SASHIY エイガニッキ

メモ書きです、遊び心です、それでも、力です、どこにも、どちらにも、収まりつかない、思いです、可能性です、

SASHIY エイガニッキ

2021-05-04 18:28:40 | 日記

ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅨ「暁前の決断」を見る聴く、
  空間の素晴らしさ、撮影は敗戦後のドイツの町々、ドラマの始まりは一人の兵士の銃殺、これは、時系列に則っているのか、その後のスパイ映画の後のことか、この銃殺の兵士の仲間たちに連なっていくのか、はっきりとは判らないままに、処刑の後、運ばれる死体、そこにアメリカ軍の戦闘機、爆撃、かくて、ここから過去に遡っての始まりなのだろうが、アメリカ軍の兵士が最前線に、任務地に向かう、車、地図を見て、運転の兵士と確認、その最中に銃声、車から降り立って、構える二人、雪の中、銃撃、ドイツの兵士が二人、捕えられて、ドイツ兵は、捕虜収容所に、アメリカの兵士は任務地に、スパイ活動のスタッフたち、彼らはドイツの奥深く、入り込むために、捕虜の中から、スパイとして使えそうなものを選ぶ、こうして、雪の中で捕まった若者が、医師でもある若者が、ナチスに不信をを抱く若者が、選ばれた、飛行機、パラシュート、各自で目的地に、かくて、ドイツ国内の、敗戦濃厚な、廃墟のドイツの町々の時空、永回し、空間処理の素晴らしさ、そして、スパイとして、この時空を経巡るのだ、どこまでも、もぐりこみ、逃げ、走り、壊れた、屋敷、ビル、陸橋、教会、いたるところが、軍事施設に、この廃墟のドキュメントは凄い、ドキュメント映画よりも、時代の現実を、残していないか、確かに、セットとして、作られ、設えられてはいるが、蠢く人々は、撮影のために演じているのだろうが、背景の空間は、全てを語っている、そして、その最中の、人物、主人公、若者、スパイ、ドイツ人の兵士が、ナチスを離れ、アメリカ軍に協力、こうして、降り立ったドイツとは主人公にとって、なに、故郷、敵国家、彼には、居場所が無いのだ、ドイツでもない、アメリカでもない、だが、生き延びるために、利用され、主人公にとっての、国を時空をいかに、まずは、アメリカ軍に協力して、ナチスを倒さなくては、だが、果たして、最前線では、そんな理屈通りには、あり得ない、動けない、私は誰、何、それでも、逃げ延びて、目的地に、たどり着いた、そして、アメリカ軍の兵士を、体を張って助けるのだ、アメリカ軍は、主人公を利用したばかりで、助けられなかった、主人公の、この廃墟の中の、戦いとは、可能性、希望、考えようによれば、主人公に依って、アメリカを利用したのだ、こうして、ナチスを倒したのだ、そして、新しい、ドイツを、アメリカでもない、ソ連でもない、そして、ドイツでもない、私、私たち、この時空を背負って、これこそは、まさに、アナトール自身の彷徨いそのものではないか、列車のすれ違いの中に、逃れる主人公の、アクション、素晴らしい、楽しませてもくれる、サスペンス、捕虜の中で、アメリカ軍との取引、語らいを聞かれ、飛び降りる兵士、捕虜をを生きるとは、ドイツ兵も、アメリカ兵も、最前線では、果たして、どこに己が有るのか、スパイを生きるとは、そもそもにおいて、主人公は、誰なのだ、本当に、ドイツ兵だったろうか、アメリカ人のスパイとして、ドイツの中に入り込んでいたのではなかったか、アメリカ兵たちも、ドイツのスパイでないと言えるか、ラスト付近で、皆の集まりの場所に、現れるドイツの将校服姿の者たち、彼らも、スパイ、ならば、主人公を追いかけた者たちのの中にも、スパイが、だから、助かった、ラストの海に逃げ延びていく、アメリカ兵、彼は本当にアメリカ兵だろうか、彼もまた、ドイツのスパイと言えないか、大体に於いて、最前線では、どっちがどっちなどと、区分けできるか、殺しあいの最中、最前線の交わりの中、交差の中、敵も味方もない、死が有るばかり、殺した側も、また、死んでいるのだ、殺しを、死を背負って、生きるしかないのだから、確かに、近世以前の、果し合いのロマンは無い、物量作戦、爆撃、銃弾、それでも、機械技術と、操作と、死の現実は、有る、死体は焼け消えても、廃墟としての現実は、水没の現実が、目に焼き付いてある、だが、このまま、突き進めば、人類が終わってしまう、皆死んで終わってしまうのだから、その外を見出していかないと、カントの問いかけのごとく、理性批判でなくては、理性という、論理に、ロマンに、死して終わってしまう、ラストに捕まり、おそらくは、始まりの銃殺に終わる主人公の問い、この死という問いかけを、私は、私たちは、背負い、生きていかなくては、今もって、永回しの廃墟の時空の中に、問う、映画とは、この問いかけのことなのだ、終わることなく、続く、