伝えるネットねこレポート

「水俣」を子どもたちに伝えるネットワークのブログ。
首都圏窓口の田嶋いづみ(相模原市在住)が担当してます。

このまちから水俣の60年を思う その2

2016-09-15 15:58:48 | 窓口レポート
ただいま相模原市立環境情報センターにて展示中!

このまちで「水俣」を考える
~ 伝えるネット活動20周年特別写真展 ~

展示期間:2016年9月5日(月)~10月5日(水)





 伝えるネット設立から17年ながら・・・

そうなんですね。
「水俣」を子どもたちに伝えるネットワークの設立は2000年4月。
なので、活動20周年というのは、厳密に言えば正しくはありません。

でもね。
このまち、相模原で呼びかけたのは1995年のこと。
土本監督の『海とお月さまたち』と『水俣病 その20年』の上映会をもって、水俣病のことを知ろう、と呼びかけたのは、公式確認40年を迎える前年のことでした。

(20年が過ぎた現在でも、このドキュメンタリーを最初の一歩として選んだことは、ナイス・チョイスだったと思えます。・・・・あはは、手前味噌。)

以来、「いちばん大切なことは、お隣さんに伝えることから」「とても大事なことは、大事にひとに伝えたい」と心に決めて伝えてきて、逆にこのまちの仲間からお誘いを受けたのです。
「公式確認60年になるから、何かやってみない?」って。
水俣に地縁・血縁あるわけでなく、いつの間にか、にもかかわらず「ミナマタさん」とこのまちで呼ばれたりするようになって、そんな流れのなかで機会をいただいたわけです。

そんなわけで、この際「20周年」記念展示会と。





 伝えることで実った果実に、伝え返される・・・

手探りで伝えてきました。
20年前、「あなたたちは何も知らないんだから」と水俣病闘争に長く携われた方たちには、よく叱られたものです。
確かに何も知らなかったです。
いまも、知り得たことは、わずかです。
現実の被害者ではない、地縁・血縁なき者として、到底知り得ないこともあります。

そう自覚しながら、惹かれるように、捜し求め、「  」を付ければ、わが身も当事者と考えて、伝えてきました。
たぶん、それは、とても不遜なことだったでしょう。
それでも、伝えることは、コミュニケーションすることなので、子どもたちとのやり取りのなかで、多くのことに気づき、学び、考えてきました。

それは、果実となりました。

果実をいただいたので、それなりの展示となりました。


たとえば、会場で一風変わった写真のキャプションだな、と思われると存じます。
それは、2009年の夏休み、小・中学生のこどもたちが「視覚障がいのある方にこの写真を伝えようと思ったらどんな風に伝えるか」というワークショップでつくったキャプションだからです。

写真を視る。写真を伝える。
そして、写真で伝える。

活動の果実は展示のなかで顔を出しております。




 写真から考えてみませんか♪

桑原史成さんと宮本成美さんの写真を惜しげもなく展示させていただいております。
(お二人に、ここで改めて深く御礼を申し上げます。)

本当に写真の力とはすごいものです。
智子さんの成人式の写真はいくら視ても、飽きません。
写真のなかにお若い石牟礼道子さんを見つけるのも楽しみかも。

桑原さんは、相模原市が主催する事業<フォトシティ相模原>写真大賞の2006年度受賞者です。
相模原市は受賞作品をなかなか公開してくれないので、この機会に、じっくり視ることもできます。


ぜひ、このまちの方にお運びいただけたら嬉しいです。
相模原市役所そば、体育館のならびの環境情報センターです。

※ 環境情報センター の休館日は展示を見ることができません。
  9月15日(木)、19日(月)、10月2日(日)は休館です。






伝えるネットの倉庫で眠っていた<起ちなはれ>の軸も久々にお目見えしています。