天然居士の独り言

主に日記主体のブログです。

福島第二原子力発電所・・・

2019年07月31日 18時21分52秒 | 日記
 東京電力ホールディングスは今日、
 福島第二原子力発電所を廃炉にすることを
 取締役会で正式に決めました。
 廃炉で生じる使用済み核燃料は、
 第二原発構内に新たに設けられる貯蔵施設で一時保管されるようですが、
 福島県の内堀知事や地元町長らは、
 昨日、貯蔵施設での安全確保や、
 将来的に燃料を県外搬出することを求めたとの事です。

 僕は仕事の関係で、福島第二原子力発電所には行った事があります。
 それだけに、今回の決定には感慨深いものがあります。
 行ったのは、東日本大震災から1年5か月が経過していた2012年8月でした。
 福島第二のある楢葉町は、その時にはまだ警戒区域になっていて、
 人が入れなかったため、時間が止まったような景色の中を行きました。
 今年の4月に再開されたJヴィレッジは、原発事故の対応拠点となっていて、
 多くの資材や車両があったのを覚えています。
 その前にコンビニがあり、多くの人で賑わっていました。

 福島第二は、震災時点で4つの原子炉すべてが稼働していました。
 事前に想定した津波の高さは5m前後のところ、
 最高9mの津波が防波堤を壊して乗り越えて敷地内に入りました。
 第二原発は、4系統あった外部電源のうち1つが残っていて、
 全電源を喪失した福島第一と違いました。
 地震が土・日曜日であれば当直など40人でしたが、
 事故は金曜日であり約2000人が働いていたため、
 直線距離で800m離れた所にあった、残った外部電源から、
 総延長9kmのケーブルを人力でつなぎ合わせ仮設電源を確保して、
 事故4日後に冷温停止に至る対処が行えたとの事でした。
 もう少し遅れたら、福島第一と同じような事故になり、
 もっと深刻な事態になったと思います。

 原子炉建屋の中にも入れてもらい、
 使用済み核燃料プールなども見せてもらいました。
 建屋から出た時には、放射線量の測定を行うなど、
 厳格な体制で作業が行われていましたが、
 とにかく内部が暑くて、作業の困難さを感じました。

 既に廃炉を決めている福島第一原発の6基に、第二原発の4基を加え、
 計10基の廃炉作業には、40年以上かかると見込まれているとの事です。
 廃炉までの道のりは長いですが、
 是非安全にかつ速やかに実施して欲しいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする