TamonTokyo - 多聞 ブログ

少年サッカーから私立中学受験、そして中高一貫校の生活などを書いていきます。

午後受験で役立った、試験開始前のブリーフィング

2009-02-11 | 中学受験で役立ったこと
中学入試では午前が本命で午後は、押さえというケースが多いと思います。試験対策も午前の本命に集中し、午後受験は手薄ということがままあるかと思いますが、我が家では極端で、過去問題すら社会と理科をさらっと解いただけでした。少しでも時間があれば、算数の基礎を固めておきたいという気持ちが強かったためです。また、私が算数と国語の問題をチェックして、かなりありがちな基本問題だけなので、基礎固めでほぼそのまま対応できると判断したこともあります。

そうは言っても、まったく初めてで向かうのも良くないし、メンタル面でのケアもしたかったので、控え室でナタクンに、 ブリーフィング(短い指示)を行いました。ブリーフィングは忙しい人が記者会見するとかいう前に詳しい人が気をつけるポイントを手短に説明して頭の短期記憶に入れてもらうとかいうことで私はなじみがあります。ナタクンにとってブリーフィング(とは呼びませんが)で身近なのはサッカーの試合前のコーチの指示です。大事な頭に入れておくべきことをポイントを絞って説明を受け、どういうメンタリティで臨むべきか刷り込んでもらいます。サッカーで大事なことはいろいろ複雑なんですけど、状況を考えて試合の直前にポイントを絞った指示をいただき、気持ちをコントロールいただくことで、スタートダッシュ良く動けたり、時には、相手の攻撃を凌げたり、といういいことがあります。

ブリーフィングという言葉は、日本語にしにくいのですが、中学受験の場合だと、ポイント解説とか、「ねじ巻き」とかでも言うと雰囲気が伝わる気がします。

さて、その午後受験でのブリーフィングのポイントは以下の3点でした。
  1. 算数の傾向と注意点
  2. 他の科目の注意点
  3. 午後受験の意味合い説明と気持ちの誘導
試験後のナタクンの口ぶりからすると、落ち着いて解けて、結果として合格もいただけたたので、結果的には、良かったと思います。
以下具体的な指示をご紹介します。

1. 算数の傾向と注意点
最初の計算は、工夫で簡単になるので、よく見極めてから解くように、特殊算は慣れた問題なので落ち着いて解く、図形については補助線で解く問題が続いている、回転体の体積、表面積は、最近やったところだからあわてないとかをさらっと過去問題の赤い本で問題を見せながら説明しました。

どういう問題が出るのか、直前に頭に入れておくことで、答案を書くイメージがつかめたのじゃないかと思います。

2. 他の科目の注意点
算数の問題を説明したように、難しい問題は出ない。ただ、合格ラインは高目かもしれないので、落ち着いて簡単な問題を着実に解いていこう。国語は結局問題すら見せなかったけど、首都圏模試程度だから楽しんで解こう。理社は一度やったように理科に癖がある、そこは分かったら書くぐらいで、取れなくてもいいから他を確実に。

3. 午後受験の意味合い説明
この学校はもう一度午前に受験チャンスがある。だから、もし落とすことがあっても大したことはない。2試合で一つ勝てばいいぐらいの楽な気持ちでいこう。
家で休んでもいいけど、せっかくチャンスがあるから受けに来た。これで、合格がとれたらラッキーであり、失敗してもいいんだから。

とかいう感じでした。

午前中に大勝負をした後に、準備万端かもしれない人々と一緒に試験を受けるので、だめもとのつもりで気楽にやれるよう注意しました。

一番心配だったのは、不合格でショックをうけて、翌日の試験に影響が出てしまうことだったので、試験を受ける前から気楽にいこうという期待値のコントロールに気をつけました。

結果はおかげさまで合格をいただけました。一番のポイントの算数でやった基礎演習がそのままはまる学校だったので過去問題演習は無くてもよかったようです。

試験前のブリーフィングは、予想と違った場合に裏目にでることもありそうなのでやったのはこの午後受験だけでした。サッカーみたいに、ハーフタイムで戦況を見て立て直せるのなら、毎回やりたいななどと思ったのですが、大学受験じゃあもう素直に聞いてくれないかもしれないので、最初で最後になったかもしれません。

ともあれ、メンタリティのコントロールを試験前にやることで、やる気を引き出すとか、落ち着かせるとかいうことは有用だと思います。特に、準備が行き届かなかった学校の試験前にブリーフィングをやると役立つのではないでしょうか。

