『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

『オブ・ザ・イヤー 2010』

2011-01-01 | プロフィール

 

オブ・ザ・イヤー 2010

 ■ドーナッツ オブ・ザ・イヤー

『六曜社珈琲店』


六曜社


六曜社珈琲店の揚げたてのドーナッツ。

地下店の狭いながらも快適な空間で、サクッと。

やっぱドーナツは揚げたてのシンプルなんに限る。



■バッタ オブ・サ・イヤー

今年のFUJIで、後輩・チェロキーの胸にとまったバッタ。

2011年も、また会おうぜ。

バッタ



■ジャケット オブ・ザ・イヤー

『Royls』 リボンズ


Royals

米シアトルのインストゥルメンタリスト、jherek bischoffのソロ・プロジェクト。

よく考えたら、実際は08年12月のリリースなんだけど、まあ年の瀬に、そんな細かいこたぁいいじゃない。

で、君なら、どのグミを選ぶね?(←これグミだったのか!)



■新訳 オブ・ザ・イヤー

『リトル・シスター』

レイモンド・チャンドラー / 村上春樹訳

リトル・シスター

2007年の『ロング・グッドバイ』以降、村上春樹の訳業に、満を持してチャンドラーが加わった訳だが。

今年、とうとう 『かわいい女』 の新訳である。

最近は、あとがきで「次に何を訳すか」の予告が付くようになったので、前作 『さよなら、愛しい人』(09) が出た段階で、次作が 『かわいい女』  である事は分かっていたのだが・・・。

それにしても、ここまで来た。

前2作はともかく、 『かわいい女』 は名作っちゅー評価ではないからね、一般的に。

チャンドラーに関しては、長編を読み終え、短編も読みつくして、『フィリップ・マーロウの事件』(トリビュート・アンソロジー。現代の作家さんが真似して書いた)まで読んでしまったファンにとって、村上訳の刊行はものすごいプレゼントだと思う。

新刊として読めるだけで嬉P。

名作かどうかなんて、知ったこっちゃなかと。



■いらないもの オブ・ザ・イヤー

『むだ毛セット』


むだ毛セット

 

ジャケットのぽっけから出てきた。

この、浮かれたパーティーグッズ的なものが。

時期的に、こないだチンヤツの店@新宿に行った時であろうか。

預かっただけとは思うが、まさか酔った勢いで俺までこんなイカレポンチなアイテムを誇らしげに耳や鼻に差し込んでいたら・・・と思うと、嗚呼、恐ろしい!



■話題作 オブ・ザ・イヤー

映画 『エロウェイの森』


ノルウェイ オブ・ザ・イヤー

 

やっぱ、こうやって、モノ作りをしていく事が大事なんだろうなー。

やれ、世間では「これじゃ韓流だ」、やれ、「直子がブスすぎる」・・・。

まあ、批判は仕方ないよね、原作をみんなが愛してたんだから。


でも、おかげで俺も20年ぶりくらいで、この物語のことを考えた。

そしたら、気付かされたのは自分という人間の精神的成長、もしくは感性の鈍化だった。


あの頃、ビッシビシ共感を感じた主人公ナベワタ (ワタナベだってば) が、いまやムチャクチャ鬱陶しい・・・。

絶対、こんなヤツと飲みたくない。

そして、半狂乱なシャウトを魅せる(見せる)ためだけに、仕込みでナベワタを京都の山奥に呼びつける直子は、ブスなこともあって(←コラッ!) もっと耐えがたい。

誰もが乗り越えて生きていく壁を、自分だけが抱える絶望と履き違えて、自作で演じ続ける青春ごっこ。


この映画は、あの 『ノルウェイ』 じゃないよ、全然。

でも、真剣に、体当たりでこの映画を作ってくれたから、観るほうもいろんな文句が言える。

(ちなみに映像のクオリティーはスゴい)


