ぎんぐの紅茶

紅茶初心者の奮闘記

エルメスについての一考察

2009年06月09日 | お茶のある風景(読み物)
エルメスといってもブランドではなくて、「電車男」のエルメス。
念のため、電車男って何?という人はこちらを参照
要は、電車男というHNの男性とエルメス(勿論通称。女性)とのラブストーリー。
某巨大掲示板でリアルタイムで繰り広げられた(と言われている)のがミソ。

エルメスは紅茶好き。
自宅に初めて呼んだ電車男にこんな風に紅茶を入れている。
(以下、某巨大掲示板より抜粋。)

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396 :電車男 ◆SgHguKHEFY :04/04/18 20:21
速攻で支度して行って参りました。
駅からの道はほとんど真っ直ぐなので覚えてました

門の前に来た。緊張が高まる。インターホン鳴らすのに
2分位かかったかも。意を決してボタンを押す。

「どちら様でしょうか?」
「あ、電車です」
「はーい、今開けます」

とのやり取りの後に門の向こうで大きなドアが開いた
こっちまで来て、門を開けてくれる
「こ、こんにちは」
「どうぞ上がって下さい」
と中に入っていく。

彼女の服装は部屋着ではなかったが、結構ラフな感じだった
それでもオサレさは高いと思った。ラフなのも良いね…( ´ー`)

「急に誘ってしまってすいませんでした」
と彼女が謝るが
「いやぁ、どうせ暇なのでw」

中は綺麗で広い。やはりうちとは違う。良い匂いもするし
居間(客間?)まで通されると、ワンコタンが迎えてくれた
これがまた可愛い(*´Д`*)ハァハァ

413 :電車男 ◆SgHguKHEFY :04/04/18 20:36
しばらくワンコタンと戯れる。
居間も広くて明るくて綺麗だ。うちなんか居間無いしw

「どうぞかけていて下さい」
と、俺は大きなソファーに腰掛ける。
「今、お茶入れますね。コーヒーと紅茶どっちが好きですか?」
「えーじゃあ、紅茶でお願いします」

俺は持ってきたカップの箱をテーブルの上に置く
「本当そのままだったんですねw」
「うちは緑茶しか煎れないんですよw」
「じゃあ、湯のみの方がよかったですか?」
「いや、全然。これは飾っておきますw」
などと冗談を交わす。

「では温めておきますね」
と彼女はカップを持ってキッチンへ行く。

しばらくしてトレーにコーヒーを煎れる道具を持って来て
テーブルに置いた。因みにこの時前かがみになって
服の中が見えますた(;゜∀゜)=3ムッハー!!!

ピンクでした

442 :電車男 ◆SgHguKHEFY :04/04/18 20:51
「好きなものとかあります?」
と彼女はいくつかの紅茶の葉の入れ物を俺に見せる
「紅茶は午後の紅茶しか飲んだ事無くて…_| ̄|○」
「じゃあ○○かな?」
なんかの紅茶の種類を言って、それをポットに入れる

次はお湯を持ってきて
透明のポットに注いでいく。赤い葉っぱがフワーっと
広がっていくのが見える。というか彼女手慣れてるなぁ

「ちょっと蒸らしておくのがポイントなんですよ」
と言って、一旦注ぐのを止める。
もう一度キッチンに戻ると、今度はお菓子を持ってきてくれた
「これ、昨日母が焼いてくれたんですけど…」
と、マフィンが4個出てきた。それと市販のクッキーっぽいものもあった
「わざわざすいません…」
俺は頭を下げる。

紅茶を煎れ終わると、エルメスのカップが俺の前に
ついにこのカップを使う時が来た

569 :電車男 ◆SgHguKHEFY :04/04/18 21:44
「砂糖とか入れますか?」
と砂糖とミルクの入った入れ物が出てきたが
「あ、このままで」
「通ですねw」
「そんなことないですよw」

と冗談を交わしつつ、遂にカップに口を付ける
紅茶って、コンビニにあるペットボトルのしか飲まないけど
こんなに美味い物だとは思わなかった。
しかもこれにマフィンとクッキーがよく合う。
なによりこのカップで飲んでるのが美味いんだろうなぁ

「私もカップ借りてもいいですか?」
「あ、はい、どうぞ、どうぞ」

彼女も自分の分を入れようとしたが
「あ、僕が入れますよ」
「いいですよw お酒じゃないですしw」
「まぁまぁ」

とポットを手に取ると、彼女の分を注いだ

(引用終わり)
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エルメス、すっごーい。
入れ方は変わっているけど、そんなの関係ない。
なんて自然で格好いい入れっぷり。
リラックスして紅茶を入れることを楽しんでいる。
私なんか、これ
紅茶好きなお客様を前に、かなり緊張した。
後日送られてきたお客様のお礼メールが「一生懸命紅茶を入れてくれてありがとう」だったことからも、私の緊張が伝わってしまったのが分かる。
エルメスとのあまりの違いに出るのはため息ばかり。

さんざんため息をついた後、ふと思った。
緊張する私が未熟すぎるのだろうか。
むしろ、おかしいのはエルメスの方じゃないの?

