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Gothic Fantasy

2016年12月10日 08時12分15秒 | 小説
第42話 魔の旋律

周と和香は先日崩壊した図書館に来ていた。
数日経って瓦礫の撤去作業が行われていた。
2人は冬の霧雨に打たれながら佇む。
「こんなことあったのに犠牲者0。」
「でも帝さんが何でこんなことを。」
「下手したら人が死んでた。」
「それはどうだか。」
後ろからヴィシャスが断言した。
「ヴィシャスさん、何でここに?」
「私も疑問に思ったのでな。実はあの時私もここを訪れていた。私も
インキュバスの調べそうな本を探しに来た矢先に怪物騒ぎが起きた。」
「ヴィシャスさんが皆を避難させたんですか?」
「違う。マモンの手下のモンスターが襲い掛かっていた様子が出口に
誘導しているように見えた。普段なら命を奪うはずが。」
ヴィシャスはその時の様子を振り返る。
ヴィシャスの目に映った光景は不思議なものだった。
モンスターが客を出口へと誘う光景に何だと発する。
目前に立ったモンスターが殺そうとせず追い出そうとする。
「何故だ?何がしたいんだ?」
そう思いながらも変身し向かって行くヴィシャスだった。
そして今に至る。
「そういうことだったんですね。」
「それに砕けたあのメダルのことも気になる。あとは2人の見た男。」
「総統のお父さん。」
「とりあえず教会へ戻ろう。今は何も出来ないからな。」
こうして3人は教会へ帰った。
リビングのテーブルに3人は座り黙り込む。
するとテーブルにコーヒーが置かれる。
「どうぞ。温かいコーヒーでもお飲み下さい。」
中原だった。
「ありがとう。」
「困った時迷う時は初めに戻ってみてはいかがでしょう?」
中原の言葉に周は思いつく。
「あの場所行ってみようか。和香ちゃんも行こうよ。」
こうして周と和香は冬人、風馬、理央を誘い出かけることにした。
そしてその場には帝が来ていた。
マモンとアマイモンもいた。
そこは京の研究資料があった施設だった。
今は焼け跡となり何もない。
先ほどまでの雨で辺りはぬかるんでいる。
そんな中マモンは手掛かりを掴んでいた。
焼け跡になった木材の下から扉を見つける。
床に蓋のようになった扉だった。
「あったぞ。」
「流石はマモン様です。」
「随分調べこんでいたがこのためか。」
「ああ。」
こうして3人は扉を開け奥へ進む。
真っ暗な道をアマイモンが松明で照らしながら進む。
「しかし気味が悪いな。」
「もう何年も使われていない。当然だ。」
2人の声が地下通路に反響する。
そしてしばらく進むと奥に扉が見つかった。
振り向くアマイモンにマモンは頷き合図する。
それを受けアマイモンは扉を蹴破る。
するとそこには机と椅子、壁にランタンがあった。
机の上を見たマモンは確信した。
そこには直径60cmくらいのホロスコープが置かれていた。
それには円盤状の穴が無数にあいている。
「これだ。分かるか?」
マモンは帝に尋ねる。
「この穴はメダルの。」
「計52個の穴は周辺に全51枚のメダルと中心に破壊のメダル。」
「だが中心に神のメダルを入れれば。」
「そうだ。私の元に神は舞い降りる。」
「お2人とも、もうここは用済みでしょうか?」
アマイモンの言葉にマモンは勘づく。
「来たか。」
「ええ。ネズミが5匹。ラーから報告です。」
「適当に足止めしておけ。」
マモンはそう言い3人はその場を後にした。
そして周たちが焼け跡を訪れた。
「ここが俺の2度目に戦った場所だよ。」
その光景に4人は言葉が出ない。
「ひどいだろう。」
すると冬人が地面を見て気付く。
「見て下さい!足跡です!」
「まだ新しい。しかも3つも。」
周の言葉に皆が頷く。
「しかも行き帰りの2つだ。」
そう言い風馬は行きの足跡を追う。
その先には地下に続く扉があった。
扉は開いたままで5人はそこに興味を抱く。
その時だった。
「そこには何もござらん。」
後ろからする声に振り向くとそこには着物にギターを持った浪人風の男がいた。
「誰だ!」
「ラーにございます。」
そう言いラーはギター弾き音を出す。
「拙者ギター侍じゃ。」
そう言いラーはモンスターに変身する。
その姿は黄金の隼の仮面に金と青の縞模様の鎧を着た戦士風の怪人だ。
それを見て5人も変身する。
「チェンジオン!」
変身し武器を構えラーに向かって行く。
その様子を帝たちが高みの見物をしていた。
崖の上から様子を見る3人。
「さて魔法戦士の実力を拝見させてもらおう。」
「あいつらは幾多のピンチもチャンスに変えて来た。」
「とりあえず彼らを倒すつもりはありません。ですので彼に任せました。」
そうとは知らず5人は戦っている。
武器でラーを攻撃する。
5人の攻撃をラーはひらりと避ける。
そこに3人が装備を変え攻撃に出た。
「フェンリル!」
