こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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口から食べる!

2011-09-30 20:24:00 | 訪問看護、緩和ケア
本人の強い希望と主治医の強い思いで、IVHを抜き経口摂取だけで過ごすことを決めた博一(仮)さん。

朝夕2回、一日250Kcalのペースト食で経口摂取の訓練をしてきました。
これが、一気に600Kcal越えを目指します。

誤飲性肺炎とイレウスを繰り返してきた経緯があります。
でも・・。
年齢的なことを考えれば「口から食べて生活する」事にチャレンジするには、チャンスなのかもしれません。

管理栄養士のKさんにより、食事プログラムが作られました。
主治医からもOKが出ました。
嚥下を診てくれている歯科医I先生からは、食事中の空咳、発声を忘れないように注意がありました。

ここで、管理栄養士さんから紹介されたのがクリニコのエンジョイゼリーです。

ジェリーと言っても、紙パック入り充填豆腐みたいな、ブリックパックに入ったムースみたいなババロアみたいな形態の物です。
そして、味が10種類もあります。
紙パックにはカラフルでかわいいイラストがあって、色も味ごとに違います。
プレーン、いちご、コーヒー、チョコレート、あずき、抹茶、バナナ、ゆず、スウィートポテト、リンゴの10種類

冷やすと固まるタイプなので、冷やす前に容器を変えたり、調理に使う事もできます。

栄養士さんからサンプルをもらって食べた博一さん大満足です。
そして、今日10種類持っていったら「楽しみだな~」と言って、満足そうでした。

このエンジョイゼリー1パック220g 300Kcal
これを朝夕に分けて食べます。
昼は白粥のペースト200gに食材のペースト、塩分負荷のための海苔の佃煮。
間にプッチンプリンとゼリーを2回ずつ。

水分も500mlを分け、とろみをつけてこまめにとります。
入院中の息子さんのところに行くときは、お茶ゼリーと飴を持っていきます。

このプログラムでどこまでいけるのか・・。

ながら食べをしないか、嚥下前の準備体操をわすれないか、姿勢や空咳や発声も忘れないで・・。

って・・。
確かにこんなに気を遣ったら、美味しくないかもしれませんよね。
でも、でも、もう一度誤嚥して苦しんで、またIVHに戻ることを考えれば、しばし頑張る事が今の自分の仕事と考えてもらうしかありません。

サイボウズライブでの情報交換がまた活発になりそうです。

博一さんが、本当の意味で一人で暮らせるように・・。
みんなで見守っています。
準備もサポートも、チームが一致団結しています。

少しづつでいいから、ステップアップしていけたら、博一さんだけでなく、みんなの希望の光になれるのではないでしょうか。

ちなみに昨日、クリニコの医療者向けのサンプル希望をしたら、今日さっそくいろんなサンプルをもって来てくれました。
昼休み、使い方や特徴など、ミニ勉強会になりました。

さっそく週明けに、みんなで試食会をやろうと思っています。
いろんな種類を実際食べて評価します。
来週はそのご報告もできるかも・・。

いいものは、どんどん取り入れたいなと思います!

少し動きが・・・

2011-09-28 23:13:05 | 訪問看護、緩和ケア
このところほとんど新患さんを受け入れられていませんでした。
でも、瀬谷区内にはほかにも6か所訪問看護ステーションがあるし、そちらで受けて頂けているものとばかり思っていました。
ところが、先日Yケアマネと話していたら「S病院からケアマネの依頼があって、訪問看護も瀬谷ではどこも受けてもらえないから、どこか紹介してくださいって言われたのよ。」と・・。

あらららら・・・

まさかそんなことになっていようとは、ちょっとびっくりでした。

そういうことは避けたいと思いつつ、どうにもならない人手不足で、物理的に無理な日々が続いていました。

それでもやっと、9月から入った新人さんがそろそろ一人立ちをはじめ、何人かの患者さんが入院されたり亡くなられたこともあって、少しづつ新患さんを受け入れられるようになりました。

昨日もお一人、S病院の連携室から「もしかして、新規の方受けられそうですか?」と聞かれ「はい!受けます!」と元気に答えることが出来ました。
これが言えるのと言えないのとでは、私のストレスの度合いが全然違うんです
お断りの度に電話のこちらで平身低頭で、なんだかすごい罪悪感にさいなまれたりして・・。

そして、あと二人ぐらいならと思い、ずっとお待たせしていたW事業所のケアマネさんに「今、少し受けられそうです。」とお伝えしたら、「うわ~!うれしい!!」と本気で喜んで頂きました。

こうしてうちの訪問看護を待っていて下さる方がいるのは、本当にありがたいことだなと思います。

出来ることなら、最低あと二人くらい看護師さんが欲しいのですが、こればかりは拉致してくるわけにもいかず、神に祈るのみとなっています。

それにしても、どこも厳しいのは一緒みたいですね。

とにかく、今年の妙な流れを断ち切って、新規の患者さんをお断りすることなく、上昇気流に乗れればいいなと思っています。

訪問看護を一緒にやってれる人、ご連絡下さ~い。

もう一度会いたかったけど・・・

2011-09-27 22:36:09 | 訪問看護、緩和ケア
今日、博一さん(仮名)から電話がありました。
「タカシが危篤だから、病院に来てくれって・・。私もこんな調子だから、ヘルパーさんついてもらえないかなぁ・・」
タカシさん(仮名)は、博一さの一人息子さんです。
博一さんが長い入院生活を終えて、2年前に退院した時には、すでにあちこちにがんが転移していました。
博一さんは、肺炎とイレウスを繰り返し、人工呼吸器までつけましたが、長い闘病の末、気切孔を残しIVHポートをつけての退院となり、やはり抗がん剤治療中のタカシさんと暮らすことになったのです。

タカシさんは、当初遠距離通勤をしながら抗がん剤を続けていました。
なので、博一さんに訪問看護で入っていても、あまり顔を合わすことがなく、それでも博一さんの輸液の交換などは、帰宅後に担ってくれていました。

