gitanistさんのコメもあり、胃瘻の話の続きをします。
胃瘻管理を変えたい!(コメに書き込んだアドレス間違ってました。これが正しいです。)
あの時は、半固形化を始める前の準備段階でしたが、現在うちの利用者さんの、胃瘻の方の8割くらいは、半固形化に変えています。
半固形化にした理由としては、
1、胃瘻注入時間の短縮
2、食道逆流による、むせこみや誤飲性肺炎の予防
3、消化管の蠕動の改善
4、以上の効果による、家族の介護負担軽減やADLの拡大
などを期待してのものです。
栄養剤に関しては、疾患や消化機能の個人差があるので、必ず主治医の了解を取っています。
方法は、幾つかありますが、うちのステーションではまず、経済状況から考えます。
胃瘻から注入する栄養剤は、医療保険が適応になるエンシュア・リキッドやラコール、ツインラインと、食品として自費購入となるテルミールやメイバランスなどの栄養補助食品があります。
保険が効けば、1割負担で処方箋で出してもらえるので、とても安価に手に入ります。
特に、重度障害などあれば、ほぼ無料です。
ですから、病院ではほとんどの場合、これらが使用され、退院後もイルリガートルと呼ばれる入れ物に入れて、点滴のようにポタポタトゆっくり1時間から1時間半位かけて落とします。
ですが、この方法は時間もかかるし、注入後からゼロゼロする患者さんも多く、吸引も必要になるかたも多く、家族の負担も大きいです。
で、半固形化ですが・・・
これらのものを使う場合は、栄養剤によってメーカーが違いますが、半固形化材を加えて粘度を付けて、カテーテルチップで吸っては、注入するものです。
この場合は、カテーテルチップ(注入用のピストン50cc用)を数本用意しておき、注入する分を吸っておきます。
そして、50ccをゆっくり数分かけて注入します。
最後に水を入れ、さらに酢水を充填して終了です。
全部で30分もあればできます。
このとろみをつける基剤は、とろみ食用のトロミーナとかトロミアップではだめです。
必要なのは、とろみではなく粘度なので、とろみ材では効果はありません。
栄養剤により基剤は違いますので、次回商品名と単価はお知らせしますね。
でも、経済的に余裕があって、もっと簡単に注入したい方は、既成の半固形化製剤を使います。
これも、メーカーによりいろんな種類がありますが、逆流が強い方は粘土の一番高いテルミールPGソフトがお勧めです。
しかし、粘度がかなり高いため、手での注入は大変なので、専用の加圧器を使うと楽です。
粘度が高いほど、胃内に注入されたとき、胃壁抵抗が出来て胃が食品と判断して一生懸命正常な蠕動を始めるそうです。
ですから、自然に十二指腸へと送られ、また粘土が高いため食堂への逆流がしにくくなり、ゼロゼロが無くなります。
粘度は、製品により違いますので、次回商品名と粘土の違い、価格をお知らせしますね。
最後には水の注入と、酢水の充填は同様です。
最初からできているので、ウィダ―インゼりーみたいな形なので、キャップを取って注入するだけで、時間の短縮にもなるし、その分本人も家族も楽です。
なにより、見事に逆流現象が改善します。
ちなみに、なぜか便は増えます。どっさりです。
注入の水もPGウォーターやOS1など既成品もあります。
「施設によっては、全部半固形化でやっています。」と言うところもあるし、「そんなものは知りません。」と言うところもあります。
ショートやデイに行く時は、ケースバイケースで対応して下さい。
速ければその日のうちにゼロゼロが改善し、1ヶ月後にはほとんど吸引の必要が無くなります。
ただし、医師によっては、頑なに拒否する先生もいますので、ご家族を誘導して上手に主治医に持ちかけてくださいね。
また胃瘻自体の管理として、酢水の充填は一般的になりましたが、ちゃんと陰圧をかけないで注入して蓋をすると、全部酢水が胃の中に落ちちゃって何の役にも立たない事がありますので、注意して下さいね。(すぐにカビで黒くなっちゃいますよ)
さらに、ストッパーと挿入部の間ですが、未だにスリットガーゼ毎日消毒して交換している方いませんか?
こういう方、肉芽出来ていませんか?
