日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

町田の空は米軍のものではない

2012-04-16 | 日々思うこと、考えたこと

 「米軍機の騒音がうるさすぎる」「子どもが寝ているのに起きてしまった」──米軍機騒音に怒りの声が寄せられています。

 日本共産党市議団は、町田市議会でくり返しこの問題をとりあげてきましたが町田市は独自に抗議活動をおこなうなど一定の前進はあります。

 しかし、この問題の本質は日米安全保障条約にあるわけです。日本共産党第25回党大会では、他の軍事同盟との違いを指摘し、日本がいかに異常な状態に置かれているかを分析しています。

 ――日本の米軍基地は、1980年代以降に面積では2倍以上に広がった(自衛隊との共用を含む)。海外に駐留する米軍総数は、世界的規模ではソ連崩壊後に、約61万人から約28万人へと半数以下に減っているにもかかわらず、在日駐留米兵数は4万人前後とほとんど変化がない。
 ――在日米軍基地は、海兵遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群、航空宇宙遠征軍など、日本防衛とは無関係の、干渉と介入が専門の「殴りこみ」部隊がつぎつぎと配備され、米国の侵略的な世界戦略の一大根拠地として強化されてきた。海兵遠征軍が配備されている(沖縄、岩国)のも、空母打撃群と遠征打撃群の母港がおかれている(横須賀、佐世保)のも、世界で日本だけである。米国防総省の発表では、この数年をみても、日本に駐留する米軍は、陸海空海兵隊の4軍そろって、常時、2千人から3千人以上が、イラクやアフガニスタンの戦争に投入されている。在日米軍基地は、「殴り込み」戦争の最前線の基地として、常時、戦時下におかれているのである。
 ――在日米軍による事件・事故・犯罪・住民生活への被害は、きわめて深刻である。1995年におこった沖縄での米兵による少女暴行事件のさい、米兵が裁かれた女性暴行事件や未成年者へのわいせつ行為などの性犯罪が、米軍基地のある他の国々と比べて突出して高いことが問題となったが、その実態は現在も変わっていない。犯罪をおこした米兵が日米地位協定の治外法権的な特権によって守られるという屈辱的事態が繰り返し問題になっているにもかかわらず、半世紀にわたって日米地位協定がいっさい改定されないままであることも、異常きわまりないことである。
 ――米軍駐留経費負担として、国民の血税をつぎ込むことの「気前良さ」でも、日本は「世界一」の異常な国である。米国防総省の「共同防衛における同盟国の貢献度」報告(2004年)によれば、日本の米軍駐留経費負担は、米国の同盟国27カ国(当時)のなかでも突出しており、2位のドイツ以下26カ国の合計を上回る。米国政府自身が、「日本にいるほうが安上がり」と公言するような世界でも突出した米軍駐留経費負担が、米軍の居座り、基地増強をもたらしている。
 ――半世紀前の安保改定時に、安保条約を「対等なもの、日本の自主性を確保するものに改める」として、その道具立てとして宣伝された「事前協議」制度は、「日米密約」と一体のものであり、まったく実体のない国民を欺く「虚構」でしかなかったことが、つぎつぎと明らかになっている。米軍の日本からの出撃行動も、艦船や軍用機の寄港・通過による核兵器の持ち込みも、米国との「事前協議」の対象とせず、自由勝手におこなえることが、「日米密約」でとりかわされ、それにそった運用が現在まで続いていることは、否定しがたい事実となっている。
 ――「米軍再編」の名で、日米軍事同盟の体制は、日米安保条約の枠組みさえこえた、地球的規模の「日米同盟」への侵略的変質を深めている。2006年6月の日米首脳会談では、「新世紀の日米同盟」と題する「共同宣言」がかわされ、「21世紀の地球的規模での協力のための新しい日米同盟」が宣言された。日米が、世界における共通の戦略目標をもち、米軍と自衛隊の軍事一体化をはかり、基地体制の抜本的強化をはかる――これがいますすめられようとしていることの中身である。
 ――日米安保条約のもとで、日本経済は米国への従属と支配のもとにおかれている。米国政府は、1994年から毎年、日本に「年次改革要望書」を提出し、新自由主義のおしつけと市場開放を迫ってきた。金融の自由化、郵政民営化などは、いずれも米国の要求から始まったものである。こうした経済的従属の「制度化」がはかられている国は、世界でも日本だけである。こうした米国の理不尽な要求の「制度化」は、日本財界・大企業の横暴な要求とも結びつき、日本経済のゆがみを一段と激しいものとし、そのゆがみは世界経済危機のもとで国民生活が陥った特別に深刻な苦難という形で噴き出した。

 そもそも、アメリカ本国でさえ認められていない訓練を、日本の上空でおこなうわけですから、「異常」だというのはだれが考えても明らかです。沖縄では、入学式が中断されるなどの事態が起こっています。しかし、この「異常」に対してモノを言うことをできない政治はもっと「異常」だと言わなければなりません。沖縄県の普天間基地をめぐる問題もおおもとには日米安保があります。

 その意味では、日米安保の是非を問わなければならない時代なのです。

 日米安保を「廃棄」し、真に友好な日米関係を構築していくことが日本の進むべき道であり、多くのみなさんと一つひとつの要求に基づく一致点を大事に運動を広げていきたいと思います。

┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
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