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算数基礎固めでの中学受験成功事例に学ぶ

2009-02-08 | 中学受験で役立ったこと
以前、中学受験で役立った、算数基礎の再確認・再構築 というエントリーを書きましたが、他にも同様の作戦で成功されたという記事を見つけました。さかのうえのくもさんの、最後で急激に伸びた算数 という記事です。以下引用させていただきます。

朝起きてから、小学校へ行く直前まで算数。塾から過去問演習の課題が出ていたが、それを半分捨てて、夜早めに家に帰らせて算数。プラスワン、ベストチェックをひたすらやった。大量の問題を浴びせればショックでぷうのかつての算数力が戻るのではないかと期待して。

結果が出たのは本当に最後の最後。1/29と1/30の過去問で算数が合格ラインを超えた。1週間前まで大きく足を引っ張っていた算数が強力な武器に変わるかもしれないと感じられたときだ。本番がスタートしてからも尻上がりに調子を上げ、算数は、1週間前にはまったく想像できないほどの快進撃が続いた。そして第一志望校のあとは連勝だった。

そんな、簡単な問題を直前気に解く程度の状況で成果が出るのか疑問を持たれるかもしれません。以前の私なら信じられなかったでしょう。でも、我が家でもやってみてわかりましたが、基本をしっかり固めてありがちな問題をスラスラとけるように練習して、算数の基礎を固めることは、受験直前でとても重要だと思います。

我が家でも直前期に、本命の過去問題を解くことはしませんでした。一通りやったのもありますが、難しい問題で手が止まるくらいなら、易しい問題を繰り返し解いて、手が動くように練習しておく方が重要だと考えました。基礎問題反復に没頭して集中していたので、2月1日午後に受験した学校の算数の過去問題は結局、受験会場に入る前の控え室でさらっと、私が問題解説をして、1月31日に必死にやった基礎反復の範囲から出ていると説明する程度だけになりました。

過去問題を解いて点数を測るのは、問題形式に慣れることと学習到達度を測ることという二つの意味があると思います。そういうことは本番の直前ではなくもう少し前に済ましておいて、直前は基礎の徹底反復で、簡単な問題をスラスラと「鉛筆が解く」状態にもってくることが重要だと思います。


多くの受験生は、第一志望校で合格者平均の得点率が6割とかいうような、ひねりが利いた難しい問題に四苦八苦して、簡単な問題を解く調子を落としてしまう罠にはまりがちなように思います。確かに本番では難しい問題が出るわけなのですが、結局のところ簡単な問題を確実に早く解けるかが合否の鍵となります。

算数の基礎固めに集中することで、難問対策がおろそかになるのではという疑問はわかります。しかし、基礎をしっかり解けるようにすることで、解法が浮かぶ問題から解く、ややこしそうな問題は後回しという見極めが楽にできたようです。さかのうえのくもさんにあやかる言い回しですが、算数基礎の徹底こそ、日本海海戦での丁字戦法というか東郷ターンというか、多少の被弾(失点)は覚悟して、基礎問題だけは確実に取るという有効な作戦だと確信を強めました。

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中学受験で役立った、読書と朗読

2009-02-07 | 中学受験で役立ったこと
算数の基礎固めのほかに、中学受験で役立ったこととして、読書と朗読があります。

ナタクンは読書については母親の影響が大きくて、昔から一緒に本を読んでいました。最近だと、重松清とかのほか、ゲド戦記とかのファンタジー小説とかを読んでいます。私も同時代の小学生の多くと同じく、図書館にあった小学生向けSF全集から、ゴセシケという訳が秀逸な「合成脳のはんらん」などを低学年のうちに読み、高学年では世界SF全集や星新一、筒井康隆とかを読んでいたので、好みは似ているかもしれません。

ともあれ、読書好きになると、読むスピードがそれなりに上がるし興味が広がるのでいろいろいい影響はあると思います。


朗読については、学校の宿題とか朗読検定とかで主に読んでいるようでした。お世辞にも平凡な小学生レベルではありますが、それなりにスムーズには読めるので、”土台”としては重要だと思います。

本格的に私立中学受験に取り組みだして、私が教えるときにやったのは、算数の問題を音読することです。すらすら淀みなく読めて、鉛筆でポイントに線を引けるような境地にまではいたりませんでしたが、一読して頭にそれなりいは入るようになっていました。算数の問題を解くのには、問題文の読解力が必要になるので、まずはしっかり読めることが重要です。

朗読することで、はっきりと文字を眺めるのに加えて、読みを意識して声を出し、その声を耳で聞くことでより多くの情報を処理することになります。そして、できれば、書いた答えも声に出して説明してみるとよりその意味が把握できます。文章題で間違えた時、たまに、声をだしてその回答を解説させて自分で間違いに気づく練習をやりました。

