ファンタジアランドのアイデア

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南部アフリカの鉱山開発と人々を救うオンライン診療  アイデア広場 その164

2017-08-17 22:16:48 | 日記

情報通信技術を使って医師が離れた場所の患者を診るオンライン診療が、注目されています。オンラインを利用した遠隔診療は、医師がいない離島やへき地で用いられてきました。それをアフリカで、有効利用するお話です。アフリカの潜在的医療の需要は膨大です。でも、医療機関が決定的に不足しているのです。アフリカ南部の国のボツワナ、スワジランド、レソトでは、特にエイズ感染率が高く毎年数十万人が死亡している現実があります。ボツワナに隣接するジンバブエでは、医療技術の発展によりエイズに対する改善も見られてきています。医療機関が設立されるようになれば、アフリカの死亡率は減少し、経済を担う人材が活躍する環境が用意されるのです。
 そこで、アフリカの医療機関に日本のオンライン診療を導入してはどうかと考えてみました。先進国では保健医療費に年間1000ドルほど使いますが、南部アフリカでは多くが25ドル以下なのです。これらの国々では、先進的医療や予防法を行うことができないコストの壁があります。この地域で医療活動をする場合、医療サービスをなるべく低価格で提供できる仕組みを構築することになります。オンライン診療には、安く手軽にできる医療でもあるのです。お金もなく、病人が多いこれらの地域でどうすれば良いのかという課題が出てきます。この地域には、電気自動車に不可欠なコバルトやニッケルの豊富な資源があります。EUを始めこれからの世界は、ガソリン車を廃止して電気自動車に変わっていきます。その中で、コバルトやニッケルは戦略的な金属になります。これらの重要資源を確保した企業が、優位に立てるのです。当然世界の企業は、ボツワナに眼を向けています。鉱山学で実績のある日本の秋田大学が、ボツワナに進出したのはある意味で当然のことでしょう。有望な鉱山が見つかれば、秋田大学と提携する企業が鉱山開発に乗りだす可能性もあります。でも、鉱山開発には、ボツワナ政府によるインフラ整備は期待できません。企業が政府に代わりインフラ整備や周辺環境を構築することになります。欧米のプロジェクトでは、学校や診療所を開発地区に作り、そこで働く人々も企業で雇用しているのです。HIVエイズ労務対策において世界で最も進んでいる企業が、ダイムラー社です。病院も医師も看護婦も、ダイムラー社が社員のために雇用しているのです。社員が安心して働ける環境を用意しているわけです。現地の優秀な人材を長期にわたって確保するには、その国の教育整備を待つより企業が自前で育成した方が安上がりなのです。安上がりな医療をより安上がりにするものが、オンライン診療なのです。長い目で見れば、地域社会と協調をはかる共存繁栄の事業設計が必要になります。ビジネスの目的と社会的有益性を同時に満たすプロジェクトが求められているわけです。
 マラリア、結核、エイズが、アフリカの疾病のビック3です。幸いにも、これらの感染症に対して、予防法や治療法がほぼ確立されてきています。マラリアの治療薬は、アルテミシニン誘導体多剤併用療法があります。新薬の開発も進んできます。結核には、BCGに加え、化学療法が効果的です。HIVも薬を飲み続ければ、発症を抑えることのできる治療法があります。一定の医療機関があれば、治せる病気になっているのです。
最後に提案です。オンライン診療と秋田大学の医学部、秋田大学の鉱山学(現在は国際資源学部)と鉱山を開発する企業、そして電気自動車を生産する企業が一体になり、南部アフリカの人々の衛生状態を向上させながら、地域開発に貢献し、利益を上げていってもらいたいものです。