モノを作り出す人は、文句ばっか言うヤツ(俺) の百倍エロい、じゃなかった、偉い。

誉めてます、マジで。

こういう風にどんどん、いろんな解釈で物語が広がっていけばいい。


こうなったら、どなたか『羊をめぐる冒険』 で一本お願いします。

なんなら、アニメでもいいよ。 



■愛の意味 オブ・ザ・イヤー

映画 『リトル・ランボーズ


リトル・ランボーズ

この映画のラスト付近で、悪ガキ、リー・カーターが主人公ウィルに泣きながら訴える。

自分はともかく、自分の兄が侮辱されたのが許せなくて、叫ぶ。


「誰が何と言おうと、俺には最高の兄貴なんだ。お前たちなんて、自分が都合の良い時によってくるだけだ。兄貴だけは、ずっと俺のそばにいてくれるんだ!!」

泣きました。

愛、それはずっとそばにいてくれること。



■結成 オブ・サ・イヤー


(1)新橋部

今年、会社で結成し、主将に就任した。

要は、「せっかく近いんだし、もっと聖地の隅々まで飲み歩こう」という会。

いつもやってる事との違いは、「今日飲まへん?」と言う替わりに、「部活だっ!」というくらいの差だけど。

ちなみに会社で 「ウ〇ンの力」 ブームを生みだしたのも今年だった。

今や、俺がいちいち言わなくても、オフィスの冷蔵庫に箱買いで常備されるようになったのだった。


(2)男塾

並木通りで知り合った人たちと今年の春ごろ結成し、11月11日(ポッキーの日)に、男塾に改名した。

自分で作っといてなんだけど、もはや全くコントロールできない。

ヒマな時に誰も集まらず、仕事がクソ忙しい時に執拗に呼び出される。

子供時代に読んだ某コミックをイメージして名付けたんだけど、縦社会の悪いとこだけ踏襲されてるっていうかぁ。

メールでのやり取りが1日20通くらいあって、すんごい仕事の邪魔なので、掲示板(←今どき聞かないね) かツイッターで連絡を取り合おうかという話が一回出たが、どうせ


「新橋なう」


しか書くことがない、という事で廃案に。

結局、今日もまた、メールの嵐。



■フットボーラー オブ・サ・イヤー

※順不同。


(1)イニエスタ

イニエスタ

あの謙虚で物静かな青年が、世界一のフットボーラーになった瞬間が忘れられない。

俺はあの大事な試合(W杯決勝)を、とある事情により大量の下剤を飲み下しながらTV観戦していた。

エスタ (エスタ言うな)、あの時、ある意味、俺も戦っていたんだよ・・・。


(2)遠藤保仁

遠藤

愛、覚えていますか・・・?

じゃなくて、あのガッツポーズ、覚えていますか。

W杯デンマーク戦でフリーキック決めたときの、ヤットのジャンピング・ガッツポーズを。

ガンバの試合を観てる人はご存じのとおり、普段、遠藤は点決めてもあんな騒がないの。

得点の後、ゲーム再開直後には、あの遠藤が、右からのクロスに、ニアに飛び込むダイビング・ヘッドですから。
(決まらなかったが)

気合いの程が知れる。

良かったね。
くやしい時代を、よく乗り越えたね。


(3)スナイデル

スナイデル


今年5月、チャンピオンズ・リーグ決勝でさえ、頭一つ抜けていた。

7月、ワールドカップでの活躍は神がかっていた。

敢えて誰も口にしなかったけど、W杯のオランダvs日本でスナイデルがぶち込んだゴールと、直後に大久保が放ったシュートの速度は正直2倍くらい違っていた。

先日のセリエA、ミラノ・ダービー(モウリーニョなき後のインテルがACミランに惨敗)でも、昨年のセリエAチャンピオンであるインテルで、唯一、サッカーを知っていたのがスナイデルだった。

チームメイトが思うように動いてくれない事へのスナイデルの苛立ちが、こちらにも強く伝わってきた。

シャビやイニエスタと同時代の選手でなければ、とっくに世界の頂点に立っているミッドフィルダー。



(4)本田圭佑

本田

本田君については、人生をどう生きるかを毎日毎日考えてる人だと思う。

そういう意味で、爽やかサッカー少年である香川君(好きだけど)とは違い、中田英寿の系譜にあるプレイヤーと思う。

W杯での2ゴールというのは、サッカーファンにとって、これはね・・・(もう、溜息でこの先が言えない)

幾人の素晴らしいプレイヤーが、過去、W杯で1点も挙げられず帰国の途についてきたか。

それを考えるとゴイスー。

名古屋グランパス時代に、藤田俊哉が

「こいつ(本田)はすげーよ。あんなブレ球、蹴れないもん」

と、興奮気味に語ってたのを思い出す。

俊哉さん、この人、あのブレ球フリーキックでソーレンセン(デンマークGK)を破りましたよ。 



■謎 オブ・ザ・イヤー


「ブログの写真、なんか、急にデカくなりましたね」

・・・なんでか聞きたいのはこっちだよ。



■ニューカマー オブ・ザ・イヤー


(1)エジル(ドイツ)

