ぎんぐの紅茶

紅茶初心者の奮闘記

茶漉しの呪縛

2005年01月28日 | お茶のある風景(読み物)

私の実家では昔から日本茶を飲む。
ご飯のお供はもちろん、お茶請け、口寂しいとき等とにかくお茶を切らすことはない。
その入れ方は、

1.茶漉しの入った急須に茶葉を適当に入れてポットのお湯を注ぐ。
2.間髪いれず、湯飲みにお茶を注ぐ。

というとってもシンプルなもの。
私も物心ついたときからこの方式でお茶を入れていた。
だからずっと、日本茶を入れるのに茶漉しは必須だと思いこんでいた。
この場合、急須は抽出したお茶を受けるものにすぎない。

結婚してから、すぐに習慣となったお茶が欲しくなった。
だが新婚の悲しさで、そういった細かい道具がない。
でも、茶漉しさえあればいつものお茶がのめるはず。
そう思って茶漉しだけを買って(急須はお茶を受けるものと思っていたので買わなかった)、
いつものように茶葉を適当に入れてお湯を注いでみた。

・・・味が薄い。
いくら茶葉を増やしてみても味が薄い。
結局、自分であまりおいしくお茶が入れられないので、だんだん日本茶から遠ざかっていった。
でも完全にお茶から離れることはできず、お茶は飲み続けていた。
ほとんどペットボトルのお茶だ。
高いけどそっちの方がおいしかったのだもの・・・。

紅茶を茶葉で入れて飲むようになってからも、やむを得ず飲む日本茶は
茶漉しに茶葉を入れて飲んでいた。
以前、カテゴリ「お茶のある風景」の「かつての紅茶の入れ方」で、
紅茶を茶漉しに入れて上からお湯を注いで飲んでいた話を書いたが
あの話を書いたときも、やはり日本茶は茶漉しに入れて上からお湯を注いで飲んでいたのだ。
「日本茶は茶漉しで入れて飲むもの」と思い込んでおり、それを不思議に思わなかった。

しかし、つい数日前にやっと思った。
「紅茶も緑茶もおなじお茶なのだから、緑茶もポットで入れた方が葉が開いておいしいのでは?」

ポットで入れてみたら味が濃くておいしい。
冷茶も好きなので、紅茶と同じ2度取り(抽出時間は短いが)で作ってみたら
これも味が濃くておいしい。
ペットボトルと比べればこちらの方が間違いなくおいしい♪

ようやく気づいた。
急須の中の茶漉しは掃除しやすくするためにあるので、それでお茶を入れるものではない。
茶漉しを買うくらいならむしろ急須を買うべきだった。
今までのまずい薄いお茶は、茶漉しで直接お茶を出していたために茶葉が開かなかったからだ。

茶漉しの呪縛が解けた今は、毎日一度は緑茶を入れている。
玄米茶はホットでもアイスでもおいしーい。


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