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マイクロ・ナノデバイス 

デバイス・プロセス技術のコラボレーション 参考資料:S.M.Sze半導体デバイス

チャネル長

2008-03-16 22:34:01 | デバイス -Device-
チャネル長にはさまざまな定義がある。
マスク長:Lmask
ゲート長:Lgate
電気的チャネル長:Lmet
実効チャネル長:Leff など
現代のCMOSデバイスではゲート形成後にイオン注入することによりS/D領域を作るのでLmetとLgateは密接な関係がある。

LeffはMOSFETのゲート電流駆動能力を測る物差しであり最も回路モデルを作る場合に重要になる量である。

チャネル抵抗Rchは
Rch=Vds/Ids=Leff/(μeff・Cox・W(Vg-Von-(mVds/2)))とあらわされる。
LeffはLmaskよりは小さく Leff=Lmask-ΔL と表される。

与えられたVgに対してRchとLmaskの関係は直線にのりそのx軸との交点がΔLなのでLeffも判明する。こういった手法による実効チャネル長の算出をチャネル抵抗法という。 
ソース抵抗Rs、ドレイン抵抗Rdとして
Vd=Vds-(Rs+Rd)・Ids
V'g=Vg-RsIds
となる。
ゼロ基板バイアスにおける閾値VonとV'onとの関係は
V'on=Von+(m-1)・RsIdsとなる。
VonはSCEがあるとチャネル長に依存するためRtotを比較するためにはそれぞれのデバイスのVonを測定してVg-Vonが常に一定になるようにすることが重要である。

このことから外部から測定できる全抵抗Rtotは
Rtot=Vds/Ids=Rsd+Rchである。

異なるLmaskのデバイスに対してVgを変化させて抵抗値をプロットした直線の交点が(ΔL、Rsd)である。



そのほかにチャネル長を求める方法としてシフト&レシオ法がある。
これはRtot=Vds/Ids=Rsd+RchをVgに対して微分したS
S≒dRtot/dVg=Leff・df(Vg-Von)/dVg
をショートチャネルデバイス(⇒S0とする)、長チャネルデバイス(Siとする)に対して求めその比
r=S0(Vg)/Si(Vg-σ)をVgの関数として計算する。



σが2デバイスの閾値電圧差Von0-Voniとなった時rはVgに依存しないようになり正しいσ、Leffも分る。




短チャネルデバイスチャネル長方向のρchの変化を無視することはできない。
Ids=-μeffW・Qi(y)dV/dy
である。この式から横方向に変化するシート抵抗を
ρch(y)=(dV/dy)/(Ids/W)=1/(-μeff・Qi(y))と定義できる。



図は異なるゲート電圧におけるρch(y)とS-D距離の関係を示す。曲線の下の面積が全抵抗Rtotを示す。短チャネルデバイスにおいてはS-Dの拡散層が急峻な勾配を持つ場合は実効チャネル長がマスク上のチャネル長よりも狭くなるが(低Vgの場合に顕著である)緩やかな勾配を持つ場合には逆にLeffのほうが大きくなりチャネル長の定義が難しくなる。

実デバイスでは表面反転層からS/D領域に有限な横方向の不純物勾配が存在するために電流の注入が接合部分で瞬時に行われるわけではない。接合部分から離れたバルクではドナー密度がまだ高く伝導度はバルクのS/Dよりも高い。その結果、電流は表面の蓄積層を流れ続け、S/Dの不純物濃度が十分に高くなるまで続く。




蓄積層のシート抵抗は
ρac=1/(μac・Qac)=1/(μac・Cox・Vg)となる。反転層と同様に電圧依存性がある。電流が蓄積層を流れ続ける領域はLeffの一部だと考えられる。このため低VgではLeffはより短くなる。

このことから急峻な不純物勾配がもっとも短チャネル効果が少ない。図はロールオフとLeffの関係を異なるドーピング横方向勾配:δLに対してプロットしたものである。



緩やかなチャネル/ソース分布の場合ほどn型の裾がより深くチャネルに侵入し、チャネル内部のp型不純物を補償、逆転している。






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