鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

菩提寺

2016-11-22 14:34:53 | 写真俳句

仏光の天に射したる小春かな

(ぶっこうのてんにさしたるこはるかな)

我が菩提宗派は、浄土真宗仏光寺派です。

その「仏光」で詠んでみました。

 

光照の水面なる冬の紅葉かな

(こうしょうのみもなるふゆのもみじかな)

我が菩提寺の浄土真宗仏光寺派の光照寺での一枚、一句です。

 

 

眼病が急悪化して、文字を打つこともままなりません。

当分、コメント欄を閉じ、皆様への訪問も失礼いたします。


万葉の里

2016-11-20 16:20:10 | 写真俳句

大王の光背めける冬陽かな

(だいおうのこうはいめけるふゆびかな)

母のお世話になっている、越前市の施設の近くに

「万葉の里」があります。

そこに建てられている継体大王像です。

継体大王は即位までの50年を越の国で過ごしたとされる。

 

万葉の園の燃えつつ冬装備

(まんようのそののもえつつふゆそうび)

万葉の里の紅葉は盛りでしたが、

雪吊りも見られ、雪への備えも着々と進んでいました。

 

      11月11日~20日のつぶやき句を32句にまとめました。

     店番の婆と練炭火鉢かな            練炭に遠き昭和の名残りかな

     手の皺をよみつ練炭火鉢かな         熊穴に入るや欠かせぬ導眠剤

     熊穴に入りて寝酒の二合かな         潜り込む万年床や熊穴に

     七十路に入りて咲くやら帰り花         同窓の若やぐ酒宴帰り花

     七十路に入りし朝や冬めけり          早々に寝に入る郷や冬の月

     過りたる機影の一つ冬の月           しがらみを捨てて煌々冬の月

     冬満月流れに落ちて崩れけり         おでん屋を揺らし電車の通りけり

     おでん屋で閉める愚直のひと日かな      おでん屋やちくわの穴も隠し味

     戸を叩く風の一夜や枯野宿           越前の雲の重たさ枯野宿

     同期会果てて一人や枯野宿          掻巻の四畳ひと間のわび寝かな

     母恋ふて夜着に泣く子でありにけり      SLを子守唄とす夜着かな

     掻巻や四畳ひと間の恋ひと夜         牡蠣殻の魂抜かれ積まれけり

     現世に残る未練や牡蠣の殻          凍雲の晴れ来てカラオケ心地かな

     上空に風のあるらし冬の雲           いたずらの後の逃げ足冬の雲

     老いらくの恋の残り炎(び)枯木星       いい人の仮面を剥がし枯木星

     枯木星余生の運の如何なるや         老いらくの日々やじんべい鮫めきて


故郷にて

2016-11-18 16:15:41 | 写真俳句

いとこらの集ふ記念日冬温し

(いとこらのつどうきねんびふゆぬくし)

先日の誕生日は、故郷で迎え、

久しぶりに親戚が集まる記念日になりました。

 

墨絵めく郷の山河や村時雨

(すみえめくさとのさんがやむらしぐれ)

 

 


神の留守

2016-11-11 18:53:11 | 写真俳句

故郷の社の絵馬や神の旅

(ふるさとのやしろのえまやかみのたび)

 

神の留守守る気炎の阿形かな

(かみのるすまもるきえんのあぎょうかな)

 

溝喰の神の留守居の詣でかな

(みぞくいのかみのるすいのもうでかな)

当地の氏神、溝喰(みぞくい)神社です。

 

11月12日より数日留守にしますので、

引き続きコメント欄は閉じさせていただきます。

 

      11月1日~10日のつぶやき句を、30句にまとめました。

     鶏鳴に明ける丹波や秋の霜          秋霜や消えぬ昨日のわだかまり

     美山なる茅葺き里や秋の霜          絵馬堂の薄れる絵馬や末の秋

     漬物石になりし石臼末の秋           昔日に眠る唐箕や末の秋    

     地図になき道行き止まる花野かな       京都へと続く街道花野原

     凛と立つ越前富士や花野風          汚されし地球と言へど花野風

     豆柿とあだ名されけりがんばり屋       豆柿の大成ならず朽ちにけり

     豆柿の少子の里にたわわかな         ホルンの音響くアルプス牧閉す

     牧閉づや雲衣に隠る遠白嶺          牧閉づや鐘の音渡るツェルマット

     来し方の茫洋として大枯野           特急の過ぎし疾風芒散る

     一筋に貫く鉄路大枯野              九十九折を辿る峠路芒散る

     検診の朝の絶食冬に入る           立冬やいよいよ早き故郷の夜

     荒れ庭に一叢彩の小菊かな          病院の待ち合い飾る小菊かな

     白小菊暮らしの端に置かれけり        冬めくやふた月癒えず胃の痛み

     たどたどしきピアニカの音や冬星座      凍て星や父母奪はれし少年兵

     しらじらと佇つ自販機や冬の星         凍て星や愛の終りてまた生まれ

 


