昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(369)屈折した幼い時代をバネに!

2017-03-28 09:52:36 | エッセイ
 オークションスペシャリスト、山口桂の生き方。 幼いころから美術商の父親から、美術に対する審美眼を鍛えるため、スパルタ教育的に、訳もなく日本の美術品を見させられた。
 そのことがトラウマとなり和製美術品に嫌悪感さえ抱くようになった山口桂。
 それがボストン美術館に飾られた浮世絵などの美術品を観て意識がひっくり返った。 
 外人でさえ日本の美術品を高く評価し、その保存に意を尽くしている。
 彼は美術品を売買するオークションスペシャリストの道を歩みだした。
 時は美術館がその維持に揺れている時代だった。 彼はある美術館の中国美術品をまとめてオークションに賭けることを提案。
 相手は中国の富裕層。中国人が戦い好きであることを逆手に取り、落札予想価格を控え目な所から競売にかけた。
 次々と評価がアップしていく。   
 ついにトータル300億円を超える成果を得た。
 「悔しいけど、一流の美術鑑定士になれたのはオヤジのおかげです」と山口桂は呟いた。
 (NHKテレビ、仕事の流儀より)
       


 


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