TICOブログ

TICO最新情報をお届けします。

カリヤンギレ、ローン完済!

2011年01月31日 | TICO ザンビア
こんにちは、ザンビア黒田です。 

今日は嬉しいローン完済のご報告です。
2010年12月末をもってチペンビ、カパラモト村のカリヤンギレグループが小規模ローンを全額無事完済しました。

カリヤンギレグループは干し魚の販売事業を昨年6月から開始しました。グループは1,500,000クワチャ(約3万円程度)で近くの漁場から乾燥魚を購入し、村の人々に安価で販売しています。

事業開始当初は1年で返済する予定のローンでしたが、グループは高い利益を上げ、6ヶ月でローンを返済することができました。



安価なタンパク源が不足している村では、グループの干し魚は大人気。仕入れた魚はいつもあっという間に売り切れです。今後は乾燥魚の販売を続けると共に、近くを通る長距離トラックの運転手に鶏肉を販売するビジネスも始める予定だそうです。チームワーク抜群のカリヤンギレグループは新しい事業もきっと成功させてくれるでしょう。

文責:ザンビア事務所(黒田)

チペンビ:デモンストレーション農場

2011年01月28日 | TICO ザンビア
ご無沙汰しております。
ザンビア黒田です。 


TICOザンビア事務所では、環境に対して責任感を持つと同時に、現地の食糧保障を目的とした環境保全型農業を
推進する活動をチペンビで実施しています。この活動は平成22年度の地球環境基金助成金を受けて実施している活動です。


具体的にはザンビアで環境保全型農業を推進する活動をしているコンサベーション ファーミング ユニット(Conservation Farming Unit: CFU)というNGOと恊働で、デモンストレーション農場を作り、チペンビの住民の皆さんに環境保全型農業の方法を体験しながら学んでもらっています。

今回は昨年12月14日に行なわれた種まきの方法についてのデモンストレーションの様子をご覧下さい。


チペンビの皆さん、インストラクターのビクターから野焼きをしない開墾方法や、有機肥料の有用性の説明を受けています。


実際にコンサベーションファーミングの手法を体験中。コンサベーションファーミングでは畑に畝をつけずに、小さな穴を掘って種をまきます。これには、農業に従事する人の時間と労力を節約すると共に、自然環境への負荷を少なくする目的があるんです。 

奥が深~いコンサベーションファーミング、私もまだまだ勉強中です。今後の農場の様子も随時アップしていくのでご期待ください:)


ザンビア事務所
黒田

モンボシ・SMAG研修 もうすぐ!?

2011年01月20日 | TICO ザンビア
ご無沙汰しております、ザンビア事務所です。
新年のご挨拶が遅くなってしまいましたが、
今年もどうぞよろしくお願いします

さて、昨年10月にスタートした
モンボシ地区『地域住民が支える安全な妊娠/出産の支援事業』ですが、

このプロジェクトでは、
SMAG (Safe Motherhood Action Group;安全なお産支援グループ)
という住民グループを結成し、彼らがメインとなり、
村の女性が安全に妊娠/出産できるよう妊婦の登録、
妊娠/出産に関する知識の普及、施設分娩の推進などの活動を行っていきます

このSMAGは、ザンビア保健省が推進しているもので、
これまで保健省の担当官と何度も話し合いを重ね、
準備もほぼ終わり、ようやく研修を始められるところまできました

モンボシでも、各地域からSMAGメンバー候補者を選んでもらい、
来週から研修開始!と日程のアナウンスも終わり、
後は当日を待つのみと思っていたところで、、

「研修を行うために必要な書類にまだ上の人のサインがもらえてなくて、
しかもその人は忙しくてなかなかつかまらなくて。。
急で悪いけど月曜からの研修日程を延期してほしい」と、保健省から。。
やられました、、研修のドタキャンというか直前の延期


あー、時間もないし研修生たちに延期の連絡伝わるかな。。
・・・携帯の電波届かないし
いつ始められるんやろう。。


いろいろと心配していましたが、
保健省の担当官がその後走り回ってくれたおかげで
書類にサインをもらえる目途もたち
一週間遅れで研修スタートできそうとのこと

研修生への延期連絡もどうにか伝わったそうで一安心


今度こそ予定通り研修がスタートできますように


文責:ザンビア事務所(さかい)


ヘルスポストのミーティングにて。
SMAG研修について説明するムクンバ看護師


地球人カレッジ 1月

2011年01月13日 | 地球人カレッジ
*と き:1月8日(土)19:00~21:00   
*参加人数:27名(ネット中継での参加者含む)
*ところ:吉野川市山川町 さくら診療所デイケア室
*講演者:坂本有希さん(地球・人間環境フォーラム 
フェアウッド・パートナーズ担当)

*テーマ:日本の木材消費と世界の森林
~フェアウッドにシフトしよう~


私たちの身の回りにある木でできたもの
家、椅子や机やたんす等の家具、文具、アクセサリーと様々なものがありますが、
どこのどんな木でできているのでしょうか?どんな森からきているのでしょうか?
みなさん今まで考えたこと、ありますか?

