UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

歴史の深き溝、幻の日米韓編隊飛行・・・

2016-10-19 01:14:21 | 日記

昨日1018日の朝日新聞に、韓国上空を飛行する米軍戦略爆撃機の写真が付された小さな記事が掲載されていました。記事の見出しは

《韓国上空幻の日米韓編隊案、北朝鮮核実験後 米が打診、韓国難色》

今日の写真はこの記事を撮ったものです。すこし見にくいですので、読みやすいように拡大してご覧になってくださいませ。

記事の内容は見出しからも分りますように、99日に核実験を行った北朝鮮に圧力をかけるために、韓国上空で米軍の爆撃機と日韓の戦闘機が編隊飛行を行って日米韓の結束を誇示してはどうかと米側が韓国に打診したけれども、韓国側が断ったというものです。

示威的に日米韓の編隊飛行を行うという相変わらずの冷戦思考に何の意味があるのだとお思いの方もおられるかもしれませんが、その是非はともかく、北朝鮮への対応策に行き詰って米国側がつい思いついというところでありませう・・・

記事によれば米側は水面下で打診したものの、韓国が国民感情に配慮して難色を示したために実現しなかったとされています。

この米側の打診に対して、韓国側は「国民感情から、自衛隊機が韓国上空を飛行するのは難しい」との意見を示したそうです。

日本側は防衛関係筋などは、韓国にとっても大きな脅威である北朝鮮の核問題に日米韓が共同で対処しようというのに、これはいったいどういうことなのだと韓国側の反応に不快感を抱くかもしれませぬ。

しかしながら、韓国側からしますと、コトはそう簡単ではないのでありませう。韓国にとっては、いまさら改めていうまでもありませぬが、なにしろ日本という国は、明治の初めの江華島事件(1875年、明治8年)以来、太平洋戦争が終わるまでの長きにわたり、軍隊を一方的に派遣したり、独立を犯したり、何かと干渉や介入を行ったり、あげくは占領して植民地化するなどというこをずっと行ってきた国に他ならないからです

ですから、自衛隊が戦前の大日本帝国の軍隊とは存在をまったく異にするものであっても、韓国側が国際的にはれっきとした軍隊であるところの自衛隊が自国内にまたしても姿を現すことは「国民感情」が許さないのではないかと懸念するのは当然のことではないかと思われます。

日韓関係には改善されつつある側面も少なからず存在していますが、この日米韓編隊飛行の一件は、日韓のあいだに未だ深すぎるぐらい深い歴史の溝が存在していることあらためて私達に思い起こさせるものであると言えるでありませう。

この記事には続きがありました。

《一方、韓国空軍のF15戦闘機は今月(10月)、米アラスカ上空での多国籍空軍演習に参加する際、日本領空を通過できなかった。》

記事によれば、通過できなかった理由は「地位協定がある米軍以外の軍用機による領空通過を認めていない」ためとされています。でも、どうもこれは表向きの理由のようであります。と言いますのは、記事では「相互主義だから、韓国が自衛隊機の受け入れを認めない以上通過は難しい」という声が日本側にあるとされているからです。

これは要するに「9月に日米韓による編隊飛行のために自衛隊機が韓国領空で飛行するのを認めなかったのだから、そのかわりに韓国戦闘機の領空通過を認めませんよ」ということ、つまり「お返し」だというこでありませう。はっきり申しあげれば「仕返し」であります。

まあ、何事にも相応の理由が存在していれば「お返し」をする自由は存在しておりますから、日本側のこの対応が外交的に問題視されるようなことはないでしょうけれど、韓国側の上記のような歴史を背景とした事情に理解をしめさず、単に「相互主義だから」と、日本側がこのようなことで「お返し」なんかを行うというのは、いささか幼稚な、大人気ないことのようにもGGIは思うのですが・・・

いずれしましても日韓の歴史の溝を埋めることは依然として容易ならざることであります。

グッドナイト・グッドラック!


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