博一さんの病状が改善して、少しづつADLも改善していくのと裏腹に、タカシさんの病状は悪化していきました。
博一さんに在宅の往診医が入り、経口摂取を目標に出来るまでとなったころ、タカシさんは仕事を断念して、ほとんど家で自分の部屋で寝て過ごすようになりました。
時々、痛みに苦しんでいるのがわかり、何度かお手伝いできることを伝えましたが、彼は「大丈夫だよ。」と断り、遠くの病院に通院していました。

やがて激しい痛みに苦しみ、ある日腎瘻をつけて帰ってきます。
そして、お父さんの在宅医にやっと自分のことを託すようになり、同時に訪問看護師も入りました。

少しずつ私たちにも、いろんなことをゆだねてくれるようになり、お父さんと息子さんの関係も、持ちつ持たれつお互い声を掛け合いながら、一緒に闘病されてきたのです。

お父さんが、IVHをロックして一人で外出できるようになる頃、タカシさんの薬の量は増えていきました。

夏、タカシさんは死への不安と恐怖で、夜をとても怖がるようになりました。

「ホスピスに入りたい。夜が怖いんだよ。一人でいると眠くても眠れないんだ。」

主治医が彼のために、海に近い医療処置もしてくれるホスピスを見つけてくれ、夏の暑い盛りに彼はそこに入院しました。

「少し、病院で休んでくるよ。少し良くなったら、必ず帰ってくるからね!」
タカシさんは、そういって笑って入院しました。

博一さん、タカシさん親子は、在宅のサポートをしていた私たちにとって、とても濃い関わりをしてきただけに、どうしても思い入れの強い患者さんです。
「もう、夜を怖がらず、安心して眠れるね。」「きれいな病院だし、若い看護師さんに囲まれて、きっとタカシさんうれしいよね。」「よかったね。でも、きっと家に帰ってくるよね。」
スタッフみんなで、そんな話をしながら、どこかぽっかり穴の開いたような気持ちでいました。

博一さんも、なんとなく淋しげで、それでも一人暮らしに少しづつ慣れていきました。

1週間ほど前に、ホスピスから「今後のことを話したい。」とお父さんが呼ばれ博一さんはタカシさんのいる病院に一度会いに行きました。

帰宅後、お父さんは担当の看護師に写真をいっぱい見せてくれました。
そこには、病室でホスピスの看護師さんと楽しそうに笑っている顔がありました。
笑顔で病院の屋上で花を見ている写真がありました。

穏やかで、明るい笑顔。

お父さんも、そんな息子さんの様子に安心したようです。
それと同時に、そこで息子さんが旅立つことも覚悟されたようでした。

その中の一枚を担当看護師が借りてきてくれて、私たちもステーションで見せてもらいました。

本当にいい笑顔でした。
きっと、ホスピスの看護師さんにとっても良くしてもらっているんでしょう。
「よかったね。うん・・よかったね。」
胸が熱くなりました。
「でも、もう一度会いたいね。ここの病院だと、ちょっと会いに行くには遠すぎるよね。」
そんな話を何度もしました。

そして今日、彼の危篤の電話が鳴ったのです。
介護タクシーを手配してもらい、結局父は一人で病院に向かいました。
その後連絡はなく、きっと父は最後の時を息子の傍で過ごしているのでしょう。
先週、久しぶりに親子で会った時のこと、うれしそうな親子の姿を、ホスピスの看護師さんも先生もものすごく喜んでくれたと、クリニックのナースから聴きました。
その話を聞いて、「ああ、よかったな。」と思いました。
ずっと、みんなに思われて過ごせることが出来てよかったと・・。
悲しくて、切ない思いが胸に広がります。

二人の時間が、穏やかでありますように。
でも・・。
ほんとうを言えば、もう一度タカシさんの笑顔が見たかった。
もう一度話がしたかった。

そんな思いで、帰宅しました。

明日から、一人になってしまった博一さんを、みんなで大事にするからね。
タカシさん、安心して大丈夫だよ。
長い間、本当にご苦労様でした。


ズーラシア散策

2011-09-25 22:22:51 | 旅行・グルメ
急に涼しくなって、散歩日和だったので、夫を誘ってズーラシアに散歩に行きました。

行ってみてハッと気が付きました。3連休の3日目だってことを・・。
家族ずれで大賑わいで、駐車場も結構離れてしまいました。

それでもなんでも、久しぶりのズーラシア。
いつも前を通過したり、ボランティアに通う娘を送迎するばかりだったので、なんだかうれしい!


アフリカデイゴの花が、あちこちに咲いています。

入ってすぐにみられるのがゾウ。
ただ今お食事中で、食べるのに夢中。           

そのあとは順不同ですが、あしからず。

横浜は、森や林がまだたくさん残っていて、タヌキなんかはいたるところで生息しています。
      
                      
まあ、タヌキは雑食なので東京でもたくさんいるようですが、何故か狐は聞きませんね。
何故なんでしょうか・・。

ズーラシアは、檻が比較的少ないので、写真を撮るにはいいですね。
檻があると、写真にとってもなぜか悲しいけれど、檻がないだけでとっても生き生き、毛並みもつやつやに取れます。

この子は、木登りカンガルー。
うちの子供たちが小さい時、NHK「おかあさんといっしょ」で木登りカンガルーのキャラクター「レッシ―」っていうのがいて大好きだったので、すごく親近感があります。

こうして、自分の尻尾を抱っこして丸まっているのが一番好きらしいのですが、何ともかわいらしいですよ。
背中に一本黒い線があって、つむじの位置が個体で違うそうです。


しっぽ、大事そうでしょう?