フェンリル装備で素早い動きで攻撃する。
しかしラーは動きを見切っていて華麗に舞うように避ける。
「レイキ!」
冬人は鋼鉄化した体でタックルに出る。
しかしラーは弦で体を縛り付け投げ飛ばす。
「セルケト!」
風馬は地中に潜った。
そして出て来て攻撃を仕掛けるもラーはギターで風馬を打ち払う。
「効いてませんから!残念!」
ラーはギターを弾きそう言い放つ。
5人は固まりラーと距離を取る。
そこに一斉に魔法で攻め込んだ。
「フェニックスファイアー!」
「ジャイアントブリザード!」
「ビーストハリケーン!」
「フェアリーシャイン!」
「エンジェルサンダー!」
5つの攻撃が向かって行く。
しかしラーはギターの弦を鞭にし攻撃を薙ぎ払う。
すると3人が再び装備を変え仕掛ける。
「ファーブニル!バーニングスラッシュ!」
「フルフル!アイシクルマシンガン!」
「ジークフリート!ルートウィップ!」
3人の魔法がラーを襲う。
ラーはギターを弾き大音量を放ち音の盾で防ぐ。
「これでもダメか!」
するとラーは突然ギターを弾き演奏を始める。
「俺の名前は久坂周。自称教会のエースって言うじゃない。だけどあんた、正直
言って裏ではプレッシャー感じてますから!残念!」
そう言いギターを強く弾くと周は体が硬直する。
「気づいた時にはもう押し潰されてる斬り!」
そう言いラーがギターを振ると周はショックで座り込む。
「そうだよね。俺なんて…」
するとラーの反撃は始まる。
「僕は郡山冬人です。いつでも冷静クールに戦うって言うじゃない。でもあんた、
彼女いない歴16年ですから!残念!」
そう言われ冬人も体が硬直する。
「あんたに春は一生来ない斬り!」
そう言われ冬人もショックで戦う気をなくす。
「もう何も言わないで下さい…」
「僕は大丈夫だ!メンタルは強い!」
風馬は自信満々にラーを挑発する。
「僕の名前は大地風馬。御曹司で婚約者もいるって言うじゃない。でもあんたの
その自慢は同性にウザがられてますから!残念!」
風馬の体が硬直した。
「これからは自虐ネタを言うべき斬り!」
風馬までもが戦意喪失した。
「もう生きる希望がない…」
そしてラーの矛先が和香と理央に向かう。
「私たち和香理央コンビです。女2人のサポート戦士って言うじゃない。でも正直
あんたたちここの所足引っ張ってばっかですからぁ!残念ーーー!」
すると2人の体が硬直した。
「もう戦場にくるべきではない斬り!」
そして和香と理央も戦意喪失する。
「そうだよね…周君に迷惑だよね…」
「私風馬に嫌われてないわよね…」
落ち込む5人を見てラーはフィニッシュを迎える。
「拙者ただの足止めにございます。切腹!」
ギターを振り5人を攻撃し5人は変身が解け倒れる。
倒れる5人の目は死んだ魚の目をしている。
ラーは立ち去ろうとする。
それを帝たちも見ていた。
「やつのテレパシーで心を読まれたが最後。やつらは負けた。」
「お前たちの力はこんな物か。」
帝は失望したような目で見ていた。
「まぁいい。私には足止めとして十分だった。」
マモンは満足し煙草を咥えた顔が不気味に笑う。
その時風が吹きマモンの長いコートの丈と腰までの銀髪が揺れる。
「では我々は退散と。」
アマイモンがそう言い車のドアを開ける。
立ち去ろうとしマモンが崖から煙草を投げ捨てた瞬間だった。
「まだだ!」
帝の言葉に2人は下を見下ろす。
そこには風に吹かれながら登場する拝努がいた。
「チェンジオン!」
変身しラーと向き合う。
ラーは早速攻撃を仕掛ける。
「僕は十神拝努です。いつもニコニコ仏の顔って言うじゃない。でもあんたのその
ポジティブの裏で色々ありますから!残念!」
しかし体が硬直しない。
「う…あ…」
ラーはオチが思いつかない。
「だから何ですか?明るく前を見て笑っていればいいことあります。なので僕全然
気にしてませんよ。だって今が幸せなんですから。」
「おのれ!」
ラーは弦の鞭で猛撃する。
拝努も弦の鞭で攻撃し弦同士の交戦が始まる。
「やりますね。では僕はもっと熱いロックで行きますよ!」
すると拝努は周のメダルを拾い拝借する。
「ファーブニル!」
装備を変え攻撃を仕掛ける。
「フォルテッシモバースト!」
炎を纏った音符の破裂がラーを襲う。
「ぐあ!」
「まだです!ノイジーシュート!」
炎と爆音がラーを襲いギターを破壊した。
すると5人は戦意を取り戻し立ち上がり変身した。
「チェンジオン!」
変身するや否や3人はキーメダルを入れ聖騎士の姿になる。
「拙者逃げませんからぁ!」
一気に必殺技を放つ。
「エクリプスソードストライク!」
3人の技が決まり大爆発が起こる。
「残念ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
こうしてラーは死に落ちたメダルが砕ける。
そして帝たちは無言で車に乗り去って行った。

続く