今回の地球人カレッジは、世界の森林と私たちの暮らしのつながり、
フェアウッドについてお話しいただきました。

フェアウッドとは、「伐採地の森林環境や地域社会に配慮した木材・木材製品」のこと。
最近コーヒーやチョコレート等でフェアトレード商品が知られるようになりましたが、
「木」も同じことで環境に配慮し社会的に公正な木材フェアウッドとよんでいます。



現在世界の森林面積は全陸地面積の約30%を占めていますが、森林は減少を続けており、
毎年北海道の面積ほどの森林が失われているそうです。
植林もしていますが、追いつかないペースで減っており、
中でもブラジルの森林減少は著しく、インドネシアがそれに続いています
一方で急激に緑化を進めているのが中国ですが、森になっているのか、
植えた木が生長しているのかはまだまだ分かりません。

森林減少・劣化の要因として、インフラ開発、強制的な農地への転換、違法伐採、焼き畑や火災などがあげられます。
2004年の予測データでは、インドネシアの伐採の76~80%、パプワニューギニアの90%以上は違法で、
日本に流通する木材・木材製品の2割程度が違法伐採木材によるものだそうです。
森林の減少・劣化により、気候変動や生物多様性にも影響を与え、深刻な状況に今あります。

日本は現在木材の8割を輸入に頼っています。
うち、2/3が太平洋周辺国からで、紙として輸入されるもののうち4割近くをインドネシアが占めています。
プランテーションによりアブラヤシやパルプ用の木材を植えることで森林破壊が進み、
先住民の土地を奪い係争が起きています。
(アブラヤシ:日本で植物油と表記されているもののほとんどがアブラヤシ油で、
スナック菓子や洗剤等に使われています。)
ロシアでは大規模な伐採で母樹までが切り倒され、森の再生が難しくなってきています。
違法に伐採された木材は日本だけでなく中国にも大量に流れ、それらを加工し日本に再輸出されるケースもあります。
知らない間に私たちが使っている木材に違法木材が使われているかもしれません。
そしてそれが森林破壊に繋がっている可能性も否定できません。

では、国や企業は違法伐採を阻止するためにどんなことに取組んでいるのでしょうか?
欧米諸国では90年代に原生林の保護への関心が高まり、木材調達方針を打ち出しました。
日本では2001年よりグリーン購入法が導入され、2006年には違法伐採対策として
「合法性」「持続可能性」が証明されたものを購入しなければならない措置を新たに導入しました。
PEFCFSCSGEC等の森林認証マーク、gohoWOOD(合法木材推進マーク)はその証明です。

国や企業だけでなく、私たちにできることもあるはず。坂本さんは以下6つの取り組みを紹介してくださいました。

0.余計なものは買わない=リデュース
1.中古品、廃材、古紙を選ぶ=リユース・リサイクル
2.出所の不明なものは買わない
3.近くのものを選ぶ 「地産地消」
4.認証マークのある製品を選ぶ
5.会社の方針を見て選ぶ

最後に坂本さんは以下のようにまとめてくださいました。

まずは知ることから
紙や木材製品がどこから来ているか関心を持って調べてみる
その生産地の情報を集めてみる
必要のないものは買わない

木材だけでなく、食べ物や着る物、身の回りの物などなど、私たちの日常生活にも言えることだな、と感じました。
みなさんもフェアウッドにシフトしませんか?
その木がどこから来たのか、違法木材でないのか、まずは知ることから始めましょう。

*講演を視聴する*
上映されたDVDはこちら
 「人と木~世界の森林を守るため、今私たちにできること~」

次回の地球人カレッジは2月12日(土)19:00~「コミュニティ・レストランを創ろう
~おいしく食べ、楽しく、くつろぎの場~」です。
詳細はこちらから

文責:事務局(庄田)

TICOカンボジア事務所閉鎖のお知らせ

2011年01月12日 | TICO カンボジア
ご報告が遅くなって恐縮ですが、2010年12月をもってTICOカンボジア事務所が閉鎖
となりましたので、お知らせいたします。

TICOは、2008年1月よりJICA草の根パートナーシップ事業として、プノンペン市西部地区の
低所得者層の人々が救急事案発生時に適切かつ最低限の救急ケアを受け、適切に転院・
搬送が行われるように活動を実施してきました。

当事業も12月で無事に終了することができ、今後は現地に事務所を置かず、引き続き
西部保健局と協力しながら、医療従事者の技術支援(現地医療従事者の日本への受け入れ、
日本人医療従事者の派遣)、啓発活動のフォローアップを2本柱として活動を行う予定です。

尚、日本人職員の大坪、下地共にTICOを卒業し、新たな道を歩むことになりました。

2009年3月、希望と不安を抱きながらカンボジアの地を踏んだのが昨日の事のようです。
それから「長いようで短い」というより、「短いようで長~い」、そして、とっても濃い
時間を過ごさせて頂きました。
約2年弱の間でしたが、学生として勉強させてもらっていた頃以上にカンボジアの人々の
生き方や考え方というものに、より近付けたような気がします。
日本では「内戦や貧困、地雷」といった負のイメージが多いカンボジア。
でも、力強く、たくましく生きる彼らから学ぶことの方がとっても多かったです。
そして、これからも別の形でカンボジアにかかわっていく予定です。

これまで活動を温かく見守ってくださった皆様、本当にありがとうございました。
今後ともTICOの活動へのご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。



文責:TICOカンボジア事務所(大坪)