ちなみに、こちらはワラビ―。
今日はずっと遠くにいて、よく見えず・・
なのでズーラシアにずっと選択教科で通った息子の写真を拝借します。
              

両方とも、かなりぼけていますが、ここのエリアは結構広いので、なかなかシャッターチャンスに恵まれず・・・


このおサル、すごく優しそうな顔をしています。
この眼差しで、ずっと人間を見つめていました。
何か思うところがあるのかも・・・

おサルと言えば、ニホンザルの猿山です。
                     
彼は、ボス猿ですね。
じっと群れを見守るように見ていました。
小さな子ザルもたくさんいました。
ちゃんとした秩序があるんですね。

チンパンジーは、残念ながら外にはいず、ガラス張りの屋内にいましたが、そこで解説のお姉さんが言っていました。
ボス猿は、強くて喧嘩の仲裁や、困っている仲間の面倒をみられる頼りがいのあるサルが選ばれますが、人気があるのはそんなに強くないけれど、メス猿にすごく優しい2番のサルなんだそうです。
これって、人間の社会と似てますね。
                  
これはツキノワグマです。
ツキノワグマは、臆病で人間を襲う事はないそうです。
この子のエリアも、山と崖と滝があって、山から断崖の道を駆け下りて、岩の先端にたって、私たちを見ていました。 
穏やかそうな顔。「何かくれるの?」とでも言いたげ・・。
口が、ミッフィーの×みたい・・

そういえば、ズラーシアに縁のある娘たち曰く、『カンガルーの奥にあまりきずかれずにいるエミューはふざけた奴だよ。』とのこと。
『「おいっ!!」って声をかけると「おっ!?」て感じで振り向くよ。』と行っていたので、逢いに行きました。

エミュー。
なんて間抜けでふざけた顔。
前から見ると、笑っちゃうんですが、なかなかうまう撮れず横顔だけ・・。

で、「おいっ!!」って言ったら、確かに振り向きました。
わはははは。面白いので、何度も言ってたら、無視されてしまった・・・。


トラの肉球 
カンムリバトきれい!
ペンギンは、いろんなところから見れます。 上からも下からも・・

ずーっと奥まで、広いんです。

で、最後はズーラシアの名物オカピ君。
      つやつや~。

普段あまり歩かない私は、かなり腰に来ましたが、やっぱり楽しい動物園。
今度は、平日の昼下がり一人でのんびり歩きたいな。。と思います。

オイルマッサージされてみた。

2011-09-24 23:50:14 | 日々のあれこれ
連休二日目、昼に一人でイケヤに買い物に行き、その後はボーっとしていましたが、夕食後夫とスーパー銭湯に行ってきました。
こういうのは、緊急当番だと出来ないので、当番ではない休日こその醍醐味です。
緊急電話を気にしながら、のんびり銭湯はできませんから・・。

肩こりで、がちがちの身体をほぐすべく、マッサージを頼もうとしましたが、連休で混んでいて無理とのこと。
そこで勧められたのが、全身リンパマッサージのエステです。

はだかでマッサージはかなり抵抗があったのですが、今日は初めてチャレンジです。

そして・・

感想は「気持ちいい~」です。

グレープフルーツオイルをタップリ、全身オイルでぬるぬる状態の中、足先から指先から余すところなく、丁寧にマッサージしてもらいました~。

温泉で暖まったところで、全身ののオイルマッサージ。
至福のひと時でした。

やや人より面積が多いので、担当のお姉さんは大変だったかも。

でも、普通のマッサージより満足度はかなり上です。

ちなみに、夫は垢すりを選択して、やはり大満足だったようです。

仕事のことは何も考えなくていい3連休。
明日一日何をしようかなー。

気持ちはコロコロ変わるもの。

2011-09-22 23:55:11 | 訪問看護、緩和ケア
人の気持ちは、案外コロコロ変わるものです。
そんなことは、この仕事でなくても常識と言えば常識ですが・・。

でも、私たちの仕事は、常に「患者さんの気持ちに添う、患者さんの意思を尊重する。」のが当たり前。

訪問の度に患者さんの声に耳を傾け、今何が一番の不安は何か、苦痛はないのかをキャッチしようとしています。

それゆえ、時として患者さんの移ろう気持ちを、ストレートに受け止めすぎて、うまくいかなくなることがあります。

だいたい、人の心なんてわかるはずはないのですが、「もう、生きているのは辛いから、抗がん剤をやめてほしいんです。」「一人でいるのがとてもさみしいし、とても辛い。早く入院させてほしいです。」などと訪問の度に言われると、これはなんとかしてあげたいと思ってしまいます。

ですから、とりあえず、連携室ナースには、そういう言葉があることはお伝えしたりします。

でも、本当に入院させてほしいのかといえば、受診時にはそんな言葉は一切出さずに帰ってきてしまい、翌日訪問すると「病院は入院させてくれません。」などと言う言葉を聞いたりします。

どっちなのかわからないので、「ちゃんとご自分の言葉で、入院したいという意思を先生にお伝えしてくださいね」と話し、同行するヘルパーにもそのきっかけを作ってあげてくださいね。とお願いしたりします。

結局次の時には「僕は入院したくありません。できる限り家にいたいのです。」ときっぱり言われたりします。

私たちに言う事と、病院の外来で言う事が、全く逆になってしまう・・
そういう事が、意外に少なくないので、橋渡し役の私たちとしても、この見極めがなかなか難しいのです。

こんなことをしていて、いろんな根まわしが徒労に終わってしまうと、かなりがっくりも来ますが、これはどうしようもないことなのでしょうね。

特に、入院や治療法に関して、気持ちが揺れるのは致し方がないことですし、表現の仕方は人それぞれですから、こんなことで愚痴るのは、医療者としては落第なのかもしれません。

なるべく、ご本人のキャラクターを見極め、真意を探ることはもちろんですが、私たちが代弁するのではなく、ご本人の口から話してもらえるようにするしかないですね。

でも・・
逆にほんとうに私たちが橋渡しをしなければ、本意を病院側に伝えられない人もいます。

人が相手のお仕事です。

気持ちに添う事が大切な仕事ですが、コロコロ変わる気持ちに添うのも、なかなか骨が折れる仕事です。

52回めぐみ在宅地域緩和ケア研究会

2011-09-21 22:20:03 | めぐみ在宅緩和ケア関連
昨夜は、緩和ケア研究会で、うちのスタッフの事例発表がありました。

         