何故、私は紅茶を入れる時に緊張するのか。
それは「入れる紅茶をおいしいと感じて欲しい。絶対に失敗したくない」と思っているからだ。
よって、紅茶好きなお客様に入れるときは緊張する。
夫に入れるときもいまだに緊張する(夫に私が入れた紅茶をおいしいと言わせることがささやかな野望)。
だけど、身内や友人に入れるときは緊張しない。
例え失敗しても、それすらも話の種になって楽しいから。
失敗することが許されているから。

つまり、失敗したくないという気持ちが緊張させる。
出会って間もない気になる人(この場合は電車男)は、失敗したくない最たる相手だと思う。
だから、どれだけ紅茶を入れ慣れていても、気になる人に初めて紅茶を入れる時は絶対に緊張するはず。
スポーツ選手がどれだけ練習を積み重ねても、大舞台では緊張するのと同じこと。
それが人として自然な心理ではないだろうか。

なのにエルメスは、実に自然に紅茶を入れている。
リラックスしている風さえ感じる。
何故だろう。
理由をいくつかに分けて考えてみた。

【1.エルメスは緊張していたけど、電車男にはそれが伝わっていなかった。】
掲示板の書き込みは全て電車男によるものなので、エルメスの動作も電車男を通して見たものとなる。
上記の引用文を読む限り、エルメスからは緊張感がまるで感じられない。
電車男はエルメスが気になって仕方なくてずっと見ているのに、エルメスの緊張に気づかないなんてあるのだろうか。
うちに来たお客様でさえ、私の緊張に気づいたのに。
というわけでこれはあり得ない。却下。

【2.エルメスは喫茶店関係の仕事をしていて、普段から仕事で紅茶を入れ慣れていた】
電車男によると、エルメスは商社っぽいところに勤めている模様。
よって却下。

【3.エルメスは電車男を友人か身内のように思っていたため、緊張しなかった。】
そういう可能性もないわけじゃないけど、その場合、この後のラブラブ展開?があり得ないものとなる。
また、出会って間もない電車男を、エルメスが友人のような親しみを感じている描写が全くない。
というわけで、これも却下。

【4.エルメスは何度も「こういう場面で」紅茶を入れてきたため、緊張しなかった。】
多分これが正解。
緊張を和らげるには、何度も大舞台に立って自信をつけるのが一番いい。
つまりエルメスは、何度も「こういう場面で」紅茶を入れていて自信があるのだ。
電車男の書き込みにも「彼女、手慣れているなあ」とあるしね。
おいおい、エルメス、何度「こういう場面」があったんだよ。

この考えをもう一歩進めるとこうなる。
家に呼んだ時点で、エルメスは既に電車男を狙っていた。
よって、自分が良く見せる行動しかしない。
つまり、紅茶を入れる自分の姿が相手にどう見えるか知っているのだ。
何度も「こういう場面」を経験することで。
魔性の女、エルメス。

【5.そもそも電車男はフィクション】
電車男はフィクションならば、それも納得いく。
作者は「心を込めてお茶を入れた経験がない」から、「失敗したくない相手」に紅茶を入れる時の心理がわからないし描けない。
紅茶好きの(魔性ではなく)普通の女性を描きたかったら、こんなに無頓着に紅茶を入れる緊張感をスルーするなんてあり得ない。
ちなみに作者では?といわれている人は男性。…納得。

考察は以上。
「魔性の女、エルメス」。
いかがでしょう?

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2 コメント

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爆笑しますた (アリヤン)
2009-06-09 00:41:46
いやー、日本語って便利な言葉ですね~
女の女による考察あな恐ろし。

わたしが気になったのは、気になる男性をいきなり家に呼んで(一人暮らし?実家?)、母親の手作りのお菓子なんか出すか?というところ。
「そういう」展開があるかもしれない相手に対して、母親の手作りはないな~

無神経なタイプの女の子だとお気に入りのフレーバーティーを出しちゃったりはするだろうけど、そういうタイプじゃないみたいだし。

よって、この辺も詰めが甘いと思います。
返信する
Unknown (ぎんぐ)
2009-06-09 19:19:26
笑って頂いて嬉しいです♪
女は怖いですよ~(笑)

>気になる男性をいきなり家に呼んで(一人暮らし?実家?)、母親の手作りのお菓子なんか出すか?
言われてみればこれも確かに…。
絶対あり得ないです。
出すならおいしいと評判の市販のお菓子です。
きっと、エルメスの育ちの良さ&家庭的な所をアピールしようとしたんでしょうね。
で、それが裏目に出てしまった…みたいな。
詰めが甘いですよね~。

ちなみに私が最も「詰めが甘い!あり得ない!」と思ったのは、エルメスがツインテールで電車男とのデートに来たところでした。
小学生ならともかく、23~4の女性がデートでツインテールなんて、万に一つもあり得ない!
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