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【154】ケーブルテレビ・クレイメーション

 映画フィルム【127】コマとコマとの狭間に欠落していく時間【118】を救済すべく、時警団の研究員が開発した映像メディアである。テレビ局では、猫のヒゲを素材としたケーブルでカメラマン【155】脳波【85】を各家庭へと配信し、テレビの筐体に収めた念土を変形させるというクレイメーション方式を採用していることから、動きは途切れなく連続している。また、細密度の低い念土はあらゆる像を単純化するので、見続けているうちに頭の中で際限なく増殖していくあやふやな言波や観念が淘汰【167】され、視聴者は素晴らしい明晰感や敏活感を得られるようになる。チャンネルは各新聞社【152】に割り当てられているため、視聴者は購読していない新聞社の番組も見ることができる。これらの効果によって分化大革命【106】が成功へと導かれ、人々は自由から解放されたのである。

リンク元
【152】新聞社【一四四】質屋に預けられた人【84】転生を繰り返すもの【66】眼球

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