事例の患者さんは、老老介護で介護負担を軽減するため、小規模多機能を利用しながら、ご自宅でお見送りした方でした。

担当のYナースも、小規模多機能のスタッフも、往診の先生も、ずっと同じ方向で支援し、ユニークなキャラの夫の支援をすることで、認知症を持つ妻の在宅療養を最後までサポートすることが出来ました。

当初、病院の連携室よりこのご夫婦の相談があった時、まだ余命が半年以上と予測されていました。
しかし、婦人科癌であり、認知症の進んだ患者さんと、自らもHOTの生活をされている高齢の夫の生活を考えた時、まず生活の安定と介護負担の軽減が必要だと感じました。
さらに、夫の不安が強くパニックになりやすいという情報もあり、このケースでは小規模多機能でショートステイやデイサービスを利用しつつ、夫の可能な範囲まで在宅を続け、最終的にはホスピスに繋げられるように支援しようと言う提案をしました。
このため、終末期の患者さんとご家族をきちんと支援できる実績を持つ「小規模多機能事業所w」に、まず依頼することをお勧めしました。
訪問看護は、その次で間に合うと思ったからです。

そして、そこから約1年の在宅療養が開始となったのです。

当初環境の変化や、思うように自分の身体が動かなかったり、いろんなことがわからなくなっている自分にとまどっていた患者さんも、小規模多機能になれていきました。

小規模多機能事業所に訪問看護が訪問するためには、医療保険でなければ入れません。
そのため、指示書はターミナルとしての指示書を、最初から頂きました。

訪問看護は、この辺の振りわけがいまひとつファジーで、これがいいような悪いようなことが良くあります。

以前、単位がぎりぎりで、訪問看護をターミナルで医療保険で出してくださいとお願いした患者さんのご家族に、「まだ、もう少し時間がありそうだからダメ。介護保険でしか書かない!」と却下したドクターがいました。
実際は、十分ターミナルケアの範囲だったのですが、生活環境を整えるためにもとお願いしても、全く聞く耳を持ってくれず、泣く泣く主治医を変えることを選択された患者さんがいました・・。

ここでは、そんなバカなことはありえないので、ベストな環境を作っていくことが出来ました。
デイサービスに慣れた頃、夫の夜間負担がまし、お泊りも開始になりました。
訪問看護や往診医は、自宅にも小規模多機能にも行くことが出来ますから、バルントラブルなどにもすぐに対応が出来ました。
なにより、認知症が進んでいたので、痛みや苦しさなどの辛い症状はほとんど表出されることはなく、いつもニコニコと穏やかな表情で過ごされました。

周囲の支援がうまくいくことで、夫は最後まで家で過ごさせたい、自分が看取りたいと強く思うようになります。

いつもの暮らしの中で、家族の思い出の中で、自分のすぐそばで逝かせたい。
それはきっと、自然な事だったのだと思います。
お互いが思いあいながら、愛おしい時間が流れていきました。

じつを言えば、文句やさんでかなりの毒舌夫ではありましたが、それもどこかユーモラスで、何を言われてもどこか憎めず、毒舌がないと寂しかったりして、長い目で見ても夫への関わりが重要だったことは、関わった人たちみんなの共通する意見でした。

私たちに出来ること。

お二人の話をよく聴くこと。
現在の状況をきちんと伝えること。
そのうえで、夫がこれからのことを選べるような情報を提供すること。
夫のできない部分を、チームでカバーすること。
苦痛の無い日常を提供すること。

夫は最終的にかなり痩せてしまいましたが、それでもしっかりと妻を見送ることができました。

事例に関しては、ケアマネからの報告もあり、グループワークでも意見交換がたくさん出来ました。
           

小規模多機能事業所にかんしての質問がかなり多く、どこの事業所でも同じようにやってもらえるのかという質問もありました。
これに対して、wの中野さんより「残念ながら、各事業所によってそれは違います。実際、今回のようにデイやショートが困難になり、在宅でヘルパーを頻回に派遣するためには、コミコミの収益の中では、かなりの持ち出しになってしまうからです。私どもは、この地域で少しでも在宅で過ごすお手伝いが出来ないかと考え、ここまで行いましたが、それぞれ考え方がありますから、もしかしたらこの地域ならではの援助であったかもしれません。」
という話がありました。

相変わらず、介護保険のヘンテコな制度やくくりが現場を混乱させています。

そのなかでも、どうしたらご本人の、またはご家族の思いを実現できるのか・・。

最初から、「もう無理ですね。施設を考えましょう。」ではない方法を、柔軟に考えられる地域でありたいと、改めて思いました。


連休3日目

2011-09-19 22:36:43 | 草、花、収穫
連休中ですが、緊急当番なのであまり遠くにはいけません。

でも、どうして母のお墓参りだけは行きたくて、娘と二人でお墓参りに行きました。
お水を変えて、お花を活けて、お線香をあげるとなんだか気持ちが落ち着きます。
子どもたちのことを見守ってくれるようにお願いして、娘に交代したら、娘も何かお祈りしていました。
おばあちゃんと何を話していたのでしょうか・・。

そのあとは、近くの南町田のクランベリーモールに寄ってきました。

          
今日も晴天でかなりの暑さですが、あいかわらず愛犬を連れた人で賑わっていました。

          
熱中症対策なのか、あちこちでミストが噴き出ていて、なかなか気持ちが良かったですよ。

 

ちなみに、COACHのお店でバックが50%OFF!!
で、ついついお買い上げしてしまいました。
わーん衝動買いです。

娘はといえば、バーニャカウダを熱々で温めながら食べられるミニフォンデュ鍋をお買い上げ。
材料も買い込んで、帰宅しました。


家に帰ると、夫が茗荷の収穫中でドロドロに・・。

そして、本日とれた我が家の庭のミョウガ、約900個。(夫が数えながら取ったらしい・・ご苦労。)

