやだ、いやだって、るるちゃんは言うよ。
なんでも、いやだって、るるちゃんは言うよ。

それなら、お母さんもいやだって言うわ。

ちょっと記憶の底を探してみたら・・・ほら、いまだに憶えています。やれやれ。なつかしいと喜ぶべきか、はたまた、このメモリーに何かを"上書き保存"して転用した方がよかったと嘆くべきか・・・?笑いごとでなく悩ましいところです。

さて、誰にもありますよね。「いやだ、いやだ」ってぐずりたい時。「あぁ、もう。何もかもいやだ」って言いたくなるとき。大人にだってあるのですから、もちろん子どもにもあります。

ちょっと大きくなった子どもたちと、そういう「いやだ、いやだ」の気分を分かち合うための絵本については、一度ならずご紹介してきました。絵本は、そんな気分になっている自分を客観視するのにも役立つ、ということも。奇しくも、ファーストレディのミシェルさんもそういう「いやだ、いやだ」という気持ちに折り合いをつけることが大事だと考えているということもご紹介しました。


そうなんです。困るのは「いやだ、いやだ」って言いだすと、なかなか引っ込みがつかなくなっちゃうことなんです。日本語の"ぐずる"とは、まさに言い得て妙!ダダをこねているうちに、立ちなおる"きっかけ"を見失っちゃう。そう、いったんぐずっちゃうと、自分でも止められなくなっちゃう・・・ね、あなたも思い当たるでしょう?赤ちゃんとて事情は同じです。引っ込みがつかないばかりに、いつまでも"ぐずぐず"泣いてしまう・・・。こういう子ども、時々見かけますよね。そんなとき、どうします?

るるちゃんの「いやだ、いやだ」の絵本を親子で読んでいてよかったな、暗唱していてよかったなと思ったのは、そんな時です。

子どもがぐずってとまらなくなっちゃたり、ぐずった挙句に泣いたり、怒ったりしたまま気持ちを立て直す"きっかけ"を見失ってしまったとき、「いやだいやだって、るるちゃんは言うよ」「なんでも、いやだって、るるちゃんはいうよ」って声にだして言ってみます。すると、不思議にも、現実のトラブルがちょっとだけ他人ごとに思えます。そう、ぐずっているのは、わたしじゃなくて、るるちゃんよ!とでもいうように。すると、不思議にも、こう着状態の現実にちょこっと隙間ができるんです。そして、その隙間からちょっと風通しがよくなって、気持ちを立て直すきっかけができるんですよ。どうぞお試しください!

「いやだいやだ」の絵本は、せなけいこさんのシリーズ絵本の一冊。シリーズ残りの3冊は「もじゃもじゃ」「にんじん」「ねないこ、だれだ?」。絵もストーリーも可愛いですが、デザインも可愛くて、小型版の赤ちゃんにも持ちやすい大きさで、しかも丈夫な厚紙でできた絵本(アメリカでいうBoard版)ですから、なめてもしゃぶっても、またご機嫌斜めの時などには放り投げても大丈夫。ゼロ歳から親子で楽しめる絵本です。




コメント
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