「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

カーニャス市ホテル地区を再訪

2011-05-05 23:47:40 | 中米防災協力(プロジェクトBOSAI)
中米時間 2011年5月5日(木) 

日本では子供の日。
当方は、コスタリカ・カーニャス市での活動が続く。

8時半にホテルを出て、今回の出張では初めてとなるホテル地区を訪問。
当初予定は9時なるも、まぁそこはいつものようにダラダラではあった。
ともあれ、コミュニティの集会所で、防災委員会の皆さんが集まって、
H専門家の再訪を歓迎して活動報告をするという主旨の集まり。
前日に引き続き、副市長Kさんも出て下さる。

この地域の活動で特筆すべきは、
やはり御歳66歳のEさんの存在であろう。
「ドン」の女性形として「ドーニャ」という尊称があるが、
まさにドーニャの名にふさわしい大人物ぶり。

地域の青年に、ホテル地区ご自慢の古タイヤ利用堤防工事のノウハウを学ばせ、
いずれは別の地域に指導に行かせることが出来れば、とのドーニャの思いは、
何とか形に出来ないだろうか、と思う。

コミュニティの中で事件を起こし、つまはじき者になっていた青年も、
古タイヤ堤防の建設工事に熱心に携わる中で、地域の信頼を取り戻した様子。
ガチガチに緊張してはいたものの、しっかりとプレゼンはしていた。

3.11の犠牲者に対して、1分間の黙祷を捧げようではないか、
という演出は、やはり涙モノであった。

その後、現場を見る。
2月に来た時には、材料を持っていくだけで終わってしまったが、
後で聞いた話では、それからの2ヶ月余で、試験施工部分23mに加え、
完成部分は116mになっていたとのこと。
完成時には全長184mの堤防が出来るとのことで、
これにより、洪水時のコミュニティへの流入は20%程度に抑えられるのでは、
とは、H専門家の見積もり。

現場を細かく見ると、これでいいのかなぁ、という場所もないではない。
ないではないが、それでも、
これだけのことをやってのけたコミュニティをまずは褒めるべきであろう。

ホテル・コミュニティで昼食をいただき、H専門家と通訳Fさんと別れ、
JICA事務所のI所長、Yさんらの車に乗せてもらい、
プロジェクト・コーディネーターでもあるDさん共々、一足先にサンホセに戻る。

翌金曜日は、CNE(国家災害緊急事態委員会)とIFAM
(自治体研修センターとでも言うべき研修機関)が共同で行う、
土地利用規制に関するセミナーで話をせよ、とのこと。
で、その準備もあっての話。

サンホセ・セントラルのウニベルサールという、
当国第一の総合文具店が空いている時間に間に合ったので、
そこで、付け焼刃ながらミニ・ワークショップに必要なものを緊急購入。
基本線は何とかなったかな、というところ。

その後、いつものように?でも今日は一人で、飲茶の店へ。
翌日の準備もあるので、アルコール摂取はナシ。
それでも、ジャスミンティーを飲みつつ、意外と食が進んでいることに驚く。
ホテルに戻り、ともかく準備。
と言いつつも、これがなかなか進まない……。


           (中米時間2011年5月15日未明、日本時間同15時前、遡ってアップ)


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