玄関にごっそり 

ちなみに、とりあえず30個くらいを酢漬けにして、夜のちらし寿司にトッピングしました。美味しいんですよ~。

ついでにローリエの葉っぱも収穫。
葉っぱはきれいなところを採って、水洗いしてキッチンペーパーで汚れをふき取ってから日陰干しをします。
ローリエの葉っぱ、風雨にさらされて、埃が結構ついているので、水で流したくらいでは落ちません。
これが結構面倒ですが、こうしておくと後で心配なく使えます。

そして昨日から久しぶりに作っていたリンゴのジェリーも、ちょっとトロリとする程度に固まりました。

今日は、4瓶とれたので、しばらく楽しめます。
酸味と甘さと、リンゴの香りがたまりません。

そして、娘と初挑戦のバーニャカウダソースを作成しました。

アンチョビーはペーストを買ったので、それにニンニクのすりおろし、刻みオリーブ、オリーブオイル、牛乳、生クリームを入れてレンジでチン。
ちょっとさみしかったので、少しだけとろけるチーズも入れてコクを出しました。

最初オリーブオイルを入れすぎたので、余分なオイルを取り除き、アンチョビー多めで作ってみました。
蝋燭に火をつけて、温まったソースをかき混ぜながら熱を加えると、トロリとした感じになってきます。
これに、ボイルした野菜や生野菜をつけて頂きます。
う~ん。美味しい!! 
アンチョビの塩気とうまみ、牛乳とチーズのコク、ガーリックの香りがベストマッチ!!


薄くスライスしたフランスパンにもよく合います。

ちょっと煮詰まったくらいが一番おいしいかもしれません。
簡単なので、ぜひお試しください。
野菜がいくらでも食べられますよ。


さて、そんな盛りだくさんの一日も終わりました。
明日からは、3日間だけお仕事でまた3連休という妙な週ですね。
その分、3日間に集約されてしまうので、ちょっとハードなお仕事になりそうですが、何とか頑張って乗り越えたいですね。
まだまだ残暑も厳しいですが、それもあとわずか。
明日も、とにかく頑張りましょう!

「孤高のメス」を見ました。臓器移植できますか?

2011-09-18 22:12:50 | 読書、漫画、TVなど
今日「孤高のメス」と言う映画をテレビで見ました。
原作は現役医師でもある大鐘稔彦のベストセラー小説です。

簡単なあらすじ

亡くなった母の日記を、医師になりたての息子(成宮君)が見つけて、そこから手術室看護師だった母の回想シーンが始まります。
舞台は、1989年のとある地方の市民病院。

そこは、大学病院からの派遣医師が技術もないのに切りたがり、無責任な治療をしては投げ出すような、ろくでもない医療がまかり通っていました。

そこの手術室ナースで、女手一つで息子を育てながら働く中村浪子(成宮君の母)が、突然赴任してきた外科医 当麻鉄彦の真摯な姿に魅かれていきます。

やがて、大切な友人の息子が事故で脳死になってしまいます。
時を同じくして、これからの市民病院の強化をうたっていた市長が、肝硬変から食道静脈瘤破裂をおこして危篤状態になってしまいます。

息子が脳死になってしまったことで悲嘆にくれる友人は、福祉の道を目指していた息子の意思を継ぐために、臓器移植を決意しました。
しかし、現法では脳死での臓器移植は認められていません。
双方の強い希望があり、今これしか市長の命を救う道はないと言う事から、当麻は移植を決意します。
周囲の反発や批判、警察の圧力の中、「今、生体間移植を望むドナーと患者がいるのに、それをせずに死なせてしまうぐらいなら、自分はメスを置きます。」と言い、仲間の力を借りて手術を成功させるのです。

結果、ドナー家族からの嘆願書もあり、金銭授与もないことから、送検されることはなかったものの、当麻は責任をとって辞表を提出します。

「手術が終わっても病院を辞めない。」という約束を破ることになり、浪子は悲しくてお別れの写真撮影でもふくれっ面をしてしまいます。
けれど最後には、出会えてたくさんのことを教えてもらったことなどのお礼を一気に伝えます。
手術中に流す都はるみの歌も、好きになったと・・。

そして当麻は「君は素晴らしいナースだった。」と彼女に伝え去っていくのでした。

それから20年後。
浪子は病院内で倒れたにもかかわらず、病院内で治療を受けられず、たらいまわしのあげく亡くなってしまいます。
一人息子の弘平は、新人医師になったばかりで、忙しい毎日を送っていましたが、母の遺品のなかから、その日記を見つけることになったのです。

母が当麻に出会い、命に真剣に向き合い、ただもくもくと医療に向き合う姿に感動し、自分も必死に勉強しながら看護師としてのプライドに目覚めていく過程を知ります。そして、当麻の人として、医師としての生き方にも、感銘していきます。

次のシーンでは、彼が地方の病院に就職するところになります。
師長に案内された病院長の部屋で、弘平は待たされています。
部屋を見渡す弘平。
院長室には都はるみの全集がおいてあります。
そして、院長室の執務机に挟んであるいくつかの写真。
そのなかに、当麻とふくれっ面をした若い母が、仲間たちと撮った写真が、大切に貼られていることに気が付くのです。


終始、日記を回想しながら、淡々とした映像で描かれています。
手術シーンはリアルを極め、臨場感もそのままに20年前の手術シーンを再現しています。

看護師中村浪子が、当麻にどんどん魅かれていくすがたや、当の当麻はそんなことはまったく気づかず、患者の事だけを考えて生きている姿が切なくもあり・・。
外国映画のように、そこで色恋沙汰になることもなく、ずっとプラトニックなところが奥ゆかしい感じですね。
結局、当麻のいなくなった病院で働き続け、息子に頼ることもなく、その病院のレベルの低さゆえに死んでしまった浪子ですが、きっと看護師としてその病院を捨てられなかったのでしょうね。
自分が、そこで頑張り続けることが、当麻の意思を継ぐことと思っていたのでしょうか・・。

それにしても、肝移植シーンにかんしては、あんなに人手がなくていいのかな?
MEも当時はいなかったのかな?
なんてことも思ったりしましたが、私は素直に最後のシーンは泣きました。

成長した弘平には、涙目でふくれっ面をしている若い母のナース姿が、どんなふうに写ったのかな?なんて考えると、胸が熱くなりました。
原作を読んでいないで、きっと大切な伏線とかはかなり省略されているのでしょうが、私的には結構好きな映画でした。

脳死判定に関して言えば、まだまだいろんな問題があって、どれが正義かなんてわからない状況なのだと思います。
脳死を巡っての、いろんな事件もありましたしね。
ただ、少し身近な問題としてとらえることが出来るのではないでしょうか?

