お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

一家に一冊 子どものリサイクル

2009-08-18 | about 英語の絵本

Recycle: A Handbook For Kids

グラフィックデザイナーのゲイル・ギボンズ(Gail Gibbons)は120冊を超す絵本を描いている絵本作家でもあります。作品のほとんどはノンフィクションで、今月のテーマである”グリーン”のカテゴリー入れたい本もたくさんあります。たとえば木の話、水の話、月や地球の話、ミツバチの話。いずれも科学的事実に忠実ながら、子どもにも読みやすく、教育的な本ばかりです。

今日ご紹介する "Recycle: A Handbook For Kids"(リサイクル:子どものためのハンドブック)もまさに上記の特徴をすべて備えた一冊。私たちの暮らしの中から出てくる廃棄物のほとんどをカテゴリー別に網羅して、リサイクルの実態を実に分かりやすく解説しています。

廃棄物には、回収後に再生処理”できるもの”と”できないもの”があることを説明し、再生処理できるものについては、具体的にどのようにリサイクル/再生されるのかを示し、再生処理のできないものは、いかにそうした廃棄物を出さないようにするか詳しく解説しています。この本を読むことで、子どもたちは自分たちのライフスタイルを見直すことができます。

解説は丹念で科学的かつ実際的であり、子どもたちにリサイクルについて"考えさせる"手引き書、あるいはリサイクルについて"教える"ための教材としては非常に優れています。が、毎日の暮らしの中で出てくるゴミの話ですから、「そうなのか‥‥」「なるほど‥‥」という納得と実感で理解できる優れた本ではあっても、見たこともないものが数々出てきて「えっ!」と驚くような新発見の連続という内容ではなく、やはり、あくまでも教材か副教材的な位置づけの本だと思います。アマゾンの読者レビューの中にも、「カブスカウトの集会で読み聞かせたら全員が明らかに退屈していた‥‥もっと大きくならないと分からないのだろうか?」という感想がありました。さもありなん、ですね。

ゲイルの本は淡々としたリサイクル・プロセスの解説書という趣ですが、「なぜリサイクルしなければならないか?」について、小さな子にも分かりやすく解説しているのがジェン・グリーン(Jen Green)の "Why Should I Recycle?" です。テキスト向きの解説書ではありますが、カラフルなイラストと簡潔で要点をついた短い文章で、お説教臭くない本に仕上がっています。"Why Should I...?" はシリーズで、水はなぜ大切にしなければならないか?エネルギーは何故節約すべきなのか?あるいは自然保護はなぜ必要か?などなど。どれも簡潔で分かりやすく、合わせてお薦めします。


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