.kuri

アジア・アフリカの旅日記と、ネパールの孤児院(おしん)日記。現在は日本での日常生活を書いてます。

Shiny happy people

2005-01-23 14:59:00 | Pakistan
僕はイスラムの幾何学模様が好きである。ラホールフォート(砦)の横にある、バードシャーフィーモスクを訪れた。17世紀後半、ムガル帝国6代目の皇帝が立てたモスクで、一度に10万人が礼拝できる中庭がある。大理石のドームに彫られたアラベスク模様に心奪われる。イスラム教も偶像崇拝を禁じているので、アラーやマホメットの像などはない。僕は世界史を専攻していたので、この辺の歴史は興味がある。僕はこのムガル帝国時代の絵が好きなのである。男たちが格好良い。ちなみにパキスタンの男たちはどっしりと落ち着いていて感じがいい。ある旅行会社の前を通ったら、「私たちはBRITHISH AIRWAYSのチケットは売りません」との旅行会社組合の垂幕が掲げられていた。格好いいじゃないか(パキスタンは1947年にインドから独立した。ご存じの通り、インドはイギリスの植民地だった。ちなみに東パキスタンと呼ばれていたバングラデシュは、1971年にパキスタンから独立した)。


モヘンジョダロ・ハラッパの遺跡の名前は聞いたことがあるだろう。これもパキスタンである。ラホールでは博物館にも行ったのだが、世界4代文明の一つ、インダス文明の遺跡がモヘンジョダロ・ハラッパからの出土品が並んでいて感動した。この頃からサイコロはあったようだ。展示品を見ていると、自分が想像していたよりも高度な文明があったことが分かる。他にもアラベスク模様の品や、古いコインも沢山展示してあった。久しぶりの博物館ヒットであった。


ご飯もおいしい。カレーが基本だが、インドほどマサラ(スパイス)が効いていなくて、マイルドである。どちらかというとバングラデシュのカレーに近い。チキンカレーがおいしい。そこら辺を走りまわっている鶏だから、肉が引き締まっているのである。チャパティ・ルティーと呼ばれる小麦粉を薄く焼きあげたものを一緒に食べる。カレーがおいしく、チャパティをカレーにたっぷり浸して食べる。食後はもちろんチャイを飲む。合計で大体30~40ルピー(60円~80円)である。パキスタンはインドよりもさらに物価が安い。




朝は近くのモスクから流れてくるアザーン(お祈り)の音で目が覚める)。イスラム教徒97%。バングラデシュよりもそのパーセンテージは高い。いたるところにモスクがあり、人々が礼拝しているのが見える。バングラデシュではこれほどモスクを見かけなかったし、礼拝している姿を見るチャンスも思ったよりはなかった。自分は今イスラムの国にいるのだと実感する。



サッカー

2005-01-19 01:04:38 | Pakistan
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のんびりしているパキスタン滞在。近くの公園を散歩。ラホールはかなり大きな都市なのだが、この公園はその中で市民の憩いの場である。日曜日だったので人が多かった。いい気分になって歩いていたら、サッカーボールを持った少年・青年達に囲まれて、サッカーをしようと誘われた。迷ったが、「ま、いっか」と思い参加。そばに落ちていたレンガがゴール代わりに置かれ、チーム分け。下は小学校4年くらいから18歳まで、10人くらいいる。自己紹介をしたが、そんなに早く名前が覚えられるわけはないので、顔を必死に覚える。そうしないとパスをミスるからだ。


みんな下手だったので、僕はかなり出来る方だった。パサーとして前線に配置されたが、守備もぼろぼろだったので、結局守備もやる羽目に。公園のスタッフに場所をどかされて移動したり、休憩を挟んだりして、2時間近くはやった。運動したのは久しぶりで単純に気持ち良かった。次の日は筋肉痛がひどかったが・・(次の次の日ではなかった)。道端で売っていたフレッシュジュースをみんながおごってくれた。みんな気さくでいい少年青年達で、楽しい一時だった。


帰り道に通りかかった教会で結婚式をやっていた。教会の門の前でセレモニーが始まっており、楽団が太鼓をたたいていた。人垣は教会の敷地に入っていって、僕も最後列からついていった。しかし、だんだん僕に注目が集まりだしたので、早めに退散した。こんなに都会なのに、パキスタンでは結構人に注目される。道に座っている暇そうな人たち(警官も多い)にはしょっちゅう手招きされるし、女の人達は僕を見て何かささやきあっている。ま、悪い感じではないのでいいのだが、僕を中国人を間違える人は、あまり態度がよくない。「チノ(中国のこと)」と言っているのですぐ分かる。


夜は同じ宿の日本人と語り合う。いろんな土地でいろんなことをやっている人がいて楽しい。今日僕の近くのベッドにいた男の人は、香川県で居酒屋の店長をやっている人だった。信じられなかったが、2年間の休職申請が通って来ているらしい。これからイラン、トルコと抜ける予定だそうだ。居酒屋の話が面白かった。彼は昨日の夜の夜行バスでぺシャワールへと旅立っていった。四国に行ったらその居酒屋に寄ってみようと思う。


