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地球人カレッジ 3月 第1弾!

2012年03月27日 | 地球人カレッジ
*とき:3月18日(日)15時~17時
*参加人数:19人(発表者、ネットでの参加者含む)
*ところ:吉野川市山川町;さくら診療所デイケア室
*講演者:菅野芳春さん(協力隊OV有志による震災支援の会 代表)
*テーマ:震災支援 今私たちにできること ~宮城県石巻市、震災支援活動の現場から~

東日本大震災から1年近くが過ぎ、私たちの中から震災の記憶が徐々に薄れようとしています。
そこで、今回はもう一度震災について共に考える機会にしたいとの思いから、
宮城県は石巻市から菅野さんにお越しいただき、3月の地球人カレッジを実施しました。

菅野さんは大手機密機器メーカに従事し、2005年に現職参加で青年海外協力隊に参加。
ガーナ共和国に理数科教師として派遣され教鞭をとる傍ら、
村落支援活動や収入向上策などの自主活動を展開し、
日本人で初のサブチーフ(副村長さん)に任命された、バイタリティーにあふれた方です
帰国後もガーナの支援活動は継続しており、フェアトレード商品の販売にも携わっておられます。

サトウキビの栽培、収穫、加工を学ぶことで、ガーナの支援につなげたいという思いから
2010年には長年勤めた会社を辞め、沖縄の小浜島へ移住
サトウキビの収穫は1~3月。ちょうど収穫で大忙しの2011年3月、
菅野さんは東日本大震災のニュースを耳にすることになります。



いても立てっもいられず、駆けつけたい思いを押し殺して、収穫が終わる3月末まで踏ん張り、
協力隊のOB・OGの有志が活動する石巻市入りしたのは、震災から1週間ほどたった、3月20日でした。

石巻市の渡波(わたのは)小学校を拠点に、炊き出し、物資の輸送から始まり
泥出し、がれき撤去の他、保健衛生の改善やこどもたちのケア、
時が立つにつれ、寄席やコンサートなどの娯楽の提供やサマーキャンプの開催、
多岐に渡る活動を展開してきましたが、そのモットーは

自分たちができることは何でもやる!
その日にやるべきことはその日のうちにやる!


というもので、まさに途上国での活動と同じ、協力隊の経験が活かされたそうです。

避難所が閉所された後も菅野さんは一人残り、自立支援、復興支援活動を続けます。
震災後から7ヶ月間、ずっと炊き出しを手伝ってくださっていた渡波のお母さんたちと、
昨年の11月に宅配のお弁当屋さん「ワタママ食堂」をオープンしたのも、その活動のひとつ。



可愛いロゴは缶バッジやTシャツ、エコバックとして販売もしているようです。
商品はこちら。

支援を続ける中で菅野さんが特に気を使っていることがあります。それは
地元商店や被災者の自立の阻害
です。

現段階では「与えられる」支援ではなく、双方向で与え合う支援が必要だと菅野さんは感じています。
被災者のみなさんは、もうもらうだけの立場ではなく、生み出せる立場にあります。
自分たちで採った魚介類や手作りの品々を少しずつ販売し始めています。
そういったものを買い支えるのも支援のひとつの形なのだと思います。
また、商店が開店し始めている今、外からの支援が逆に商売の妨げになることもあってはならないこと。
あくまで被災者が主役で、支援者は脇役なのです。
これは、国際協力の支援も同じこと
ガーナと全く同じだ、と菅野さんもおっしゃっていました。

そして、まだまだやることはたくさんある、
自分のアイディア次第でなんでもできる
やりがいのある場がここにはある、とおっしゃっていたのが印象的で、
若いみなさんを中心に東北を支え、盛り上げていければ・・・と感じました。

今でも喪失感、無力感、やるせなさが残っている方も中にはおられます。
癒すことは到底できなくとも、寄り添うことはできると菅野さん。
双方向で互いに感謝し、笑顔になれる関係づくりが、今後の被災地を支え
復興、福興につながっていくのかもしれません。

今回ご参加いただけなかったみなさん、徳島からでも応援できます!
講演後の質疑応答も合わせて是非動画でご覧になって下さい

動画はこちらから。

3月の地球人カレッジは2本立て!第2弾の記事もお楽しみに

文責:事務局(庄田)

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
動画見てみました。 (森井哲也)
2012-03-28 17:01:32
動画というわりには、「動」
はあまりなく、「画」という
わりには、ちょっと詳しい絵が
見えなかったので、どうかな?
と思わなくもなかったけど、
音声はばっちりで、教えられる
ことの多い、とてもいい内容でした。

ありがとうございました。

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