そういえば、私の職場の健康保険証がやっとカードタイプになったのですが、その裏は臓器移植の承諾書になっています。
初めてこれを見た時は、正直ドキッとしました。

脳死判定後でいいいか、心臓停止後か、移植拒否かを申告するようになっているのですが、今のところまだどこにもマルを付けられていません。
もちろんサインも・・。

ウーン。自分自身提供したい気持ちはあるものの、家族はどうか、本当にそれでいいのかなど、まだ考える時間が必要です・・・。

美味しいミニ勉強会

2011-09-16 23:31:54 | 訪問看護、緩和ケア
ステーション内で行う勉強会。
伝達講習だったり、外から講師をお招きしたり、各ステーションでもそれぞれ工夫されていると思います。

でも、もっと短時間で、しかも準備も何もいらず、サンプルやら資料やらもついたお勉強会があります。

今日もその手のお勉強会がありました。

今日は、「マルホ」の方による「褥瘡」の勉強会です。

勉強会と言っても、製薬会社によるものですから、その会社の商品紹介を兼ねたものになります。
PPを使った約15分ほどの勉強会は、簡単な褥瘡の概要と商品の使い方です。
ですから、こういう勉強会は月例カンファレンスと合わせて行えるので、スタッフも一石二鳥となるのです。

今日は、主にヨードコートをはじめとするマルホの製品の特長や、適切な使用方法、使用時期を聞くことが出来ました。

うちのケースでは、褥瘡に関しては不良肉芽を除去して、赤色肉芽に覆われるまでユーパスタを使用することが多いのですが、一時ヨードコートを使ってみたこともありました。
ユーパスタは、コーワから出ている商品で、イソジンに白糖を混ぜたもので、昔は病棟で研修医とかがコネコネして作っていたものを商品化したものです。(このため、昔看護師休憩室から砂糖が無くなった時期がありました。すごーい昔ですが・・)

ヨードコートは、やはりヨウ素を主成分としたものですが、これが創からでる浸出液でゲル化するというものです。
ゲル化したヨウ素に覆われた部分がウェットに保たれ、治癒を促進するするということで、喜んで使ったところ、患者さんから「痛い」という言葉が聴かれました。
さらに、創部を洗浄しようとすると、ゲル化したものがこびりついてなかなか創がきれいにならないことがわかりました。さらに、どうも創がドライになるような気もしました。
そこで、そのことを担当者にぶつけてみました。

一つは、ヨードコートの場合は浸出液の多い傷が適応であるとのこと。
また、浸出液が減った段階で、次の段階の軟膏へ移行しなければいけないということ。
ゲルがこびりつくのは浸出液が少ないからで、そういう場合はマルホでいえばアクトシンなどに変える必要があるとのことでした。

なるほど・・。
するとかなり適応範囲は少なくなるのかな・・
でも、すごく浸出液が多い深い褥瘡などには効果的かもしれないな・・と納得。

主治医によって、使う薬はかなり違いますから、こういう形で業者さんから細かい注意点をお聞きするのは、必要なことだと思います。

ほかにも、ブロメライン(たんぱく分解酵素でパイナップルに含まれる酵素と同じです。不良肉芽を溶かします。)の使用期間もききましたが、最近はあまり使用することは無くなっています。
どちらかというと、デブリせずに保存的に融解させていくことが少ないためだとおもいます。

そんな感じで、短い中でも普段の疑問も解決することが出来ます。

ちなみに、業者さんなのでそちらの商品のサンプルも頂けるので、それも嬉しかったりします。
今日のサンプルの中に、ヒルロイドクリームが入っていました。
これも、保湿剤としてよく処方されるものですが、このチューブには「血行促進」と書いてありますが、その効果はどれくらい?とお聞きしましたが、明確なデーターは持ち合わせていないとのことで、ちっと困らせてしまいました。

でも、試しにヒルロイドクリームを0.5g(チューブのクリームなら人差し指の先から第一関節まで伸ばした量で、およそ手の面積2枚分に塗れる。)手によーく刷り込んでいたら、しばらくして手がポカポカと温かくなってきたので、確かに効果はあるようです。

今まであまり信用していませんでしたが、これからの季節、ASOの患者さんなどに、足浴の後たっぷり塗ってマッサージをすると、かなり効果的かもしれません。

そして、終われば全部自分で撤収してあっという間に去っていく・・というミニ勉強会もいいとおもいます。

ちなみに、サンプルやら何やらは、会社によって全然違いますし、エアマットの勉強会でサンプルは無理なので、あたりまえですが、それを目的にはできません。

ちょっと前までは、こういう医薬品の紹介は医師が対象でしたが、最近は訪問看護ステーションにも広げていて、いろんな業者さんから「勉強会をしませんか?」と持ちかけられます。
時間的にもちょうどいいので、うちのステーションではよくお願いしています。

こういう勉強会や、新製品の評価などの依頼は、どんどん受けて手持ちの駒を増やしていくのも楽しいですね。
どこかで、患者さんに還元できるように、たくさんの情報を持っていたいと思います。

類天疱瘡

2011-09-14 23:13:01 | 訪問看護、緩和ケア
お年寄りの皮膚疾患で、よく見られる病気です。

身体中のあちこちに水泡が出来ては破れ、治ったと思うと違うところに水泡が出来ます。
しかもかなり痒いのだそうです。

ひどくなると、小さい水泡も大きい水泡も、いっしょくたになって、大きな水泡になり破けます。
すると、水泡の中の水があふれて布団までびちゃびちゃになることもあります。
破れた後は糜爛しますが、感染をおこせば、さらに面倒なことになります。