菊なます

2016-11-09 17:13:25 | 写真俳句

愚痴一つぐいと飲み込み菊膾

(ぐちひとつぐいとのみこむきくなます)

 菊なます(秋の季語)

 

ご他言はもってのほかぞ隠し酒

(ごたごんはもってのほかぞかくしざけ)

季語:「もってのほか」、山形では菊膾をこう呼ぶそうですね。

 

添へ物の暮しはいやぞ菊膾

(そえもののくらしはいやぞきくなます)

 

体調不良のため、しばらく、コメント欄を閉じます。

皆様へのコメントも失礼させていただきます。


立冬

2016-11-07 15:46:09 | 写真俳句

冬に入る天変地異の果てにかな

(ふゆにいるてんぺんちいのはてにかな)

 地震に風水害と色々な災害がありましたが。

 

立冬の風車止まりしままにかな

(りっとうのふうしゃとまりしままにかな)

風車を「かざぐるま」とすると春の季語になりますが

「ふうしゃ」はどうなんだろう?

 

ひと仕事終へし特急秋終はる

(ひとしごとおえしとっきゅうあきおわる)

回送電車、ご苦労様でした。いや、これから仕事? 

 

 体調不良のため、しばらく、コメント欄を閉じます。

皆様へのコメントも失礼させていただきます。


文化展

2016-11-04 12:14:58 | 写真俳句

手すさびの老いの手習ひ文化展

(てすさびのおいのてならいぶんかてん)

「文化展」は季語じゃない?

 

余生てふひと日を充たし文化展

(よせいてふひとひをみたしぶんかてん)

 

老若の集ひて和せり文化展

(ろうにゃくのつどいてわせりぶんかてん)

 


木の実落つ

2016-11-03 18:01:08 | 写真俳句

寄り添ひてゐても淋しき末の秋

(よりそいていてもさみしきすえのあき)

 

もの思ふ少女の像や木の実落つ

(ものおもうしょうじょのぞうやこのみおつ)

 

木の実落ち眠りを覚ます古池かな

(きのみおちねむりをさますこいけかな)

 

 


田仕舞

2016-11-01 16:12:48 | 写真俳句

田仕舞の昔日偲ぶ農機かな

(たじまいのせきじつしのぶのうきかな)

 

田仕舞の一服ふかす農夫かな

(たじまいのいっぷくふかすのうふかな)

 

火の入らぬ旧家の竈冬隣

(ひのいらぬきゅうかのかまどふゆどなり)

 

10月の写真俳句を、デジブックアルバム にまとめました。

 

      10月21日~31日のつぶやき句を32句にまとめました。

     松手入れして老い骨を曝しけり         人も老い家も老いけり松手入れ

     妬くほどに亭主は持てず松手入れ       盆栽に興づ齢や松手入れ

     火を恋ふて人肌恋ふて四畳半         火を恋へば仮設住まいの如何にやと

     本当は寂しがり屋で火の恋ひし        霜降を重ね白髪となりにけり

     霜降のまた深みたる手皺かな         霜降や陰も日向も区別なく

     後継ぎのあてなき農夫菜種蒔く        里に生まれ里に老いけり菜種蒔く

     菜種蒔く齢八十てふ農夫             大琵琶の湖風の里や菜種蒔く

     マネキンの流行モードや龍田姫        恋色の初めたる少女龍田姫

     折れやすき心戒め牛蒡引く           老いたれば短気は損気牛蒡引く

     牛蒡引く身の丈低き祖母なりき        腰伸ばし仰ぐ日野の嶺牛蒡引く

     鶸めける子らの一斉下校かな         万年青の実活けてゆかしき嵯峨御流

     十歳を若やぐ毛染め万年青の実        団塊はまだまだ元気万年青の実

     冷まじや正論吐きて孤独酒           冷まじや核廃絶を否する国

     冷まじや夜陰したたる蛇口音         鯊の竿男女の機微のそれに似て

     繊細と鈍感抱へ鯊の竿              いつの日か名成さむ雑木紅葉かな

     名無き碑の眠れる雑木紅葉かな        天守跡蔽いて雑木紅葉かな