”玲瓏”管理人のつぶやき

"玲瓏:羽生善治(棋士)データベース"管理人たいがーの独り言(HP更新情報含む)

第58期王将就位式

2009年04月27日 | 羽生善治
 ども、このブログ、ずいぶんご無沙汰しておりました、たいがー@玲瓏管理人です。詰めパラ担当者のぐーちゃんにこのブログはどうなっちゃったの?と散々突っ込まれました。daichan先生のブログにまで脈略ないのに書き込まれる始末でした(苦笑)ま、タイトルからして「管理人の”つぶやき”」ですので、そろっとぼそっとこっそり書くのが案外好きです。でも知り合いには気づいて欲しいという身勝手なスタンスです(爆)

 さて本題。この不況のおり休日出勤を毎週のようにしている状況ですが月曜日ちょっと強引な戦法をとって無理やり休み取得、久方ぶりの日中の就位式参加にこぎつけました。前回の王座就位式のときには携帯電話を忘れてきた茶々丸さんに「例によって1時間前(に到着)くらいですかね?」と先手メール。「そですね、今回は忘れずに持っていきます(笑)」とこちらの心理を見透かしたよな応手に微笑。現地先着はたいがーでした。まずは会場すぐ隣のお便所で用を済ましてすっかり緩みきって出ようとしたところで出くわしたのは、な、なんと羽生さんでした。「あ、どうも」「あ、どうも」「本日はおめでとうございます。」「あ、どうも。今日は茶々丸さんとご一緒で?」「はい、そうです。また後でご挨拶にうかがわせていただきます。」「そうですね。」と場所が場所だったので(苦笑)こんなやりとりでした。

 しばしソファーにはまって落ち着いていると茶々丸さん登場。「羽生さん、もう控え室にいるよ。」とたいがー情報。近況を報告しあいながら控え室訪問の機会を伺う。控え室では就位式前にサンドイッチの軽食をするとのこと。式では主賓の羽生さんはひっきりなしに挨拶が来るので食べる時間がないですからね。はてさてようやく二人で控え室に。中には先客でチェスのジャック・ピノーさんとその友人がいましたが、構わず羽生さんと茶々丸さん、たいがーでしばし歓談。

茶々丸さん:「棋聖戦挑決は稲葉四段が出てきましたね?」
羽生さん:「そうなんですよ。一度も対局したことないしまったく知らないんですよね。決まったらちょっと考えます。」

 羽生さんほどの棋士でもやはりタイトル戦までにはやるべきことをやるということなのだ、と改めて実感した。高野山は高地で結構底冷えするとの話から対局地の話になり、

たいがー:「うちの実家は名人戦の最終局にも予定されている愛知県豊田市ホテルフォレスタ近くなので昨年の棋聖戦第2局も行きまして次の一手もあたり特別賞で生感想戦を見ました。」
羽生さん:「そうでしたか?ホテルフォレスタは今度イベントができる別館も増設されタイトル戦を含む将棋イベントに継続的に力を入れてくださるみたいなんですよ。」

 気になっていた棋聖戦生感想戦については自分が来たことには気づかれてないことがわかった(^^;ま、対局終えたあとですからね。羽生さんは無双流掲示板のことも気にされている。

羽生さん:「掲示板の人とは定期的に会われるんですか?」
たいがー:「6~8人くらいは顔見知りでしょうか?でも掲示板の半分以上は地方の人であったり、お会いしたことのない方が大半ですね。」

 名残惜しいですがそろそろ式が始まるので控え室を後にして、茶々丸さんと会場に向かう。看板の写真を撮影しながら式が始まってもすぐシャッター押せるように準備する。さあ、羽生さん登場です。

 主催者側のスピーチ、スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社・日本将棋連盟、そして王将戦目玉であった大塚国際美術館を設立した大塚製薬グループより祝辞、そして羽生さんよりの挨拶があった。このような場慣れされた方のスピーチの小気味よいところは話題のバトンリレーができることであろうか?新聞社の方が羽生さんの伝説の▲5二銀、解説の米長会長も絶叫したなど話題に出しながらそれでも米長会長は好きな駒があるようじゃまだまだだと言うのです、と述べる。米長会長はそれを受けて、銀が好きだって?将棋は相手が大事だと思う駒をとることが大事、この駒が駒台に欲しいと思うことも多いんです、と説く。羽生さんが最後に受けて、銀という駒が出てきましたが、王将という駒はもっと好きです、それを言うと実も蓋もないですが、王将位を長く勤められるよう頑張ります、と締める。流れるようでいいですね。

