乗るなら飲むナ。飲んだら飲まれろ!

 ~愛の秘密結社FSKK会員のための、大人のブログです。~

偏屈でも大丈夫...

2013-09-20 | 音楽
 一昨日はコンサートに出かけました。
 ギターを弾きながら歌を歌われる人で、今年でデビュー38年というベテランのアーティストです。

 演奏開始の第一声でまずは昔と全く変わらぬ声にビックリ。
 大好きな音楽を、そして職業としての音楽を続けていくため、その陰にどれだけの体調管理をしておられるのか...心から尊敬です。

 また、気の合った、昔から変わらないツアー・メンバーで奏でられる曲は、演奏はもちろんですが、音質も素晴らしく、僕はホールの一番後ろの席でしたがそこまでクリアに、どの楽器の音もバランスよく聞こえてきました。
 とことん音質にこだわる姿勢にまたまた感動。
 この方が「武道館やスタジアムでは絶対コンサートはしない。隅々まで音の届く『ホール』にこだわる。」とおっしゃるのは偏狭さからではなく、音で人に伝える・楽しませる時の基本「会場にいる全ての人にいい音が届く」という状況を確保するためであり、音楽に実直な人にとってはそれは必然のことなんだなと感じました。

 それから、「今回のツアーではアドリブでやってみる」とおっしゃっていたMCも心に響きました。
 政治的な動きを嫌い、徒党を組まず...。
 メジャーにもサブカルにも背を向け、ずっと自分の居場所を探している...。
 そんなマイノリティの孤独と世の中との折り合いの悪さを抱き続けながらも、したたかに存在を顕示し続ける。
 そしてその一方で、実力を評価し、気心の知れた仲間をとても大切にされる...そんな姿勢は素敵です。
 音楽はポップだけど、反骨心を貫く頑固な生き方はロックそのものだと感じました。
 この人にはマニアックなファンがたくさんおられ、それは音楽に対する深い造詣・実力をリスペクトしてのことだろうと思っていましたが、もしかしたらこのような生きる姿勢に共感されている方も多いのかもしれません。

 マイノリティでも、自分のやり方を貫き、自分のやることに満足しながら暮らしていける!
 その見事なお手本をまざまざと見せつけられ、偏屈な自分の生き方にも少しの希望を感じた夜でした。


 余談ながら、僕が高校3年生の時に出て、何度も何度も繰り返し聴いていたアルバムの曲を、4曲も披露してもらったこともうれしかったです。
 中の1曲「あしおと」はこの方の作品の中でも一番好きな曲。
 ほんとに行って良かった!
 ありがとう。