
縁日特集、最後は型抜きである。
これは砂糖菓子みたいな絵型の付いたお菓子を
針や虫ピンなどで型の絵通りに切り抜くものである。
これがけっこう難しい。
完成したら店のおやじに渡すと絵の形の難しさに応じて
決められた金額がもらえるという子供がやっていいのか?微妙な
遊びである。
これにイカスモンはトラウマがあって、やっとのことで切り抜いた絵を
店のおやじに見せたら何食わぬ顔でプチッとおりやがって
「おしいねーもう一回チャレンジするかい」と言われたことがあり
それ以来、大人が信じられなくなった経験がある。
いまだに型抜き屋のおやじは胡散臭く見えるし、お金をもらっている
子供も見たことがない。
この型抜きをやっているオヤジほど、根性の悪い者はいないのです!
何度、やっても失敗していたら、うちのお祖母ちゃんが「貸してみな」と言うのです。
お祖母ちゃんは、仏壇からロウソクを持って来て、縫い針の先を火で焼いてから型に合わせていくと・・・
あらぁーっ!いとも簡単に外れるのです。さすがは、
我等が祖母ちゃんです!
それを持って店に行くと、オヤジが「これではアカンわ!」と捨ててしまいよった。
しかし、それで引き下がるほど私は馬鹿ではなかった。店のオヤジに「何があかんのや?理由を説明せぇ!」とか何とか言ったのです。するとオヤジは怒り出し、私に「あっちへ行け!」と突き飛ばしたのか、自分から転んだのか・・・とにかくコケタのです。
そして泣きながら、帰りました。
私を見つけて「おい、どうしたんや?何で泣いとるんや?」と声をかけて来たのです。
私が事の始まりから説明すると、
「わかった、もう泣くな。おじちゃんが怒ってやるで」と。
一緒に、型抜きのオヤジの店まで行くと、そのヤクザのおっさんは
「こらぁーっ!お前、うちの身内に何をさらしたんじゃ?お前、ここで商売出来んようにしたろか?
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と、怒鳴り散らしました。
すると、先ほどまで、偉そうにしていた型抜き屋のオヤジが、必死になって謝っているのです。
その日の夜、お祖母ちゃんの家に型抜き屋のオヤジと隣のヤクザのおっさんが、前から欲しかったプラモデルを持って、あらためて謝りに来ました。
組長だったのです。隣の家の子だったので、気を使ってくれたのでした。
このヤクザのおっさん、その後何度か刑務所に入りましたが、引越しの時に困っていると、組のチンピラに手伝いさせたり、割り合いいいヤクザだったのかも知れません。私らが、大きくなってから、そのヤクザの孫がお祖母ちゃんの家によく遊びに来て、年寄りの
遊び相手になってくれたり、さらにはお祖母ちゃんが倒れた時も、発見してくれて
「ばあちゃん、廊下でひっくり返っとる」と言うので
組長が見に来て119番通報してくれたり、で変わったヤクザでした。
以上、型抜き屋からの思い出話でした。
いい話だ。
ホントいい話です。
小説や映画にしてもいいですねー
今となってはVaviさんがヤクザ役でしょうか、、
今でもこんな方いるんでしょうかねー