まさに、この首輪が・・・

人が近づいてくる。警戒態勢2005年6月


通り過ぎた安心。ほっ。


この首輪が・・・


2005年6月末、午後4時頃、夫がリードを持ち散歩中、家から100ｍ付近で首輪が抜けて、たぬが逃走
近所の庭やお寺・お墓など、２人別々で必死の捜索、雨も降り出し1時間くらいたった頃、パトカーが近所のアパートの駐車場へ。
何かあったのかなと思ってたら、なんと夫が警官２人に職務質問されていました。
近所の人が不審な中年男性がいると通報したらしい。
庭を覗いているんですから立派な？不審者ですよね。
はずれた首輪を手に持っていたし警官に理由を話したら、警官も納得し１５分くらい一緒に探してくれました。
山の中に逃げたのか名前を呼ぶが、応答がない。
夜10時頃まで雨の中、探しても見つかりません。
家に帰っても心配と不安で食事も喉を通らず一睡もできませんでした。

第２弾、次の日、夜が明けるのを待って探しに行きました。
そこで知り合いの男性が声をかけてくれました。
ただならぬ、私の顔を見てビックリ。
きっと昨日から泣き続けピンポン玉のように腫らした目。
お岩さんより怖い顔をしていたと思います。

山に向かって名前を呼ぶと、たぬの声のような・・また呼ぶと答えるような感じ・・
でも、広い山の中、何処から声がするのか、わからない。
これって幻聴かな？出てきてくれないから、たぬじゃないか・・・
3時間くらい探したが、まだ見つからない。
だんだん明るくなると、人がいるところには臆病者のたぬは出てこない。

第３弾、夜8時から夫と探しに行きました。
また山に向かって名前を呼ぶと、たぬの声のような・・夫に「今たぬの声じゃない？」すると「いいや。聞こえない」やっぱり
幻聴か・・・
また呼ぶと聞こえる「今のは聞こえた！たぬの声みたい」と夫。
でも何度も何度も呼びかけても姿を見せない。

夜11時過ぎに、夫が私を呼びました。
「暗闇の中、なんか動物かいる。動いた！」って
私が座り込んで何度も名前を呼び続けます。
やっと手の届くところまで接近。
おもわず飛びかかる勢いで、抱きしめました。

1日と7時間私にとって、とてもとても長い時間でした。
やっぱりあの声は、たぬだったんだ～！
１００％と言えば大げさと思われるかもしれませんが、もう逢えないと思いました。

たぬも、とても疲れたのかグッタリ。
いじめられたのか、体に噛み傷が数カ所・・・
自由に動ける山の中、楽しかったのか、他の狸に追いかけられて、怖くて逃げていたのか今まで長かった爪が短くなっていたのにはビックリしました。
次の日、迷惑をかけた近所６軒に果物を持って謝りに行きました。めでたし。めでたし。