轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

日産 スカイライン その2

2006-12-22 19:03:12 | NISSAN
助手 「どうしてって、所長新聞読んでないんですか。」

所長 「馬鹿にするな、新聞ぐらいちゃんと読んどるわ。」

助手 「知らないんですか、ルノーとの提携後、今の体制になってはじめての減益なんですよ。何よりもクルマが売れてないんですからどうしょうもないでしょ。」

所長 「そんなモン新車を出しとらんのじゃから、仕方がないじゃろ。新車効果に頼っとるのが現状じゃからな。一昨年の6台同時発表のせいで間隔が空いただけじゃろ。」

助手 「だからその戦略自体が失敗だったんですよ。」

所長 「ワシはそうは思わんが。6台同時発表はインパクトがあったし、昨年も新車効果で目標を達成出来たじゃろ。ま、決して大成功とは言えんがな。」

助手 「でもそのせいで、その後の落ち込みがひどくなったんじゃないですか。」

所長 「まあ確かにマーチやキューブの落ち込みは予想以上だったようじゃが、そんなモン覚悟の上じゃろ。」

助手 「でも前に読んだ記事では、ルノーと提携前の倒産寸前のころよりも売れてないって書いてありましたよ。」

所長 「そうか。」

助手 「そうかじゃないですよ、だから日産は厳しい状況だと言ってるんですよ、まったく。」

所長 「お前は本当に単純なヤツじゃな。」

助手 「ど、どういうことですか。いい加減怒りますよ。」

所長 「だからいつも雑誌や新聞を鵜呑みにするなって言っとるじゃろ。」

助手 「えっ・・・。」

所長 「減益、減益と騒いどるが、まだ中間決算での話じゃろ。最終決算でどうなるかわからんじゃろうが。それに減益と言っても昨年よりも利益の幅が減っただけで、依然として黒字なんじゃぞ。販売的には最悪の数字かもしれんが、それで黒字を出せる企業体質になったということなんじゃ。それこそがカルロス・ゴーンの進めてきた成果じゃと思わんか。」

助手 「・・・・。」

所長 「だから今のマスコミは、単にカルロス・ゴーンに対するバッシングに過ぎんのじゃ。いいときは散々持ち上げといて、少し旗色が悪くなってきたら、コキ下ろすのが日本のマスコミなんじゃ。ホリエモンのときとおんなじじゃろ。まぁ日産に乗り込んできた外人の経営者じゃから、元々いい風には思っとらんかったんじゃろ。それが成果を挙げてたから褒めてたのに過ぎんのじゃ。」

助手 「・・・そうなんですか。」

所長 「じゃから新車のほとんど出ない最悪の年が黒字なんじゃから、来年度以降は何の心配もないじゃろ。それに北米向けのセントラやアルティマなんかの数を見込めるクルマを新型に切り替えたから、年度末までどうなるかわからんぞ。もしかするとドラマチックにするための演出かもしれん。ま、その場しのぎには違いないんじゃがな。」

助手 「そうだったんですか。・・・まだまだ修行が足りませんね。」

所長 「そういうことじゃ。」

助手 「それにしてもスカイラインをもう一度、表舞台に立たせるのは無理なんですかね。」

所長 「どうじゃろうな。今でも十分いいクルマじゃからこのまま進化させれば、そのうち過去のスカイラインとは違う評価をされるようになるじゃろうけど、時間が掛かるじゃろうな。」

助手 「やっぱりそうですよね。」

所長 「それか全く逆の道を歩むかじゃ。」

助手 「逆の道ですか、どういうことですか。」

所長 「つまり今のスカイラインは、インフィニティでも何でもいいから名前を変えて存続させてじゃな、スカイラインは別にスカイライン・ファンだけに向けたクルマをつくるんじゃ。」

助手 「と言うことは、R34の後継車をつくるということですか。」

所長 「いや、もっとベタに5ナンバーサイズの2リッターエンジンにするんじゃ。さすがに直6は無理じゃろうけど、ロングノーズは必須じゃろ。」

助手 「じゃあ丸テールにGTバッジ、サーフィンラインなんかも必要ですね。」

所長 「そうじゃ。そういうハチャメチャなクルマがあってもいいと思うんじゃ。どうも今の日産はどれもこれも優等生ヅラしとって面白味に欠けるんじゃ。そう思って離れていった日産ファンも実際多いと思うぞ。」

助手 「でもせっかくつくってきた新しい日産のイメージに合わないんじゃないですか。」

所長 「何も全部が全部そうしろっていうんじゃなくって、国内向けに一台ぐらいそんな馬鹿げたクルマがあってもいいんじゃないかと言っとるんじゃ。80年代の終わりから90年の初めにかけて、日産が元気な時代があったじゃろ。」

助手 「はい、シーマ現象にZ32の280PS到達、GT-Rの復活に初代プリメーラ、あのころは凄かったですよね。」

所長 「そうじゃろ。あの頃の日産には元気があったんじゃ、その火付け役が87年のBe-1じゃったと思うんじゃ。今の日産にもそういうクルマが必要なんじゃ。もし日産の方針に合わないんじゃったら、いっそのことプリンス・ブランドで出すというのも面白いぞ。」

助手 「プ、プリンスの復活ですか、また話しが大きくなりましたね。」

所長 「で、上手くいったら次はグロリアじゃ。」

助手 「・・・・。」


参考資料
日産 スカイライン(日産自動車株式会社)
日産 スカイライン その1(轟クルマ文化研究所)
日産 スカイラインV35(轟クルマ文化研究所)
日産 Be-1(日産自動車株式会社)

Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所

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