タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

丹波地域の自殺の実態

2017-05-26 20:21:17 | 婦人科
篠山市吹上の仁乃(にの)ちゃん、4月24日生まれ。
「自分も大切にしながら、人への思いやりを忘れない子になってください。
お産は想像を超える痛さでした。でも無事産ませてもらえて嬉しかったです。
産後のケアも母子ともにしっかりして頂いて、嬉しかったです。」

お産の痛みなんて、後になれば笑い話になってしまいますから、良い経験になったのではないでしょうか。

さて、昨日は木曜日でしたが、お昼に3日がかりのお産も有って、
お昼からは医師会の会合にも参加してきましたよ。
むしろ会議の後の、行政の方々との会食がメインなのかもしれませんが、
私は酒席は苦手なので、早々に退散してきました。
断酒しなと、近隣のお産にも責任が有りますからね。

それでもいくつか勉強になる話は有ったのです。
丹波地域の自殺の実態と課題について、というものがそれです。
最近、自殺予防ということがよくテーマにりますね。
平成10年から22年ごろまでが高く、日本全国で年間3万人を超えていたのです。
ですがその後は総数自体は、年々減少傾向に有るのですよ。
昨年は約2万人にまで減少したのですから。
兵庫県でも、昨年は942人で、ようやく1,000人を割ったのです。

丹波地域では、昨年の篠山市が15人、丹波市が12人です。
多少でこぼこは有りますが、どちらの市も同じような推移です。
とくに多い年齢層は、意外なことに男性では50代の働き盛り、
女性では70歳以上の高齢者なのです。
しかも独居している方でなく、同居者が居る家庭で起こるのです。

原因の半分は健康問題で、さらにそのうちの2/3は精神疾患、1/3は身体の病気です。
続く原因は家庭問題、経済問題、勤務問題、学校問題、男女問題です。
ですからやはり最大の原因は精神疾患なのですよ。

そこで今、兵庫県で取り組まれているのは、自殺予防ネットワークなのです。
なるべく内科などで診ずに、精神科に紹介しましょうということです。
産婦人科でもよく診療にあたるのですが、最近はより早期に精神科に紹介するようにしていますよ。
そうしないと、自殺した方の周りの家族もショックを受けて、
残された家族も自殺してしまうことが有るからです。

健康課からのお知らせでしたよ。
覚えておいてくださいね。