肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『パンズ・ラビリンス』、観ました。

2007-10-16 22:02:21 | 映画(は行)
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監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:イバナ・バケロ、マリベル・ベルドゥー、セルジ・ロペス

 『パンズ・ラビリンス』、映画館で観ました。
1944年、内戦終決後のスペイン。父を亡くした少女オフェリアは、身重の母とともに
その再婚相手であるビダル大尉の駐屯地へ向かうが、冷酷な義父にどうしても
馴染めないでいた。 ある日、妖精に導かれ、不思議な迷宮に足を踏み入れると、
迷宮の守護神“パン”が現われ彼女に「貴女はプリンセスの生まれ変わりに違いない。
満月の夜が来るまでに 3つの試練に耐えられれば両親の待つ魔法の国に帰れる」と
告げる…。
 少なくともオイラは『ロード・オブ・ザ・リング』三部作よりも断然楽しめた。中でも
ファンタジー映画と戦争映画の融合は、ある種“映画の革命”かと思えるほどの
衝撃を受けた。物語は、「戦争のリアリズム」と「幻想的な夢空間」とが交互に
展開され、少女は目の前に広がる“絶望の現実”から逃げ出そうと、自ら空想した
“おとぎの世界”に自分の居場所を探す。彼女が二か所を行き交う度に、その“清い
心”が蔑(ないがし)ろにされ、声にならない悲鳴をあげて世界の誰かに助けを
求めている。 しかし、その願いも届かぬまま、憎しみのナイフを突き立てられて
血を流し、“戦争の生贄”となって息絶えていくのは、観ていて息が苦しくなる(涙)。
そして、あの痛切なるラストシーン‥‥、ハッピーエンドとバッドエンドが入り混じり、
オレはほんの僅かに救われた想いと、考えれば考える程にやるせない哀しみの
感情がこみ上げてきた(涙)。ただ、ひとつだけ残念だったのは、戦争の悲惨な
現実をみせる上で、ある程度の残酷描写は致し方ないにしても、観ていて思わず
目を背けたくなるシーンが多過ぎる。もしも、戦争で荒んでしまった人の心を“残酷
描写”をもって描こうとしたのなら、それは決して映画の作りとして褒められたもの
ではない。削れるべきものは削り、抑制できるものは抑制する…、特に美術や撮影、
構成など、他の部分が優れていただけに、今回そのアラが目立ってしまったのが
あまりにも惜しまれる。
 最後に、ヒロインを好演したイバナ・バケロちゃんは、若い頃のナタリー・ポートマンや
スカーレット・ヨハンソンをややソフトにした感じ(?)のカワイコちゃん。透明感があって、
それでいて無限の可能性を秘めたスケールの大きさを感じる。今のところはまだ
原石だが、今後の出演作次第では一気にブレイクするかも。特に日本人が好みそうな
お顔立ちだし、今後しばらくは注目の女優さんだね。



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