陸路アジア横断をやっている人には結構出会う。こんな時期にこんなに旅人がいるのかというくらい、旅人は沢山いる。パキスタンという国は日本ではあまり知られていないが、旅人の間では結構人気のある国だ。これから大学のテスト期間が終わると、また旅人が増えるシーズンが来る。旅にもオンシーズンとオフシーズンがあるのである。


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水谷修先生の夜回り日記 第43回 リストカットをする子たちに
が結構良かったので、時間がある人は読んで見てく下さい。- 中・高校生の非行防止と更生、薬物汚染の拡大防止のために、夜の繁華街をパトロールする先生。

ペシャワール会 - パキスタン・アフガニスタンで医療活動・井戸などの水源確保、灌漑設備の設置活動を行っているNGO。


Lahore

2005-01-16 23:48:37 | Pakistan
1/14-15

19:35分、ニューデリー駅から夜行列車に乗る。もうインドの夜行列車(Sleeper)も乗り慣れた。コンパートメントは6人なのだが、5人の韓国人女の子に囲まれた。今は学校が休みらしく、インドは韓国人パッカーがとても多い。しかし寒い。僕はいつもバングラデシュで買ったルンギという腰巻き布(男性の普段着)を毛布代わりにかけているのだが、持っているものをほとんど全部着ても寒くてあまり眠れなかった。翌朝6:30、アムリトサル駅到着。今日はパキスタンに行くのである。しかし早すぎて国境が開いていないので、黄金寺院というシーク教徒の聖地へ行った。久しぶりにサイクルリキシャに乗る。


写真を見てもらえると分かると思うけれど、なかなか奇麗な所だった。シーク教徒は頭にターバンを巻く。昔マンガで知ったインド人のイメージはこれであった。しかしマンガの影響はすごい。しかも結構間違っていたり、偏見を植え付けていると思う。中国人は「~あるよ」なんてしゃべらない。


アムリトサルからバスで1時間、国境の町ワガに着く。どちらのイミグレーションでも、半分くらい荷物を開けさせられた。青い服を来た大勢の荷物運びおじさんが、頭に荷物を載せて歩いていた。


パキスタン。人が全然違う。国境を越えると全然違う世界が見えるのがアジアの旅である。みんなとても人懐っこく、優しい。両替をして、コーラを飲みながらバスを待つ。


パキスタンの正式名称は「パキスタンイスラム共和国(Islamic Republic of Pakistan)である。つまりイスラムの国であり、全人口の97%はイスラム教徒である。やってきたバスには中央部にしきりがあり、女性は前から、男性は後ろの入り口から乗り込む。道の途中ではやぎや馬、牛、ロバなどが沢山見える。らくだもかなり見た。この通りは家畜のマーケットらしい。ちなみにパキスタンにはサイクルリキシャはないが、馬車がある。人の顔も違う。西アジアの血が入っている顔なのである。


バスは約1時間。ラホール駅前で3番のバスに乗り継ぐ。デリーで知り合ったインド人に教えてもらった宿「Regal Internet Inn」に行く。個室に泊まりたかったが空きが無く、ドミトリーに泊まる。1泊125パキスタンルピー(250円位)。キッチンや洗濯機、インターネットまであり、日本語の本や情報ノートもあった。日本人も数名泊まっていたが、西洋人の方が数は多かった。昨夜ほとんど眠れなかったので、夕寝をした。その後食べに行ったご飯がものすごくおいしかったが、写真を撮らなかったので、今度また改めてご飯の話を書こうと思う。


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Bookmark&Books、更新しました。

.kuri gallery - 僕の旅の写真集。ケニア、ネパール編を新たに作り、インドとOSHINの写真も大幅に追加しました。バングラ編はアナログカメラで撮ったので、そのうちデジタル化してアップします。パキスタンの写真はまだありません(アルバムの中は空です)。

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・旅のグ (グレゴリ青山/著 、旅行人 、1996) - 漫画。著者は女性バックパッカー。

・バックパッカー・パラダイス 2 (さいとう夫婦/著 、旅行人 、1998) - 漫画。著者はバックパッカー夫妻。

★ 子どもプラス(雑誌/ 雲母書房 )- 教育関係の雑誌。おすすめ。

・国際協力ガイド2006 (国際開発ジャーナル社 、2004)- 国際協力関係機関への就職に興味がある人へ。手始めにこれ1冊でOK。

★ ルワンダ中央銀行総裁日記 (服部正也/著、中央公論社、1978) - ルワンダ経済を立て直した日本人の日記。

★ 世界を不幸にしたグローバリズムの正体(ジョセフ・E.スティグリッツ/著、徳間書店、2002)