野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

武蔵野の記憶 野火止用水 玉川上水駅から久米川駅

2023年07月03日 | 武蔵野の記憶
(東大和市新堀辺り)

ブラタモリで紹介され、改めてその名が知れ渡った玉川上水。地図で玉川上水を多摩川から東へと辿っていくと西武拝島線玉川上水駅の東で水路が分岐しているのがわかる。この分岐した水路は野火止用水と呼ばれ、玉川上水完成後に老中松平伊豆守信綱が領内に生活用水を引くために開削したものであり、伊豆殿堀とも呼ばれている。今年から暑い時期の山歩きを止めたので、その代わりに野火止用水を下ってみたいと思った。ただ野火止用水は玉川上水から新河岸川へと通じる全長24kmの水路であるため何度かに分けて歩くこととし、今回は玉川上水駅から久米川駅までとした。


奥多摩へ行くときによく使った西武拝島線で玉川上水駅へとやって来る。東大和市には私用で来たことがあったがこの駅で降りるのは初めてだ。南口に出ると駅の側を玉川上水が流れているのが見える。まずはこの水路に沿って東へ向かう。水路に沿って道路も延びているのだが、左岸に遊歩道があるのでそちらを進む。少し行くと遊歩道が切れて取水施設が見えてくる。小平監視所と呼ばれる施設でここで東村山方面への生活用水を引いているという。かつてはここから野火止用水も引かれていたのだが、現在は下水処理した水を野火止用水へと流しているという。

(駅のすぐ側を玉川上水が流れる)


(玉川上水駅)


(この遊歩道を進む)


(小平監視所の取水堰)


(小平監視所)


(玉川上水駅・東大和市駅周辺図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに文字等を追記して掲載)

野火止用水の起点となる辺りには看板が立ち、その先は雑木林の中に遊歩道が延びている。この遊歩道は暗渠化した野火止用水の上にあり、東大和市駅まで続く。ごみ処理場の脇で拝島線に沿って左にカーブし、線路が高架になると東大和市駅に着く。ここで駅のガードを潜って北口に出たのだが、そのまま線路沿いに進んだ方が道はわかりやすい。拝島線が右にカーブする所で再びガードを潜ると住宅街に出る。しばらく遊歩道を進むと脇に野火止用水の水路が現れる。住宅街ということもあって日差しを遮るような大きな木は少ないが、30℃近い空の下でも水路があるだけで何となく涼しげである。

(野火止用水の看板 この先雑木林の遊歩道が続く)


(遊歩道の様子 右に見切れているのは公衆トイレ)






(遊歩道に咲く紫陽花)


(西武拝島線に沿ってカーブすると線路が段々と高架になる)


(東大和市駅)


(広い通りを渡るとガードを潜る所がある)


(ここから再び遊歩道へ)


(ここでようやく水路が現れる)


(涼しげな道が続く 水路でザリガニ釣りをしている人たちもいた)

変電所を過ぎると一旦水路が途切れ、遊歩道は大きく右に曲がる。水路が再び現れると雑木林の中を進む。快適な道だ。緩やかに左へカーブした後は真っ直ぐな水路が続く。ふれあい橋という木造の橋を渡ると水路へと下りられる所がある。東野火止橋を過ぎると雑木林が終わり、住宅街を進む。水路沿いに道は続いているので迷うことは無い。雑木林が残る区間で右岸へ渡ると大きな団地が見えてくる。ここで水路は終わり、暗渠化した歩道を進む。瀟洒な建物の立つ明治学院を過ぎて中宿通りを渡るとまたも水路が現れる。団地沿いの道も並木が続いて涼しかったのだが、水路があるとやはり格別である。

(ここで水路が切れる 左に道は続く)


(右の雑木林へ入る道が野火止用水沿いの遊歩道だ)


(雑木林の中を行く 夏場でもこの辺りは涼しそうだ)


(野火止用水 底はかなり浅いが下りることは禁止されている)


(ふれあい橋)


(水際からふれあい橋を眺める こうして下りられる所は少ない)


(住宅街を行く 遊歩道の無い区間を歩くのはしんどい)


(住宅街から雑木林に入ると橋があり、右岸へ渡るとこの道標がある)


(団地の脇を行く)


(創価学園と明治学院の敷地脇では水路が無い)


(中宿通り ここを渡って更に右岸を行く)


(小さな水路が続く なお水路脇の敷地に入るのも禁止)


(八坂駅・久米川駅周辺図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに文字等を追記して掲載)

西武国分寺線を横切ると7方向に道が延びる九道(くどう)の辻に出る。広い通りの先には西武多摩湖線と西武拝島線がそれぞれ見え、西武国分寺線にも囲まれたなかなか珍しい所である。広い通りを渡ると西武多摩湖線の八坂駅が見えてくる。単線の高架駅でホームに上がれば眺めが良さそうな感じではある。多摩湖線のガードを潜ると水路は終わり、暗渠の上に歩道が延びる。大きな木の並木が続き暑い日は有難い。西武新宿線の踏切が見えてくると久米川駅周辺の商業地域に入る。野火止用水上の道はこの先も続いているが今日はここで終了。踏切手前の道を入るとロータリーのある久米川駅に着く。今日歩いた距離を考えると次回は清瀬駅辺りまでとなりそうだ。

(西武国分寺線を横切る)


(九道の辻 病院の左脇の道を入る)


(水鳥がいる 鯉もいたのでそれほど水質は悪くなさそうだ)


(八坂駅 単線の高架駅なのでホームからの眺めは良さそう)


(八坂駅を過ぎると並木のある遊歩道が続く)


(久米川駅近くの踏切 今日はここで終了)


(久米川駅南口)


DATA:
玉川上水駅13:04~13:11小平監視所~13:30東大和市駅~14:25八坂駅~14:39久米川駅

参考サイト:
 小平市「野火止用水の歴史

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