ですから、私たちもお年寄りの身体に水泡を発見すると、ちょっとハラハラしてしまいます。

大きくなったり広がるようなら、早めに皮膚科の先生に診て頂く必要があります。
これは皮膚所見と血液検査でわかりますが、結果が出るまではとにかく感染を起こさないように処置だけは先行します。

以前全身に巨大な水泡を次々と形成する患者さんがいて、その処置だけで2時間近くかかっていました。

糜爛した皮膚が清潔に保たれるよう、入浴できない日は洗浄して軟膏を塗ったガーゼで覆っていきます。
破泡した水をを吸収して乾燥させてくれる軟膏を、ペタペタ全身に貼っていくので、ガーゼ代もバカにできません。
滅菌ガーゼの必要はないので、薬局でクルクルまいたガーゼを買ってきて、鋏で切りながら使っていくのが経済的なようです。
そして、ステロイドの内服も必要です。

軽い人は、限局して短期間に収束してしまう方もいますが、たいがいはしばらく洗浄軟膏処置が続くことになります。

ただ、自己免疫疾患で難病指定の「天疱瘡」と違い、ちゃんと治療をすれば治ります。

先日、重度の感染性の皮膚疾患を患った患者さんの背中に、今度は水泡が出始めました。
とても痒いようで、せっかくきれいになった体を、モゾモゾさせながら痒がっています。

あらら・・、
今度は類天疱瘡???
いやぁ、前の病気が治ったばかりで、ステロイド使うのどんなものだろうか・・。

でも、苦痛を訴えられない分、辛いのだと思います。ずっと体をくねらせていてかわいそうです。
なんで、こんなにお年寄りの多いのか、やはり免疫力の低下などによるものでしょうか?

血液検査を待つ間は、また全身の処置が始まります。

最初は小さな水泡から始まることもあり、もしそれが増えていくようなら、早めの皮膚科受診が必要です。
介護中の皆様、こんな水泡にご注意くださいね。

在宅療養支援診療所

2011-09-12 09:48:51 | 訪問看護、緩和ケア
在宅療養支援診療所って知らない方がまだたくさんいらっしゃいます。

昨日の私のブログの検索キーワードで一番多かったのが「神奈川在宅緩和医ケア交流会」でした。

現在在宅療養支援診療所で届けられているクリニックは、神奈川県下では716件、横浜市内では283件もあるのだそうですが、実際24時間対応で在宅支援診療所として契約書を交わして動いている診療所は、ごくごくわずです。
横浜でいえば、各区に1件か多くても2~5件くらいで、全く稼働していない区もあるそうです。

世のなかビル診と言われる、診療時間内だけ通勤してくるドクターが増えていて、時間外診療は出来ないクリニックがほとんどです。
そりゃあ、誰だって夜中叩き起こされるのは辛いですし、何かあれば訴訟の時代ですから、昼だけやって十分儲かるのに、わざわざ夜中も働こうなんて、よっぽど信念がなければできません。

ですから、鳴り物入りで収入面での補償もあると言う事で始まった在宅支援診療所も、ふたを開ければ申請だけしてはみたものの、契約はしていない所がほとんどです。

確かに、契約に関してはきちんと契約書を交わさなければいけませんし、24時間連絡が取れ、24時間対応しなければいけません。
(契約してても、24時間対応とは言えがたい診療所もありますが・・)

さらに、在宅療養で使用するバルンカテーテルなどや衛生材料、物品に至るまで払い出しが必要ですし、連携施設も確保しなければいけませんから、一大決心がいりますね。

そんな中でも、重症度の高い患者さんは、どんどん在宅に帰されてしまいますから、在宅支援診療所はあっというまにパンパンになります。

で、在宅医ネットが中心となって、在宅支援診療所で稼働している診療所と、行政、連携する訪問看護ステーションなどが連絡会を持ちましょうと言う事になったようです。

で、これとは別に神奈川県下で、その動いている在宅支援診療所の中でも、看取りの件数が年間30例以上(だったかな・・)の診療所と連携先(訪問看護ステーションも含む)で交流会を持ちましょうというめぐみ在宅クリニック主催の会もあって、私も???という感じになりました。

どちらにしても、実際動いている診療所が需要の割に少ないということです。

在宅支援診療所と言っても対応は千差万別ですから、それぞれ度の診療所が自分の在宅療養に合うかどうか、患者さん側もよく見極めないと、あとでトラブルのもとにもなりますから、ちゃんと説明を聞いて、納得してからの契約が必要ですね。

昔ながらの往診の先生。
本当に少なくなりましたよね。
今となっては、重症者や器械を付けた方が多いので、おじいちゃん先生に無理にお願いできるわけもなく、頼りの綱はやはり在宅支援診療所です。

訪問看護師も深刻な人手不足です。
これも24時間対応がネックなんですが、在宅医も同様です。
訪問看護に関しては、夜間の手当てを国レベルで保障してくれないと、ますます人材確保が難しくなるでしょうね。

誰かが担わなければいけない、在宅の夜間診療・看護を本気で考えてもらいたいですね。


そうえば、昨日はスクーリングの3日目でした。
19時に、池袋のホームに立っていると、日光行きの急行列車がガラガラの状態で走り去っていきました。

プヮーンと言う音とともに、去っていく電車を見ていたら、家族であれに乗ってひなびた温泉で足湯でもして過ごせたらなぁ・・なんて考えてしまって、ふいに涙が出てきてびっくりしました。

どこか遠いところに行きたいなぁ。

心理査定・測定法

2011-09-10 22:51:03 | 大学の事
スクーリング2日目が終わりました。
昨日は、なんだかひどく疲れていて、気が付いたら爆睡していました・・。

心理測定・査定法ってなんだろう??
コンパス・定規・ルート計算が出来る電卓・ストップウォッチ持参とのことで、いったい何をやるんだろうかと、数学苦手な私はビクビクものでした。