 ヨットで世界一周を3度成功させている海洋冒険家の白石康次郎さんからのスピーチは印象に残った。ある講演の講師として顔連ねた縁で知り合いになった二人。お互いに話せば話すほど、また講演主催の方からもお互いの講演内容に共通点が見出せますねと言われるという。それはきっとどちらも2つ同時にできない必ず一手一手指さなければならない点、そしてその一手が生死・勝敗を分けるほど毎回決断に迫られているという環境にあるからだろう。

 乾杯の音頭のとき名人戦棋譜速報の棋譜コメント入力でお馴染みの桜木さんを発見。桜木さんからも当ブログの突っ込み(^^;「今日は写真ですか?」「今日はビデオの方を、採用されるかわかりませんが」採用されていますね(笑)こちら。さあ立食パーティに突入。茶々丸さんと例のごとく腹ごしらえ。元マンデーレッスン講師だった伊藤明日香女流と本田小百合女流と遭遇。「ああ、やっぱり、たいがーさん、いると思った~」「はい、就位式には来ていますよ(^^)v」明日香先生はこの春をもって規定となり引退となったが、対局で勝ってなかったから生活はあまり変わらないという。精一杯の強がりにも聞こえたが、いやいやどうして自分のど素人時代は明日香先生のアドバイスに何度も救われたのだ。教室の講師として将棋普及に持ち前の明るさで頑張ってくれると思う。

 最近とあるご縁で飲み会ご一緒させていただいた遠山先生を発見。他愛もない話の延長で、羽生応援ページの茶々丸さんと来ていると伝えるとぜひ会いたいとのこと。早速茶々丸さんと遠山先生を引き合わせる。返す刀で宮田先生とお話できないかと遠山先生に打診する茶々丸さん。そんなこんなで宮田先生がわれらのところに。宮田先生開口一番「玲瓏の?」「あ、それ自分です(*^^*)。見ていただいているんですね。」「はい。」スーパーあつし君に見てもらっていると知って至極ご満悦のたいがーでした。”今宵はこの辺で”と思った矢先に窪田六段登場。滅多にない3ショットにプラスたいがーの4ショットで記念写真を茶々丸さんに撮ってもらう。

 宴もたけなわ。いよいよメインイベント、たいがー質問タイムです。まずは恒例と化した2ショットを撮影。茶々丸さんありがとさんです。隣にきた米長会長と軽く挨拶。「羽生応援ページのみなさん、取材ですか?どうぞどうぞ」とスタート。

Q1「羽生さんの従兄弟が吉本芸人Bコースのトリオの一人とのことですがお笑い番組はよく見られますか?」
A1「あまり見ることはないですね。彼は気にかけてくれてあまり従兄弟だと言わないようにしているみたいですね。」

Q2「タイトル戦対局場、いろいろなところに羽生さんは行かれています。今期王将戦では大塚国際美術館、先日の名人戦の熊本城と名所・旧跡での対局がありました。もちろんどれもすばらしい対局場かと思いますが、今まででこれはという対局場をあげていただけますか?」
A2「出雲大社は印象深かったですね。そして日光東照宮、東大寺もそうでしょうか。また北方四島が見渡せる道立北方四島交流センターも記憶に残っています。」

Q3「オールラウンドプレイヤーの羽生さん。王将戦第七局は奇しくも副立会人の中座先生を意識したかのような横歩取り8五飛戦法でした。将棋ファンとしては立会人を意識して戦法をひょっとしたら選択しているのかと勘ぐってしまいますがいかがでしょう?」
A3「うーん、立会人を意識して戦型を選ぶことはないですね。王将戦最終局は後手では横歩取り8五飛戦法を考えていたんです。副立会人が中座さんに決まったのが対局日間際でしたから逆に自分としてはビックリでした。」

Q4「ここからは羽生さんの目に映るプロ棋士の人物像を聞いていきたいと思います。まずは羽生さんと同じ中学生棋士のお三方、加藤一二三九段、谷川浩司九段、渡辺明竜王についてどのようなイメージをお持ちですか?」
A4「加藤先生は一言で言えば”早見え”ですね。うん、早見えができるという印象です。谷川さんは格調高い、気品あるでしょうか。佇まいからして一挙手一投足にピシッとされているイメージです。渡辺さんは義理堅いですね。ひょっとしたらぶっきらぼうな感じと誤解されているかもしれませんが彼は義理を大切にするんですよ。」