だいぶ周知されてきましたが、ティッシュのこよりがお勧めです。
日本のティッシュは世界に誇れる清潔なものです。
胃瘻周囲はお湯でそっときれいに拭いて、ティッシュで作ったこよりをストッパーと皮膚との間にくるくる巻きます。以上です。
かなり大きな肉芽もすうじつで縮小します。
旭区にある在宅医ネットという在宅医療の研究グループで「在宅」の胃瘻管理の冊子が出来ています。
希望が丘にある「オカダ外科クリニック」の在宅部門に問い合わせると、1冊500円で分けてくれると思いますので、こより方や酢水充填法を御存じない方は、ぜひご覧ください。
というわけで、次回胃瘻関係の記事を書くときには、コスト面での使いわけと、粘度の違いについてのご紹介をします。
胃瘻管理を変えたい!(コメに書き込んだアドレス間違ってました。これが正しいです。)
あの時は、半固形化を始める前の準備段階でしたが、現在うちの利用者さんの、胃瘻の方の8割くらいは、半固形化に変えています。
半固形化にした理由としては、
1、胃瘻注入時間の短縮
2、食道逆流による、むせこみや誤飲性肺炎の予防
3、消化管の蠕動の改善
4、以上の効果による、家族の介護負担軽減やADLの拡大
などを期待してのものです。
栄養剤に関しては、疾患や消化機能の個人差があるので、必ず主治医の了解を取っています。
方法は、幾つかありますが、うちのステーションではまず、経済状況から考えます。
胃瘻から注入する栄養剤は、医療保険が適応になるエンシュア・リキッドやラコール、ツインラインと、食品として自費購入となるテルミールやメイバランスなどの栄養補助食品があります。
保険が効けば、1割負担で処方箋で出してもらえるので、とても安価に手に入ります。
特に、重度障害などあれば、ほぼ無料です。
ですから、病院ではほとんどの場合、これらが使用され、退院後もイルリガートルと呼ばれる入れ物に入れて、点滴のようにポタポタトゆっくり1時間から1時間半位かけて落とします。
ですが、この方法は時間もかかるし、注入後からゼロゼロする患者さんも多く、吸引も必要になるかたも多く、家族の負担も大きいです。
で、半固形化ですが・・・
これらのものを使う場合は、栄養剤によってメーカーが違いますが、半固形化材を加えて粘度を付けて、カテーテルチップで吸っては、注入するものです。
この場合は、カテーテルチップ(注入用のピストン50cc用)を数本用意しておき、注入する分を吸っておきます。
そして、50ccをゆっくり数分かけて注入します。
最後に水を入れ、さらに酢水を充填して終了です。
全部で30分もあればできます。
このとろみをつける基剤は、とろみ食用のトロミーナとかトロミアップではだめです。
必要なのは、とろみではなく粘度なので、とろみ材では効果はありません。
栄養剤により基剤は違いますので、次回商品名と単価はお知らせしますね。
でも、経済的に余裕があって、もっと簡単に注入したい方は、既成の半固形化製剤を使います。
これも、メーカーによりいろんな種類がありますが、逆流が強い方は粘土の一番高いテルミールPGソフトがお勧めです。
しかし、粘度がかなり高いため、手での注入は大変なので、専用の加圧器を使うと楽です。
粘度が高いほど、胃内に注入されたとき、胃壁抵抗が出来て胃が食品と判断して一生懸命正常な蠕動を始めるそうです。
ですから、自然に十二指腸へと送られ、また粘土が高いため食堂への逆流がしにくくなり、ゼロゼロが無くなります。
粘度は、製品により違いますので、次回商品名と粘土の違い、価格をお知らせしますね。
最後には水の注入と、酢水の充填は同様です。
最初からできているので、ウィダ―インゼりーみたいな形なので、キャップを取って注入するだけで、時間の短縮にもなるし、その分本人も家族も楽です。
なにより、見事に逆流現象が改善します。
ちなみに、なぜか便は増えます。どっさりです。
注入の水もPGウォーターやOS1など既成品もあります。
「施設によっては、全部半固形化でやっています。」と言うところもあるし、「そんなものは知りません。」と言うところもあります。
ショートやデイに行く時は、ケースバイケースで対応して下さい。
速ければその日のうちにゼロゼロが改善し、1ヶ月後にはほとんど吸引の必要が無くなります。
ただし、医師によっては、頑なに拒否する先生もいますので、ご家族を誘導して上手に主治医に持ちかけてくださいね。
また胃瘻自体の管理として、酢水の充填は一般的になりましたが、ちゃんと陰圧をかけないで注入して蓋をすると、全部酢水が胃の中に落ちちゃって何の役にも立たない事がありますので、注意して下さいね。(すぐにカビで黒くなっちゃいますよ)
さらに、ストッパーと挿入部の間ですが、未だにスリットガーゼ毎日消毒して交換している方いませんか?
こういう方、肉芽出来ていませんか?
だいぶ周知されてきましたが、ティッシュのこよりがお勧めです。
日本のティッシュは世界に誇れる清潔なものです。
胃瘻周囲はお湯でそっときれいに拭いて、ティッシュで作ったこよりをストッパーと皮膚との間にくるくる巻きます。以上です。
かなり大きな肉芽もすうじつで縮小します。
旭区にある在宅医ネットという在宅医療の研究グループで「在宅」の胃瘻管理の冊子が出来ています。
希望が丘にある「オカダ外科クリニック」の在宅部門に問い合わせると、1冊500円で分けてくれると思いますので、こより方や酢水充填法を御存じない方は、ぜひご覧ください。
というわけで、次回胃瘻関係の記事を書くときには、コスト面での使いわけと、粘度の違いについてのご紹介をします。
そろそろ周囲にも要介護の親戚が多くなってきました。
様々な状況に応じた対処の仕方を、余裕のある時に学んでおきたいので、これからも、時々お邪魔させていただきます。
よろしくお願いします。
あと、胃ろう管理の本ですが、数年前に出されたやつでしょうか?それなら持ってるんですが、新しいやつなら欲しいです。
ようこそ、こぶた部屋へ。
これからもよろしくお願いします。
gitanistさんへ。
陰圧をかけるというか、ピストンで胃ろうのチューブに酢水を入れたら、ピストンをチューブから抜く前にチューブを折る、またはペアンで挟んでからはずし、蓋をするということです。
そうすることで、チューブ内に酢水が充てんされた状態となります。
それをせずに注入して、ピストンを抜けば、チューブ内の水はすとんと胃内へ落ちて、蓋をしても胃の内容物がチューブ内に充てんされてしまい、黒くかびたりします。
うちの患者さんは、在宅中は胃ろうチューブは透明できれいですが、ショートや入院が長部くとすぐに不透明になったり色がついたりして、ご家族が「やだー!!」とか言っていますね。
在宅胃ネットの本は以前のものと同じです。
青い表紙のやつです。
半固形化については、書いてありません。