文字通りクレジットカードの裏面の謎について。なお、記述のいくつかは、筆者が業界に居た昔の知識に基づいているものもあり、事実誤認や今は違う話もありえるがご容赦願いたい。
まず、物理的なクレジットカードはかつて塩化ビニールであったが、環境問題の影響で今はPET-Gとか表記されるポリエステル系樹脂に換わっている。大体のカードの裏面にPET-Gとあるはずだ。
次に、製造会社。日本は凸版印刷と大日本印刷の二社寡占という状況は今もクレジットカードのうち、3540とかいうISOの識別を持つ16桁のカードについては変わっていないようだ。スーパーとかの流通系の自店専用ハウスカードはその限りではないだろうが、VISA、Master、JCBとかがついて広く使えるカードでは偽造防止にいろいろな仕掛けがあり、作れるところが日本では限られている。
大体、TPとあればまず凸版であり、Dが入っていると大日本印刷の可能性が高い。
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Credit Card Mania☆では、カード発行業務もこの2大印刷会社がやっていると書かれているが少し誤解があるようだ。エンボス(刻印)・エンコード(磁気とかの情報の入力)がされていない生カードは2社がほぼ押さえているが、その生カードをクレジットカード会社が買ってきて、個人固有の情報の埋め込みはそれぞれの会社が多くの場合やっているはずなのだ。大手クレジットカード会社が中小の会社のカード発行も引き受けてやってあげていた。また共同印刷のサイトにカード発行者として受託業務をしているとかうたっているので、アウトソーサーとして受けるところは他にもあるようだ。
生カードの製造年月が入っているのは、ロットを特定するためで、いろいろ偽造防止とかで仕様が変わることがあるので、有効な製造年月のものか入れておく必要がある。これは記号化されたロット番号でも用を成すので年月と一見して分からないものもあるだろう。
ところで、裏面には二つ重要な点がある。
ひとつは、自著欄であり、店頭で買い物する場合はカード裏面のサインと伝票のサインを照合して本人確認をする約款になっており、ここにサインが無いと、盗まれて悪用されても文句が言えないことになっている。カードが届いたら直ぐにサインするべきだ。なお、筆者はサインの照合をまじめにやってくれた記憶があるのは北米のREIという店だけでしかも、漢字だから照合できないのでごめんと言われてしまった。
つまり、アルファベットのサインにして置かないと貴重な活躍の場が生かせないかもしれないということだ。
さて、もうひとつはCVVとか言われる偽造防止ようの自著欄脇にある3桁の数字だ。これは、カード番号とかから生成する暗号値であり、海外のサイトで購入する時とかに使うことがある。店頭購入時のエンボス情報には載らないよりレベルが高い情報なので特に隠すのがいいだろう。