Q5「永世名人のお二人について聞いてみたいと思います。大山康晴十五世名人、そして先ごろ引退を発表されました中原誠十六世名人についてはいかがでしょうか?」
A5「大山先生はひじょうによく動かれているという印象です。どういうことかと言いますとわたしも日本各地いろいろなところにお伺いする機会があるのですが大山先生が行かれていないところがないんですよ。中原先生はいい意味で楽観的と言いましょうか。また40歳過ぎてからの独創的な指しまわしは印象に残っています。」

Q6「羽生さんと同年代の棋士、いわゆる羽生世代について聞かせてください。森内俊之九段、佐藤康光九段、丸山忠久九段、郷田真隆九段、藤井猛九段、それぞれのイメージをお聞かせいただけますか?」
A6「森内さんは”謙虚”でしょうか。佐藤さんは”学究肌”ですね。丸山さんは”文武両道”といいますか。でも森内さん、佐藤さんは小学生のときからのつきあいですが丸山さんはあまり知らないですよ。郷田さんは”ものすごく深く考える”という印象ですね。藤井さんはまさに”芸術派”という言葉があてはまります。」

たいがー「長い時間ありがとうございました。」

周りのおばちゃんの”早く終わってよ”視線が怖かったので(苦笑)自分が急いて次の質問に行こうとしても羽生さんはひとつひとつ丁寧に言葉を付け加えられて応えられたのは印象深かった。まだタイトルホルダーとなった久保棋王、深浦王位のお二人や、注目する若手棋士、研究会メンバーについても聞きたかったし、ネットと将棋についての羽生さんの意見も聞いてみたかったが次回に持ち越しとした。あ、そうだ、これも面白いかも。先日図書館で将棋マガジンなる昔の雑誌を見ていたら、菊池桃子さんと嬉しそうに対談している若かりし頃の羽生さんを見つけた。今、2人のお譲ちゃんのお父さんとなった羽生さんにとって菊池桃子さんはどう見えているのかな?ミーハー過ぎるかな(爆)

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
待ちわびましたぞ! (Guten Tag)
2009-04-28 12:20:47
相変わらず詳しい報告、お疲れ様です。
つぶやき拝見 (千間丸)
2009-04-28 12:52:34
ご無沙汰しています!
一期一会の知り合い(爆)の一人として拝見しました。
東京ドームホテルは数年前に一度宿泊しました。もう一度訪れたい素晴らしいホテルでしたので、王将就位式に参加したかったです。今回は時間が取れなくて本当に残念でした。
2月、愛知県銀波荘で王将戦前夜祭があり羽生さんとお話できたことが思い出されます。
たいがーさん、茶々丸さん、掲示板の皆さんと共に、東京でお会いできる日が来ることを楽しみに待っています。
うちの (オジサン)
2009-04-28 14:11:06
掲示板に書き込んでくれなかったら見逃したかも。(笑)
ぽんちゃん、会いたかったなあ・・・
素晴らしいです! (nanapon)
2009-04-30 22:39:47
たいがーさん、お疲れ様でした。

今梅田さんの本を読んでるのだけど、読めば読むほどあらためて羽生さんのすごさを感じます。

そんな羽生さんと、そのような時間が持てるなんて、もううらやましいを通り越してますよ。

とっても臨場感溢れるレポート、楽しませてもらいました。
コメントありがとうございます (たいがー@玲瓏管理人)
2009-05-01 02:44:00
> Guten Tagさん、ていうかぐーちゃん(笑)
お待たせ~

> 千間丸さん
またお会いできる日を楽しみにしています。

> オジサンさん
掲示板に書き込んでよかった(笑)

> nanapon さん
自分も梅田さんの本読んでいるところです。インタビューはプロアマの差。自分も羽生さんの違ういい面を引き出せていけるよう次回はもう少し練っていきたいと思います。
59期王将戦 (匿名)
2009-11-22 00:10:40
こんばんは。

王将戦のツアー見つけました。
http://www.sponichiprime.jp/

公開対局の生観戦だそうです。
覗いてみて下さい。

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