エジル

まあ、ブレーメンでスタメン張ってた人に対して今年のニューカマーってのも失礼だけど。

でも、世界を驚かせたよね。

あの、ダンスのようなボールさばき。

レアルの面子の中でも、カカの不在もあって、創造性部分を一人で担っている感もある。



(2)香川信司

ドルトムントでの活躍を見て、

「いや、香川はこれくらいやると思ってたよ」

とか言うヤツは、いくらなんでも信用できん。

J2だよ、その前、点取ってたっつっても。

W杯後の活躍は、我々に新鮮な驚きを与えてくれた。

そして、89年生まれの21歳は、欧州で活躍するヤング・スターズの中では、既に決して若すぎないという、この事実。

2014年に向けた長い道のりが始まった・・・。



■特集 オブ・ザ・イヤー(雑誌篇)



(1)Number767号

『欧州サッカー回顧録 伝説はいかにして創られたのか』

 Number

まあ、あの強かったグランデ・ミランなんかは、今でも折にふれ特集が組まれるものの。

バティ&ルイコスタが牽引した90年代後半のフィオレンティーナを振り返る「情熱と哀愁のヴィオラ」。

ヨーロッパ中が強豪とみなしていた2000年代前半のデポルテーボ・ラコルーニャを追う「スーペルデポルの幻影を追って」。

この2本に泣いた。

泣きましたね、ぼかぁ。

当時のルイ・コスタやバレロンの勇姿を忘れることは、たぶん一生ないと思う。



(2)BRUTUS 700号

『2011年、「世の中」を考える175冊。』

 Brutus


ベン・メズリックの 『facebook』 読みたいなぁ。

『聖☆おにいさん』 に対する、笑い飯・哲夫の考察

「僕ね、今の情報化社会って、情報が錯綜していろんなものがありすぎるから、笑えることが少なくなってきたんじゃないかなって思うんです」

と、ブレーン編集部によるコピーライター・山本高史氏著『伝える本。』への推薦文

「流通する言葉の量が爆発的に増えたことで、言葉に貼りついているはずの意味や感情といったものが、相対的かつ急速に薄まっているように思える。目の前を流れる言葉、あちこちから聞こえてくる言葉の一つ一つに丁寧に向き合っていられなくなってしまったのだ」 

というコメントは、完全にリンクしてる。

恐るべし、M1王者。
(これ書いた時は、哲夫はまだM1獲ってなかったけど)



■特集 オブ・ザ・イヤー(TV篇)


(1)『わたしが子どもだったころ 「いつでも~小説家・よしもとばなな」 』(NHK)

ばなな


良かったぁ。

すげぇ良かったぁ。

家族、そして幼き日の親友たち。

愛の意味って、いつもそばにいることなんだよ、きっと。(本日、2回目)



(2)「怪しき文豪怪談」の 『葉桜と魔笛』 (NHK)

葉桜と魔笛


太宰治の同名短編の映像化。

余命幾ばくもない妹の介護を続ける姉。

しかし、姉はある日、起き上がることもかなわないはずの妹宛てに届いた恋文の束を見つける。

果たして、恋文の送り主とは・・・。


良かったぁ。

すげぇ良かったぁ。

最後の口笛が、十中八九、父の仕業であるにしても、父であるか否かの答えを見せないとこがいいよ。

そして、ボロボロになりながら支え、愛し合う、姉妹の愛。

愛の意味って、いつもそばにいることなんだよ、きっと。(何回言うとるねん)


ちなみに、同TVシリーズの第3話、芥川龍之介の「鼻」も強烈だった。

好きかどうかは置いといて、あの鼻は・・・。



■家電 オブ・サ・イヤー


先々週、ビデオカメラ買うた。

小っちゃいね!

08年 プラズマ・フルハイビジョンTV、

09年 ブルーレイ・レコーダー、

10年 HDビデオレコーダー

と、これにてデジタル3部作が完結。
(初期ポール・オースターのニューヨーク3部作みたいなもんだね)


来年はダイソンかなー。
(その変わらない吸引力で、要らない思い出まで吸い取ってほしーの宣言)




今年も一緒に仕事を頑張った仲間たち、ありがとう。

飲み屋で、何度も同じ話を聞いてくれた人たち、ありがとう。

俺を愛してくれた人、ありがとう。


じゃあ、また来年。

ばいばいきん。 


■オブ・ザ・イヤー
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