VOICE of TSUCKY

ラブラドールのいる風景
出演者紹介:カテゴリー”VoT紳士録” 
用語辞典:カテゴリー”つきペディア”

つんちゃ文庫

2017-03-05 | 月世界
つんちゃはワタシにとって初めて自分が主体で世話した犬であり
何よりも大切な存在だったから、
つんちゃのためにワタシが出来ることは
何でもやりたいと思った。

当初、パソコンすら持っていなかったワタシは
まず、犬の飼い方の本を買った。

ワタシの子供時代には一般家庭で飼い犬にトレーニングを行う人は
ほとんどいなかったし、
犬の飼い方を本で学ぶということ自体、ワタシは思いつきもしなかった。

そんなワタシがカルチャーショック?を受けたのが、
小学校の時、仲が良かった友達の家に遊びに行った時のことだった。
犬を飼うなら保護センターから迎えると家族で最初から決めていたという。
そして彼女の本棚に犬の飼い方の本が2冊置いてあったのを見て、
その姿勢に感心したのだ。
犬について学ぶなんて考えは当時のワタシにはなかった。

だから犬との暮らしを始めると決めた時、
真っ先に本を買った。
つんちゃはウチの子に決定してから、
2週間、ケンネルコフのため完治するまで
ペットショップに留め置かれた。

その間にワタシは本を読み漁った。
犬についての知識を得ることは
新鮮で、それはそれは楽しいものだった。

基本的な知識から、しつけや栄養について書かれたもの、
ラブラドールに関するもの、健康管理のためのもの、
果ては犬が中心の小説まで。
犬にまつわるあらゆる種類の本に興味があった。
あれほど夢中になれる対象はなかった。
振り返れば、子供のような熱中ぶりだった。

そして本棚はいつの間にかいっぱいになった。
つんちゃの遺産とも言うべきこれらの本を
二束三文で、中古本の店に売る気は毛頭なかった。
ダンボール2箱分の本は図書館へ。


つんちゃと海に行った帰りに立ち寄った図書館に寄贈するのが一番いい。


と言っても、参考書としてよく使っていた本には
書き込みやラインマーカーの跡がある。
図書館の蔵書には出来ない本は手元に残した。
他にも、つんちゃが嚙って歯型がついた本と
時々、読み返したい本はまだ手離せないでいる。


そして、7800円も出して買ったけどチンプンカンプンで読めなかった専門書は
図書館に置いてもあまり意味がないだろうから、
つんちゃがお世話になった病院の先生にもらって頂いた。


何度もページを開いた本もあれば、
店頭で読んだきり、全然読まなかった本もある。
でも、どの本もつんちゃと暮らした日々に
つんちゃがいたからこそ選んだ本なのだ。
大切な本たちに新たな活躍の場所を与えたい。
だけど、送り出すにあたって、
つんちゃを残しておきたいという気持ちも湧いてくる。

ワタシが以前勤めていた団体のライブラリーでは、
寄贈者の希望があれば本にサインをしてもらっていた。
つんちゃのサインはもらえないし、
ワタシがサインしたのでは、いやらしい。
そこで、ずっと以前に作った小さなハンコを使うことを思い付いた。


なるべく目立たないように、


でもちゃんと残るように。


つん魂 : ちゃっかりしてんなぁ〜。
コメント
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つっきーの木