昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
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益田の夜は、石見神楽と、仏像鑑賞

2009年11月23日 | 山陰地方の旅
10月11日の石見(島根県西部)旅行の続きです。

益田市の二つの柿本神社の参拝を終え、とりあえず駅前のホテルにチェックイン。

夕方から石見美術館で石見の仏像展と、いわみ芸術劇場で石見の夜神楽を見に行きました。



「石見美術館」、「いわみ芸術劇場」は、島根県芸術文化センター「グラントワ」の中にありました。

「グラントワ」は、屋根はもちろん壁までも石州瓦で造られていました。

最初は、石州瓦に気が付かず、ただ巨大で、風変りな壁だと思っていました。



近づいて壁を見ると屋根に使われている石州瓦ではなく、壁用の焼物になっているようです。

上下2タイプの瓦は、「石州瓦」と言うより「石州タイル」のようです。



島根県芸術文化センター「グラントワ」の中庭で、中央に浅い池があり、四方を建物で囲まれています。

中庭から見る施設も屋根から足元まで石州瓦が徹底して使われているようです。

「大きな屋根」を意味する「グラントワ」(フランス語)の名称は、石見の文化を象徴する石州瓦の建物から新しい文化を培って行こうとする想いからでしょうか。

玄関を入り、左手に「石見美術館」、右手から正面奥にかけて「いわみ芸術劇場」の施設が配置されていました。

最初に入場した石見美術館には「千年の祈り 石見の仏像」と題し、白鳳時代以降、千年以上の石見地方の仏像が30体余り展示されていました。



石見美術館の特別展「千年の祈り 石見の仏像」のパンフレットの一部です。

この仏像は、かつて益田市にあり、明治時代の神仏分離によって廃寺となった「勝達寺」にあった木造の「不動明王坐像」(国の重要文化財)です。

現在、神奈川県鎌倉市「極楽寺」に安置され、約100年ぶりの里帰りのようです。

この座像を横から鑑賞させて頂きましたが、背筋から腰にかけてとても美しい姿が印象的でした。

光背が外されており、正面から見てやや迫力に欠け、物足りなさを感じました。



当日、「グラントワ」の玄関にあたパンフレットの一部です。

訪れた日は、ちょうど美術館が一年に一回の無料開放デーとなっていました。



この仏像は、島根県大田市の「龍沢寺」の木喰[もくじき]作「釈迦如来坐像」です。

素朴さと、微笑みが何となく落ち着いた気持ちになります。

木喰(1718年~1810年)は、江戸時代後期に全国を旅して一木造の仏像を刻んで奉納した遊行僧・彫刻家だそうです。




石見芸術劇場の小ホールで開催される「石見神楽」のパンフレットです。

毎週日曜日18:00から定期公演が開催されているそうです。

「石見神楽」がこの旅行の一番の楽しみでした。



石見芸術劇場の小ホールの受付場所です。

受付が始まる17:30の少し前の様子です。



石見の夜神楽の定期公演の入場券です。

この入場券は、大切な記念として下を切り取る前に撮影したものです。



受付で頂いた当日の夜神楽のプログラムです。

岡見神楽社中は、浜田市の西の端にある久代町で、益田市の隣だそうです。

昔、益田市の神楽団から伝統衣装などを引き継ぎ、始めた経緯があり、益田市での公演には格別の想いがあるようです。

ユーモアのある方言で会話する場面や、熱くなる激しい舞に神楽の面白さを堪能しました。


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