今回の先生は、若い女性の先生です。
でも、すごく講義がわかりやすくて、声のトーンもペースも、説明の仕方もとてもひきつけられるものでした。

内容はと言えば、やはり科学としての心理学を証明するための、実験法やそのデータの分析方法などが主となっています。

そして自分の記憶にしっかり残すために、きっちりノートを取る。
夜寝る前にノートを見直す。
朝起きてから、もう一度見直す。

それがお約束です。

たしかに、レジメをもらうだけや、テキストに線や書き込みするだけより、断然理解しやすくなります。

実際に自分たちでペアを組み、データーをとり、それを36名分書き込んで、そこからいろんな分析をしていきます。

身長と足の大きさ、身長と手の大きさの分布図を作ったり、そこから相関関数を計算したり、さらに専門的な指標を計算したり図にしたり・・。

ルート計算の出来る電卓は、標準偏差と言うデータのばらつきを示す指標を出すために必要だったのですが、実際はどれもエクセルで簡単に導き出されるようになっています。

いろんな研究結果が発表されていますが、結果だけ紙面やニュースでみていても、実際はこんな面倒な作業を経ているのかと思うと、頭が下がります。
私には、統計や査定は向きません。

その他にも、心理学特有の分類(変数や尺度と言ったもの)があって、これを正確に分別するのは、混乱してなかなか難しいものでした。

とはいえ、ずっと普段使わない領域の頭を使っているせいか、なんだか疲れてしまって、しかも妙にお腹が減ります。

せっかく長距離通学しているので、少しはやせられるかと思ったら大間違いでした。

でも・・休日まるまる潰れてのお勉強は、やっぱり辛いです。
ただでさえ最近は、心身ともにへとへとなので、休日がないのはかなり堪えます。
自分で選んだ道だから、頑張るしかないのですが・・。

最近は、人手不足やらなんやらで、けっこうハードな毎日です。
なんだか、いろんなことで不安がいっぱい、ストレスがいっぱいで、心が折れそうな日もあります。

こんな生活、いつまで続けられるのか・・。
すごく強いと思われているのかもしれないけれど、結構もろかったりもするんですよ・・。

時々、何もかも投げ出したくなることもありますが、今のところなんとか踏ん張っています。
私がカウンセリングを受けたい気分です・・。

明日は最終日。

なので、午後からはテストもあるんですよ~。

あと一日、しっかりお勉強をしてきます。

UFO(@_@;)

2011-09-08 22:46:41 | 日々のあれこれ
昨日の昼ごろでした。

午前の訪問を終えて、ふと空を見上げると、青い空に妙な形の黒い物体がポカリと浮いていました。
「!?」
よーく見ていると、微妙に形を変えています。

アダムスキー型のようになったり、パーマンの」マントみたいに見えたり、たまに銀色に光ったり、黒い戦闘機みたいに見えたりします。
そして、それはゆっくりゆっくり空を移動していくのです。

           

風せんにしては、形が変わりすぎですし、気球にしても変すぎます。
それじゃあUFO???

でも、こんなのんびりしたUFOはあり得ないので、何かの人工物なのだろうとは思いました。

ステーションに返ってもそれは見えていて、ゆっくりと移動してるんだと言う事がわかりました。

結局、昨夜一部のニュースでやっていたそうです。

三ツ境のある学校で、ヘリウムガスをいれた手作りのビニール製の気球を揚げる実験中に、紐が切れて飛んでしまったそうです。
学校はあわてて、基地にも電話を入れたり警察に知らせたりと大変だったようです。
警察にも、いくつか問い合わせがあったようですが、青い空に謎の飛行物体は、なかなか神秘的でありました。


ちなみに、これは今日の夕焼けです。
富士山が、赤い夕陽のなか黒いシルエットで浮かび上がって、なかなかきれいでしたよ。
左上の雲は、最初もっとくっきり螺旋に立ち上っていたのですが、写真を撮れる頃にはこんな感じでばらけていました。
地震雲だったりして・・? 


さて、明日からはまたスクーリングです。
「心理測定・査定法」だって・・。
居眠りしないようにがんばりま~す。


ハローワークでお金がもらえるの?

2011-09-07 23:55:15 | 訪問看護、緩和ケア
私自身が、あまり転職をしたことがなくて、今の世の中その辺がどうなっているのか、恥ずかしながらあまり知りません。

8月に一人退職したと同時に、9月から一人来てくれました。
でも、9月中にやはり已むを得ない事情での退職者がいるので、まだまだ人では足りません。

そんなこんなでいろいろ聞くと、退職後ある期間のうちにハローワークで就職先が決まると、お金がもらえるのだと言う事を初めて知りました。
他のスタッフもけっこう知っていて、私だけ知らなかったのかもしれません。
あれって、ただ就職先の情報くれるだけじゃなかったんですね~。無知です・・。

それなら、みんなどんどんハローワークでお仕事探せばいいのにね。って思うけれど今はそういう紹介の会社がいっぱいあって、CMでやっているみたいに、それこそお金をちらつかせて登録させる会社も多いようですね。

今や、お金持ちの病院は、地方まで出向いて、支度金積んで青田刈りをするところもあるとかで、看護職はものすごい売り手市場みたいですね。

採用する側としては、あっせん会社は採用が決定すると、年収の20%とか30%とかの仲介料を取られてしまうので、ハローワークで来ていただけるとすごく有り難いです。
せっかく仲介料払って採用しても、短期間でやめられてしまうと、とても厳しいものがありますから、出来る限りハローワークや看護協会を利用してほしいです。

でも、ハローワークだけじゃなかなか人材確保は難しいので、今回も募集広告を出すことにしました。
でもこれがまたバカ高いんですよ。
5センチ四方ぐらいの広告でも、ン万、ン十万したりして・・・。
世の中なんでも金次第です。

全く、いつになたら人手不足を気にせず、仕事に集中できるのでしょうね・・。
新患さんをお断りすることが、本当にストレスになっています。

誰か助けてくださ~い。