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梅雨の「雨」を表現する、美しい言葉たち

2022年06月13日 20時44分01秒 | Weblog
日本には、雨の呼び名が400以上もあることをご存知ですか?
四季のある国で暮らす日本人は、自然に対する感受性が鋭いと言われています。
ときに災害等の悩みをもたらす雨にも、美しさを見出し、表現してきたのです。

まずは梅雨どきの「雨」を表す言葉をいくつかピックアップしました。
心をしなやかに、ただひたすら”梅雨の美”に触れてみてください。

走り梅雨【はしりづゆ】
「走り」には、「先駆け」と言う意味があり、本格的に梅雨入りする前に数日間降る雨や、ぐずつく天候のことを呼びます。「迎え梅雨(むかえづゆ)」も同様の意味で用いられる言葉です。

五月雨【さみだれ】
旧暦の5月(現代の6月から7月上旬)に降る長雨のこと。「五月雨を集めて早し最上川」という松尾芭蕉の有名な句をご存知の方も多いでしょう。芭蕉が雨で増水した最上川の川下りを体験し、詠んだ句と言われています。
現代でよく使うのが、「五月雨式」と言う表現。物事が一度で終わらず、断続的に続くことを意味しますが、だらだらと降り続く「五月雨」の様子になぞらえた言葉です。

栗花落【つゆり/ついり/つゆ】
梅雨の時季に入ること、栗の花が散る頃の雨。ふわふわとした穂のように咲く栗の花は、”梅雨を知らせる花”と言われています。梅雨入りの少し前に一斉に咲き、花が落ちる頃に梅雨が始まるためです。もともとは「つゆいり」と読まれていましたが、やがて短くなり「つゆり」や「つゆ」に転じたとか。難読名字としても知られる言葉です。

麦雨【ばくう】
麦が熟し、畑一面が黄金色に輝く5月下旬から6月初旬ごろに降る雨のこと。
ちなみに、麦が実る5月下旬から6月初旬は「麦秋」と呼びます。「秋」と言う言葉を用いてますが、初夏の季語。「秋」と言う言葉には、成熟した穀物を収穫する時期、という意味もあるのだそうです。

半夏雨【はんげあめ】
中国に由来する二十四節気とは別に設けられた、日本独自の暦「雑節」の1つ「半夏生(はんげしょう)」に降る雨のこと。半夏生は、夏至から数えて11日目頃をさします。梅雨の終わりのこの時季は豪雨になることも多く、そんな雨を「荒梅雨(あらづゆ)」と呼びます。

戻り梅雨【もどりづゆ】
梅雨明けしたにもかかわらず、梅雨が戻ったように再び降る長雨のこと。「返り梅雨(かえりづゆ)」や「残り梅雨(のこりづゆ)」と表現することもあります。これが去れば、いよいよ盛夏の到来です。
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