音声化する過程と、聞いて認識する過程でより深く理解できるのが朗読、および音読なのです。

国語で感情を込めて朗読する、とかできるようになると、朗読しながら登場人物の心の動きまで思いを寄せざるを得なくなります。井伏鱒二作の小説『山椒魚』で、「山椒魚は悲しんだ。」という書き出しをどう読むべきなのか? とかとか。

朗読はやっていくうちに上達するものです。腹式呼吸で姿勢を正して読むことを続けると、発声練習にもなって、授業中の発表もきっと堂々とできるはずです。


朗読で、しっかり読める力をつけることは、あらゆる科目の"土台"として中学受験に限らず役立つはずだと確信しています。

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役立ったこと:「○○合格」という目標を大きく書いて貼った

2009-02-06 | 中学受験で役立ったこと
我が家では、元旦に書初めの宿題を書いたついでに、「○○合格」と長い紙に書いて目立つところに貼りました。私立での第一志望を決めた時に紙に目標を書こうと提案した時、ナタクンは、「不合格だったら悲しいから書いて貼りたくない」といっていました。そこから肝が据わった勉強しだした元旦になってやっと紙に書いて貼りだす勇気を持てたようです。

書きなれない文字だけバランスを崩した目標の習字は、最後30日の追い込みを見守ってくれました。

「紙に書いた目標は実現する」とかよく聞きます。営業力で定評のあるリクルート社では、必達目標を紙に大書して張り出すという習慣があります。

絵馬を神社に奉納するより、日々目にするところに目標があって、時々その書いた気持ちを思い起こすようにすれば、目標達成のための勉強もやる気が沸いてくる気がしました。

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中学受験でやっぱり役立った知の翼

2009-02-05 | 中学受験で役立ったこと
「知の翼」で安心していた反省 - 特に算数 という記事を一月に書きましたが、補足させてください。

確かに受験対応ではないのですが、基礎の手前の”土台”として役立ったと思います。特に国語は入塾する前にうけた毎月実施の塾のテストで偏差値60に相当する得点を取れたのは知の翼のおかげでしょう。国語力がすべての科目の”土台”になってくれたように思います。 もちろん、四谷大塚の教材とかとは到達できるレベルが違いますが、高校受験に向けての小学生の勉強としては十分であり、私立中学受験をしないつもりでやるにはいい通信添削だと思います。

このほかにやった、麦っ子、ぶんぶんドリムとかいろいろありますが、本人が言うには、知の翼が一番役立ったそうです。公立中高一貫校も問題の「私立化」が目立ってきていますし、学校の成績にも結びつくでしょうから、知の翼をやっておくのは役立つと思います。

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中学受験で役立った、算数基礎の再確認・再構築

2009-02-03 | 中学受験で役立ったこと
私立の受験が終わったということで、忘れないうちによかったことを振り返ります。半兵衛さんより、 中学受験・算数の勉強方法 というアドバイスをいただき、実は半信半疑でいて、最後の30日ほどしっかりやったのが大いに利いたと思います。

計算は毎日繰り返す。これは、ピアノの練習のようなものです。毎日手を動かしておかないと、鉛筆が動かなくなってしまうのです。特殊算とかもそのうち「鉛筆が解く」という境地までいけるのですけどその前段階として、計算問題はすらすら毎日解くのが重要だと痛感しました。

また、基礎の定着こそが、重要だと、これも改めて思いました。基礎問題ばかりの中堅校にしか当てはまらないのじゃないかと最初思いましたが、ある程度難しい問題が出る学校も、結局は基礎の組み合わせでひねって難しく見せているとかいう程度であり、基礎がしっかり身についていれば実はどうにかなる問題が多いのです。

我が家の場合は、基礎をまとめた算数問題で、抜けがあって本命校の試験前日に5時間くらいかけて演習と開設をやったのですが、こういう付け焼刃じゃなく、ある程度しっかり時間をかけて取り組まれると大きな成果に結びつくと思います。

駆け込みであったためか、算数の技能習得が出遅れて結局腑に落ちるようにしっかり理解できるのは本番直前になりました。秋口ごろに使った「続・裏ワザ算数」、書き込みは、ナタクン本人か、古本で買ったほかの人の書き込みか記憶が定かでないくらい、身についてなかったのですが、そのごいろいろ経験を積んで、試験日前日の勉強でやっとしっくり身についた気がします。

私やナタクンのように火事場の馬鹿力があって、一気に詰め込める自信がある方は多少参考になるかもしれません。

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