ni-tomoの日記

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『モーツアルト!』 ~中川ヴォルフ

2007-12-08 23:23:38 | 舞台観賞の日

本日はアッキー版「モーツアルト!」。中川晃教さんが演じるヴォルフガングを観てきました。

台詞回し、感情表現が井上ヴォルフとは異なるアッキーヴォルフ。歌の聞かせどころもポイントとなる場面も、井上ヴォルフと中川ヴォルフは全く違います。

井上バージョンは音楽の才能以外は全く成長できないヴォルフガング。才能があれば全て許されると思っている甘えたヤツです。人付き合いや日常生活の中でも幼児性が見られる表現をしています。音楽を通して得る喜びや人間として未熟なゆえに物事を理解できないとまどいは井上ヴォルフの方がわかりやすいと思います。「僕こそ音楽」「何故愛せないの?」の2曲に’らしさ’が出てます。中川バージョンは才能溢れる異端児。才能だけを信じ、自分をとりまく人や環境だけでなく、自分自身とも闘いつづけます。天才ゆえの孤独や悲しみ、苛立ちがアッキーの抜群の歌唱力で表現されるので「残酷な人生」「影から逃れて」は鳥肌モノです。モーツアルト!は井上芳雄、中川晃教の両バージョンを見て完成される作品だと思います。

それから本公演の楽しみでもあった涼風真世さんのヴァルトシュテッテン男爵夫人ですがとっても素晴らしかったです。涼風さん、オーラが違うっっ!!歌が巧いのは周知の事実だけどそれだけじゃないんですよ。友人Jは涼風さんが歌う「星から降る金」を聞いて泣いてましたから。作品に占める男爵夫人の存在が大きくなり、カーテンコールの拍手も涼風さんが一番多かったです。来年の『エリザベート』が楽しみだなぁ。

芳雄クンもアッキーもヴォルフガング像を追求し続けているので、再演のたびに新しい発見があり、見れば見るほど好きになる作品です。2007年版CD、出してくれないかなぁ。


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